御船小学校 こどもたちの活動の様子
春を迎えて
平成30年度1学期がスタートしました。4月9日、久しぶりに登校した児童たちは、友達との再会を喜び、春休みの思い出を話したり、運動場で楽しく遊んだりする姿がありました。また、児童一人一人の表情から垣間見えたのは、学年が1つずつ上がったことによる喜びと緊張です。「今年こそ得意な教科を増やしたいな」「今まで自分が見てきた先輩たちのように、委員会や地区児童会で、上級生として活躍できるかな」等、様々な思いがあるようでした。それらも全てプラスに変えて、各々の自己実現に向けて1歩前進する、そんな1年になることを願っています。
最後になりますが、今年度も充実したホームページを目指して、御船小学校の情報を数多く発信していけるように努めて参ります。宜しくお願い致します。
春を前に
「御船小の子ども達の良いところは、内側に秘めたエネルギーだと思います。これからもどんどん伸ばして下さい。」
「担任をして一緒に過ごした日々、部活で一緒に汗を流した日々こそが一番の思い出です。」
「児童の皆さんよりも、教師である私の方が、多くのことを学ばせてもらいました。出会えたことが、本当に幸せでした。」
「『なぜだろう』というい気持ちを大事にしてください。『なぜ空は青いのだろう』『なぜあの子は悲しんでいるのだろう』。色々な『なぜ』を大事にすれば、やがて人を大事にする人になれると思います。」
「皆さんに好きなことはありますか。夢はありますか。それらを持ち、願い続ければ、必ず花開きます。」
子どもたちの顔を目に焼き付けるように、笑顔で言葉を伝える先生。感極まり、涙ながらに言葉をかける先生。個性が表れた、とても温かい時間となりました。先生との思い出を振り返り、感謝するとともに、先生たちの前途を祝う気持ちが育った貴重な機会となりました。
心温まる贈り物
心温まる贈り物が届きました。贈り主は兵庫県姫路市立白鷺小学校・姫路市立手柄小学校の皆さんです。白鷺小学校の先生とは、熊本地震の際からのつながりがあります。地震があった2016年夏、EARTH員(震災・学校支援チーム)として、多くのことで御船小学校の復興に向けたお手伝いをして頂きました。今回送って頂いた物は、お手紙と段ボールいっぱいのポケットティッシュです。ポケットティッシュと言っても、普通のポケットティッシュではありません。何と一つ一つにメッセージカードが付いており、目に入る度に、心がとても温かくなります。素敵なアイデアに感動しているとともに、地震発生から2年が経とうとしている今でも、遠い場所から気にかけてくださっていることに、大変感謝しています。ずっと大切にしたいつながりの一つであると、教師、児童共々感じました。
以下は、いただいたお手紙から一部抜粋してご紹介致します。
「今年は阪神・淡路大震災から23年になりました。毎年1月17日は、訓練と防災教育月間として、クラスで災害の話を聞きます。その時に、御船小学校の皆さんのお話をし、熊本地震のことや地震後の生活のことを、そして震災後に皆さんが先生方と一緒にがんばっていたことを伝えました。
兵庫県では、『南海トラフ地震』が起こると予想されていて、熊本地震の事は他人事ではありませんので、真剣に聞いていました。
4月の進級・進学に向けて、小さい学年の児童は『僕たちが頑張っていることを伝えると笑顔になってくれるかな。』など様々な思いを持ち、皆様にメッセージを書きました。
ポケットティッシュを使うときに、メッセージを見てください。少しでも、心がほっこりとして頂けたら幸いです。」
白鷺小学校ホームページ:http://www.himeji-hyg.ed.jp/hakuro-e/
手柄小学校ホームページ:http://www.himeji-hyg.ed.jp/tegara-e/
大人気!ドッヂビー!
1年生の体育ではドッヂビーをしました。ドッヂビーという名前に聞き覚えのない方は多いと思います。ドッヂビーとは「ウレタンとナイロンを使用したディスクを使う、高い安全性を持ち、手軽に楽しめる遊びであり、スポーツのこと」(日本ドッヂビー協会ホームページより)とされています。ドッジボールと同じルールですが、ドッジボールに比べると、ボール代わりのフリスビー(以下、ドッヂビー」)は動きがなめらかで、しかも当たっても痛くありません。運動が苦手な児童も、少ない恐怖感で参加することができます。
この日の1年生は、コートを横切るドッヂビーの動きを見ながら素早く逃げたり、何とかキャッチしようと構えたりする姿がありました。一方で、ドッヂビーの取り合いや、試合に負けて落ち込む児童もいました。しかし、これからの小学校生活の中で、たくさんの遊びやルールのあるボール運動の経験を重ねていきます。その中で、スポーツマンシップの精神や集団生活の送り方など、心も成長していくことと期待しているところです。
隠し味は「経験」
5年生は調理活動でみそ汁を作りました。事前に学習したことを思い出しながら、試行錯誤をする子どもたち。野菜によって切り方を変えたり、決められた水の量になるように計ったりしていました。一番苦労していたのは、いりこのはらわたを取る作業かもしれません。「どうすればうまく取れるのですか。」「隣の班が上手だな。教えてもらおう。」等、やりとりをしながらコツを掴む様子がありました。
調理活動は、日頃家で調理の手伝いをしているか、そうでないかがとてもよく表れます。この日も、慣れた手つきで次々と調理の過程をこなす児童と、包丁の握り方から一つ一つ尋ねている児童に分かれました。調理は将来自立する上で、必ず必要になる力です。ご家庭の中で親子で楽しみながら、調理経験を積み重ねることも策の一つだと思います。
いよいよ4月から
4年生の総合的な学習の時間では「外国語を楽しもう」をしました。主に「How are you?」と「I’m~」を使って友達とやりとりを行う、という内容です。やりとりを繰り返す中で、「ジェスチャーがあれば、より伝わりやすいよね。」「相手に聞こえる声の大きさで話した方がいいな」「表情に気をつけてみると、もっと気持ちが伝わる。」等、よりよいコミュニケーションの要点に気付く子どもたち。学習を重ねるにつれ、当初に比べて、どんどん良いものになりました。
自分の気持ちを伝える手段は、決して言葉だけではありません。むしろ、言葉だけでは思いが伝わらないことの方が多いです。そのことに気付くことができた貴重な時間となりました。
平成30年度から、御船小3年生4年生も、外国語活動が始まります。
たった一つの命
3月6日、地震の避難訓練を行いました。東日本大震災の記憶、そして熊本地震の経験等から、児童はいつも以上に真剣な眼差しで参加していました。安全担当の教師は「たった一つしかない命を守るのは自分である」と何度も発することで強調し、そのことで子どもたちの安全意識、防災意識は大きく高まったのではないかと思います。
「地震発生時に『落ちてこない、倒れてこない、移動してこない』場所に避難する行動は、児童生徒等に対しての事前指導が不可欠です。様々な場所や時間帯で発生することを想定し、どのような場所が安全なのかを指導しておくことが必要です。」これは、文部科学省がホームページで発信している「学校防災マニュアルについて(www.mext.go.jp/a_menu/kenko/.../07/.../1323513_02.pdf)」からの抜粋です。このことは、学校でもそうですが、家庭や地域においても十分に言えることだと思います。学校、家庭、地域で一体となり、防災教育に取り組むことができればと思います。
6年生を祝う会
3月7日、本校体育館にて「6年生を祝う会」を行いました。6年生はステージの前から体育館全体を見渡す形で座り、それを1~5年生が囲むように位置取りをしました。会では1年生から順に中央に立ち、6年生に向けた出し物を披露しました。歌のプレゼントや6年生を誘ってフォークダンスを行うなど、全ての出し物が、気持ちの込められた素晴らしいものでした。
そしてクライマックス、6年生と教職員によるドッジボール対決によって、会場の盛り上がりは最高潮に達しました。先生たちは「卒業後も応援しています」という気持ちを込めて、そして6年生は「思い出を胸に頑張ります」という気持ちを込めて、お互いに全力投球。1~5年生も会場を揺らすかのような大声援を送り、誰にとっても、温かく楽しい時間となりました。
学習や生活の随所で6年生が見せてくれた「スクラムパワー」。この日も多くの児童の心を惹き付けました。祝われる側で参加した活動でさえも、後輩たちの憧れで有り続けた6年生です。
お祝い会をしました
御船町特別支援学級合同授業「お祝い会」について紹介します。お祝い会は、「御船町の小中学校特別支援学級に在籍する児童生徒の親睦と集団行動の向上を図ること」、「卒業生を励ますとともに、今年度のまとめの会をすること」、「保護者同士で情報を交換し合い、親睦を図ること」の3つを目的として行われる、毎年の恒例行事です。
今年度は2月27日に行われ、主な活動として「御船小3年生との交流及び協同学習」「調理活動」「卒業生を祝う会」「保護者向けの研修会」等がありました。交流及び共同学習ではペアをつくり、自己紹介や風船運びゲームをしました。活動の中で、互いの好きなことや学校の紹介をし合う等、両者とも交流を楽しむ様子が見られました。卒業生を送る会では、卒業生が全体の前に出て、一人ずつ友達や家族への感謝の気持ちを伝えるとともに、今後の抱負を述べました。
これから卒業生たちは、自分の将来に向けてそれぞれの進路先へと進みます。在校生にとって、仲間とのお別れは寂しいですが、今後も活躍していく先輩の姿を見ることで「自分もがんばろう」という気持ちが高まるのではないかと期待しているところです。
空き箱→宝箱
5年生の図工では「伝えたい気持ちを箱に込めて」をしました。空き箱にビーズやスパンコールを使って装飾を施し、世界に一つだけの箱に仕上げるという工作です。この作品の魅力は、箱に何らかの形でメッセージを添えて、誰かに贈るという点にあります。例えば、ある児童は家族に対して「ここまで自分を育ててくれてありがとう」、別の児童は祖父母に「いつまでも元気でいてね」、兄弟に「大好きだよ」等々、楽しそうに箱のふたの裏に書いたり、箱の中に手紙を入れたりしていました。日頃はなかなか照れてしまって言えない気持ちも、作品という形であれば、表現できるものなのかもしれません。この箱が、受け取った人にとって「宝物」になること、間違いありません。
児童総会で得られるもの
2月23日に行われた児童総会では、各委員会活動の1年間の振り返りを行いました。各委員会の委員長が、児童全員に向けて今年度の取組の紹介と反省について発表しました。
図書委員会は「今年の目標は『一人一人が協力し、みんなに楽しんでもらうようにする』でした。日常的な取組として、本の貸出、整理、放送を行い、重点的な取組として、童話発表会の運営、読書ビンゴを行いました。1年間の反省として、図書室での過ごし方のマナーをもっと改善させることができればと思います。」という内容の発表を行いました。また、放送委員会は今年一年の反省に加えて「皆さんが聞き取りやすいように、ハキハキとした声での放送を心がけますので、是非これからも、耳を傾けてください。」と呼びかけました。
人前で話すことを苦手としている人は、大人になっても多いです。どこを見れば良いかわからない、頭が真っ白になる、全身が震えてしまう等、各々の形で緊張は表れます。「人前で話すこと」を避けることもできますが、この日のように練習を重ね、人前で話す経験を積むことは、結果として人を大きく成長させるように思います。
音訓カルタ
「音訓カルタ」を知っていますか。例えば読み手が「遠い山に遠足に行く」読むと、取り手は「遠』が書かれた取り札を取るというカルタ遊びです。読み句には漢字の音読みと訓読みの両方が含まれていることが大きな特徴であり、遊びながら学習できる側面を持ちます。
先日、なかよしでは3年生を中心にカルタ大会をしました。ただし、この日のカルタ大会は、通常よりも難易度の高いものでした。何と、音訓カルタと九九カルタ(読み手が式、取り手が答え)、ことわざカルタ(読み手が文、取り手が絵)の3つのカルタが融合しているのです。音訓カルタが得意な児童もいれば、ことわざカルタが得意な児童もいます。しかし、「音訓」「九九」「ことわざ」の全ての分野を網羅していなければ、勝利は難しく、取り手の児童は札を逃すと、とても悔しそうにしていました。もしも次回があるならば、それまでに更に力を蓄えて、再び集まることでしょう。
6年生の授業から
「私は『UNICEF』を見つけました。辞書によると、UNICEFの働きとは…」と、堂々と発表する子どもたち。それ以外にも、友達よりも一つでも多くの情報を見つけようとする真剣な眼差しが、たくさん見られました。まさに主体的な学びです。
教師の工夫次第で、授業は「ただ話を聞くだけの授業」から「児童が目的意識の高さを行動で示し、意気揚々と活躍する授業」へと様変わりします。そうすることで、主体的・能動的な学びが好きな子が増え、結果的に新たな時代に対応できるような資質・能力が育まれるのかもしれません。
100%の理解を目指して
「重要な文を見つけたら、このように文の横に線を引いてみましょう。」「問題を出す人が、何を尋ねているかは、文の中のこの部分を見たらわかりますね。」教師が指示する内容が、画面に大きく映し出され「このように」や「この部分」が何を指しているのかがすぐにわかります。
もしもこの場に実物投影機がなければ、聞き漏らしであったり、解き方のコツがわからないまま進んでしまったりということがあるかもしれません。実物投影機は、児童の理解をより一層深めるとともに、様々な課題の予防にも効果を果たしています。
教育講演会
「脳は、教えられて育つのではなく、五感で感じながら育つものです。」
先日、本校にて、熊本大学附属病院の上土井貴子先生による教育講演会が行われました。演題は「脳と心を育む生活リズム」です。「人の脳は旧脳(本能等、生存に関わる領域)と新脳(知識、思考、記憶等、社会性に関わる領域)に分かれ、大人に向けて、新脳を育てるという意識が必要である。」このことを主軸として、講演が進められました。中でも「親としての関わり方については、我が子の発達段階(幼児期、学童期等)に応じて、適したものにしなければならない」という内容には多くの保護者が共感を覚えていました。具体的に、例えば学童期の場合、出来る限り毎日、我が子の宿題を見てあげて、つまずきに気づいてあげることが大切だそうです。前向きに励ましたり、学習を支えながら潜在能力を引き出したりする等、いわゆる「コーチング」により、子どもの能力は飛躍的に伸びる他、親子間の信頼関係も深まります。その積み重ねにより、最も理想的な状態で思春期を迎えられるとのことでした。
上土井先生のユーモア溢れる人柄により、講演会は終始和やかな雰囲気が漂いました。また、この場では書き記せない程、内容が豊富であり、多くの学びを得ることができました。どの子どもたちも、親に愛されたいという強い気持ちを持っており、自分なりの表現方法で常に伝えようとしています。この日のような教育講演会に足を運ぶことも、我が子の気持ちに応えるための一つの手段であるように思います。
理科と道徳
道徳教育は学校の教育活動全体で行うものとされています。例えば、掃除の時間は「勤労・奉仕」、体育のサッカーでは「規則の尊重」等、教師が何を狙って活動を組み立て、児童にどんな言葉をかけるかによって、可能性は無限に広がります。
この日の理科では、単元「すがたを変える水」を学習しました。アルコールランプを使って水を温め、その温度変化と水の状態を、班で協力しながら観察及び記録するという活動です。特に道徳との関連においては「友情・信頼」に主眼を置きました。熱した水の温度や状態は、数秒単位で変化していくため、実験の間は高い集中が求められます。お互いに記録を伝えあったり、温度計が見やすい場所を譲り合ったりする児童たち。それらの姿は、仲間意識の育成につながっていたように思います。
めあてとまとめの一貫、及び適切な評価と改善を繰り返すことで、道徳との関連がより一層図られる教科の学習が成り立つのではないでしょうか。
パソコンクラブ
パソコンクラブではタブレットPCのカメラ機能を使い、「御船小学校の魅力探し」をしました。友達ががんばっているところや校舎の自慢したいところ等、様々な「魅力的な場面」を自分たちで見つけ、撮影するという内容です。児童はペアで活動し、はじめは、他のクラブ活動に打ち込む友達の姿を探して撮影をしたり、校舎の内観を撮影したりしていました。しかしいつの間にか、ペア同士で「靴箱を撮影したいから、すべての靴のかかとを揃えよう」「トイレのスリッパを並べてから撮った方が良い」というやりとりが見られるようになりました。「魅力探し」は「魅力づくり」に変身です。
今回の活動では、あらかじめ「みんなが撮影した写真のいくつかは、ホームページで紹介します」と伝えてありました。発信者の気持ちで「魅力」を探したことで、同時に「ここはこうあれば良いのに」という改善点も見えたようです。児童が撮影した写真は、合計190枚に及びました。そのうちいくつかは、ホームページ上で少しずつ紹介していきたいと思います。
ある午後の風景
靴箱掃除を担当する児童たちが、とてもよくがんばっていたので紹介します。御船小では、一学級当たり二人ずつ「靴箱掃除」として、週替わりで配置しています。どの学年もペアで役割分担をしながら、黙々と取り組む様子が印象的です。一人一人の靴を取り出し、靴箱内を隅々までほうきで履いたり、雑巾で拭いたりする児童たち。30~40人近くの靴箱を、毎日限られた時間で掃除するのは、大人でも大変です。それでも嫌な顔一つせず、一定のペースで手を動かし「どこまで終わったか」をペアで確認し合う様子には感心します。
その様子を眺めていると、気になる光景がありました。それは、靴底についた大量の土や砂です。パンパンと、勢いよく左右の靴同士をたたくと、巨大な土の塊や大量の砂が、音を立てながら床に落ちていました。納得のいくまで、全員分の靴底の汚れを取り除こうとする児童たち。もしもこの作業を、登校後に持ち主が行っているならば、靴箱掃除係の負担は減ります。その分、別の作業に時間を費やしたり、新たな作業を行ったりすることができるのではないでしょうか。
成長とともにに増えていく「自分のことは、自分で」。次にできるようになることとして「自分の足元のこと」を選んでも良いかもしれません。
給食週間はどんな機会?
22日~26日は給食週間です。それに伴い、3年生では給食の先生方に向けて感謝の手紙を書きました。「いつも僕たちのために、おいしい給食を作って下さり、ありがとうございます。大勢の人の分の給食を作るのは大変だと思います。これからもがんばってください。」「毎日おいしい給食ありがとうございます。授業で疲れた時に、給食があるから5時間目もがんばることができます。」「給食が大好きです。特に、カレーライスが大好きです。もし良かったら、カレーの回数を増やして下さい。」等、感謝の気持ちが色々な言葉で表現されていました。
1889年、山形県鶴岡町(現鶴岡市)私立忠愛小学校で最初に出された昼食が、給食の起源と言われています。当時は貧しい家庭が多く、弁当を準備できない子どもたちは、給食をとても喜び、一口一口に幸せとありがたさを噛みしめていたそうです。物や環境が揃った現代だからこそ、感謝の気持ちを新たにするこの機会を、大事にしてほしいと思います。
給食こそ、人づくり
「(残食重量(kg))÷(給食総重量(kg))×100」この計算式で求められる値は「残菜率」です。残菜率を求めることで、日々の給食で、何%が残菜として回収されるかがわかります。御船小の2学期の残菜率は、約2%でした。残菜が発生する要因として、3つ挙げます。
1つは「苦手な食材があるから」。一部の調査では、ピーマン、トマト、玉ねぎは、人気がないようです。苦手な食材を前にした時、鼻をつまんででも食べようとする子ども、「残そう」とすぐに決めてしまう子ども、それぞれです。将来に向けて、心身が育つ大事な時期、どちらの行動が望ましいでしょうか。
2つ目の要因は「量の問題」です。自分が食べきれる量を認知しておくことは、大人になっても求められます。給食でもそうですが、例えば自宅で「自分で食べられる量を注いでみよう」と取り組むことで、すぐに身につくように思います。
3つ目は「食べる時間」です。給食では準備や後片付けの時間を除くと、食事にかけられる時間は15~25分間です。食事中に会話を楽しんだり、休憩をしたりすることは誰にでもあります。ポイントは「時間内に終えられるように調整、計画する力」になります。この力は給食以外でも、大変重要です。まずは給食や家庭での食事をきっかけに、この力を高めていくというのはいかがでしょうか。
「御船小の残菜率は0%」これは決して容易ではありません。ですが、誰もが意識しなければならないことは事実です。実現に向けて、全体で取り組めたらと思います。
0学期の存在
小学校3学期と捉えるか、それとも中学校0学期と捉えるか。意識次第で、成長の度合も変わるかもしれません。6年生は「中学校0学期 伸びる自分をしっかりイメージしよう!」というめあてのもと、今学期の目標決めをしました。今回の授業のポイントは2つあります。1つは、「なりたい自分」をテーマに目標を考えた点です。「今学期だけの目標」で済ませるのではなく、将来につながることを強調することで、価値は一気に高まります。2つ目は、これまでの成長とのつながりを大事にしているところです。特に6年生は、小学校生活のまとめとしての重要な学期になります。「2学期までに、ここまで成長した。だから3学期は~」と考えたことで、自己肯定感も高まったのではないかと思います。
これまでの自分を褒め、これからの自分に期待する、そんな3学期(0学期)を6年生には送ってもらいたいです。
キラリ会社はどうですか
新学期に伴い、4年生では「会社決め」をしました。「『会社』って何?」と疑問を持つ方は多いと思いますので、簡単に説明します。まず、係活動と会社活動は違います。係活動は、児童が役割を担い、学級の運営に関わるという自治的な意味があります。一方、会社活動は、学級がどの児童にとっても居心地の良い場所となることを目指し、構成されるグループ活動になります。
この日はどんな会社があったら良いかを、みんなで考えました。児童からは「『豆知識会社』があったら良いと思います。なぜなら、初めて知ることに出会うと、嬉しい気持ちになるからです。」「『キラリ会社』はどうですか。人の良いところを褒める、というのが仕事です。他の人がマネするようになれば、もっと良い学級になる気がします。」等、様々な意見が出ました。
大人が考える居心地の良さと、子どもが考える居心地の良さが、必ずしも一致するとは限りません。この日のように児童の多様なアイデアに触れることで、教師にとっても、学級経営の参考になります。
2018年 戌年
続いて「夢や希望が叶えられる良い年にするためには、どうすれば良いか」という話がありました。戌年にちなみ「犬は人との付き合いが古く、親しみ深い動物」「犬は勤勉で努力家」であることを挙げ、「犬のようにまじめに努力し、みんなの持っている力をどんどん発揮しましょう」と鼓舞しました。
さて、いよいよ3学期、そして2018年がスタートです。最後は、今年生誕100周年を迎えるネルソン・マンデラ氏の言葉を紹介して締めます。
『偉大なピースメーカーはいずれも、誠実さと正直さ、そして謙虚さを兼ねた人たちです』
髙岡市立定塚小学校
本校が大切にしているつながりの1つに、髙岡市立定塚小学校があります。富山県高岡市に所在し、藤子不二雄(代表作「ドラえもん」「忍者ハットリ君」等)のコンビの出身校としても有名です。昨年の熊本地震の際に多くのご支援と温かい励ましを、御船小に届けて頂きました。その後、お互いに手紙のやりとりや、町を紹介したパンフレット、ビデオレターを送り合う等、交流が続いています。
昨年末、本校校長と職員が御船小を代表して、定塚小学校を訪問しました。講堂では子どもたちや先生方、また、PTA会長や髙岡アラートライオンズクラブの会員の皆さん等、多くの方々に出迎えて頂きました。「ようこそ!定塚小学校へ集会」の中では、本校校長が「熊本地震から今日までの感謝の気持ち」を伝えた他「当たり前の生活がいかに有り難いか」について話をしました。また、定塚小校長先生からは「定塚小の子どもたちが自発的に行動した結果が今日につながっていること」についてお話がありました。この他、子どもたちから義援金をいただいたり、歌やくまモン体操を披露してもらったりと、とても温かい時間となりました。
失ったものや傷ついたことがたくさんあった熊本地震でした。しかし一方で、かけがえのないものに気づき、大切な存在が増え、そのことに感謝する気持ちが高まったことも事実です。これから創造的復興への一員として携わる私たちの使命とは何か。それは地震の恐ろしさや心構えの他、日々のつながりに感謝する心、それらを絶やさない為に具体的に行動していくこと、それらのことを次の世代に伝えることだと思います。
髙岡市立定塚小学校ホームページ〈 http://joduka-e.el.tym.ed.jp/ 〉
2020年に向けて!
2020年という言葉を聞くと、多くの人が東京五輪を思い浮かべると思います。しかし、実は小学校教育にとっても、2020年は大きな変化の1年になります。それは、3年生及び4年生の「外国語活動」完全実施、小学5年生及び6年生の「外国語科」完全実施です。まもなく移行期間に入る中、御船小学校でも、教職員全員が研修を受けたり、各自で勉強をしたりしながら着々と準備をしています。
この日、5年生は「外国語活動」の授業でした。「Today’s goal(めあて)」は「アルファベットを集めよう」です。音声から流れるアルファベットを聞き取り、正しいと思った選択肢を○で囲みます。「今のは“V”と“B”のどっち?」「“M”と“N”が似ているな」等迷う子ども達。友達同士で相談したり、ALTからヒントをもらったりしながら学習しました。後半はアルファベットカードを使ってゲームを行い、コミュニケーションの楽しさを味わいました。
来年から本格的な移行期間に入ります。ご家庭でも海外映画を敢えて外国語で視聴したり、物の名前の英単語等を話題にしたりすることで、子どもたちは外国語をより身近に感じられるかもしれません。
何をゴールにするか
三年生のある学級では、算数科の「分数」を学習しました。この日のテーマは「等分した分数の表し方」です。それぞれ8等分と4等分にした2本のテープを準備し、色を塗った部分を分数でどのように表すか考えました。ここで担任がこだわったポイントは「児童が自分の考えを、筋道を立てて説明すること」と「友達の考えを自分の言葉で説明できること」の2つです。実際に、実物投影機に学習プリントを映し出し、児童が全体に向けてわかりやすく説明する場面がありました。更にその内容を、黒板を使って別の児童が説明をしており、その流れが定着していることが見て取れました。日頃の取組の積み重ねの成果だと思います。
現在「わかる」けど「できる」わけではない子ども、「できる」けど「わかる」わけではない子ども、それぞれ課題が指摘されていますが、この日のような取組の積み重ねにより、「わかる」し「できる」子どもの姿につながるのかもしれません。
迷子のお知らせ
日本洋傘振興協議会の発表によると、日本の年間の洋傘消費量は1億3000万本です。そのうち、約36万本(平成25年度)の洋傘が忘れ物・落とし物として警視庁に届けられていることを知っていますか。更にデータを挙げるならば、日本の年間降水日数ランキングは2014年で世界第13位。ですが、一人当たりの傘所有量は、3.3本で世界第1位。このデータを見てどのように感じますか。当然ですが、傘を作ることにも、そして廃棄することにも資源が必要です。
では御船小学校はどうでしょうか。残念ながら、傘の置き忘れはとても多いです。雨の日にも関わらず、児童の登校前から並ぶ傘たち。「今日こそ持ち主と一緒にお家に帰れる」と期待しながらも、結局児童の下校を寂しそうに見送る傘達。もうすぐ1年が終わります。特に名前がない傘は、児童本人も忘れていることが多いです。もし可能ならば、御船小に来校された際に、ご自宅の傘が置きっ放しになっていないか、ご確認頂ければと思います。この傘達が、持ち主のもとで新年を迎えられることを願います。
【引用】https://jp.weathernews.com/news/4270/(ウェザーニュース)
ジョギングフェスタ2017
「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」かつて、シドニー五輪金メダリストの高橋尚子さんが、座右の銘として語り、話題になりました。地道な努力が、いつか成功につながるという、まさに長距離走の醍醐味を表しているように思います。
12月14日(木)、御船小にてジョギングフェスタが行われました。これが初めての持久走だった1年生は、どの児童も途中で止まることなく、精一杯走ることができました。2年生は昨年の経験を生かし、自分のペースを調整しながら走りました。3年生は自分の順位を気にしながら、一人でも多く抜けるように頑張る様子がありました。4年生は自己最高記録を目指して走ることができました。5年生は走る時のフォームや息継ぎにこだわり、工夫して走りました。6年生は「スクラム」を合い言葉に、互いを励まし合いながらゴールすることができました。
これまで、朝の時間を使って多くの児童が自主的にグラウンドを走り、自分なりに体力を高めてきました。また、体育でも日々目標をもって努力する様子がありました。今回の結果で実を結んだ児童もいれば、悔しい思いをした児童もいると思います。しかし、どの児童にとっても、生きる上で決して無駄にはならない経験ができたのではないでしょうか。
暮れの町探検
毎年12月はじめは「暮れの町探検」があります。暮れの町探検とは、御船町の小中学校の特別支援学級に在籍する児童生徒を対象にした行事です。主な活動として、公共バスを使った移動、レストランで昼食、買い物学習になります。学校を離れ、クリスマスの飾りで彩られた街中を歩いたり、移動中の景色を眺めたり、子どもたちからの人気は高いです。
今年と去年までの暮れの町探検を比べて、大きな違いが一つあります。それは活動ごとのめあてを各々で立てたことです。例えばバスの中でのめあてとして「小さな声で話をする」「15分間座ったら、立っている友達に譲る」、レストランでのめあてとして「自分ではっきり注文する」「食べ終わったらトレーの上を整理する」等々。児童を見ていると、自分のめあてを達成するために意識的に行動している様子が多く伝わりました。
街中を歩いていると「大人になったら、自分だけでここに来て、いろいろな店で買い物をしたいな」と話す児童がいました。「余暇時間の過ごし方こそ、働く意味である」という考え方があるように、今回の行事で得られたこの一言が、今後のキャリア教育にも大きな意味を果たすものになればと願っています。
学習発表会 大成功!
12月2日(土)、御船小学校体育館にて学習発表会が行われました。体育館後方の前後左右の壁を、子ども達の作品(版画や壁新聞)で飾り、多くの保護者や地域の方々が見守る中での発表です。大変緊張したと思いますが、各学年ともこれまでの練習の成果が十分に発揮されたすばらしい発表でした。
さて、今年度の学習発表会の大成功の裏には、実はいくつか秘策がありました。ここではその中から2つご紹介します。1つ目は「メリハリ」です。今年は特に「頑張る時は頑張る、休む時はとことん休む」を大事にしました。具体的に、休憩中は専用のBGMを流し「現在が休憩時間であること」を意図的に伝えました。更に休憩の終了は、高らかにブザー音を響かせることで、気持ちの切り替えを促す工夫をしています。一般的な劇場を参考にしており、非常に効果的でした。
2つ目は、「気持ちを落ち着かせる手段」です。自分の発表が終わってホッとすると気持ちは緩み、友達のすばらしい発表を見た後には、気持ちが高まるということは、誰にでも言えることです。そこで取り入れたのが「黙想」でした。30秒あれば、静けさを取り戻す会場。この静けさこそ、自分や他者の発表を大切にする態度につながったように思います。
今年の学習発表会で子ども達が乗り越えた緊張。それは、会場が1つになったことで味わうことの出来た貴重な産物でした。「緊張させてもらえた」と感謝をし、来年は一段と良いものになるように、工夫していきたいです。
なかよし畑にて
6月19日、なかよし学級の子どもたちが完成させた「なかよし畑」。それから約半年の月日を重ね、いよいよ、待望の「芋掘り」をしました。土の中に豪快に手を突っ込んではかき分け、サツマイモを探します。それでもサツマイモを傷つけないようにと慎重さも垣間見せた子どもたち。「ありました!ここにもさつまいもが!来て!来て!」「虫の幼虫がおった!こんなところで寝てるんだ!」等、色々な場面に遭遇する度に感動していました。
さて、次回は待望の調理です。サツマイモのビタミンCはリンゴの4~10倍、食物繊維はじゃがいもの2倍と言われています。子どもたちは「焼き芋にしたいです!」「いやいや、今までにないスイーツを開発したいな!」と話しており、心が弾んでいる様子でした。自分たちが育てたサツマイモを、どのような姿に変身させるのでしょうか。なかよし学級の食育は続きます。
人権旬間で目指すのは…
身の回りの差別をはじめ、様々な差別や偏見を許さず、なくしていこうとする意欲及び実践力。それらは、誰もが社会の中でよりよく生きるために、常に求められる資質であり、能力でもあります。
御船小学校では「人権旬間」でした。各学年ごとに人権学習に取り組み、どの学級も、人権感覚を意識的に高めています。特に3、4年生は『人権の花運動』に参加しました。花を種から育てる活動や花の種取りを経験して、小さな命が持つ大きな強さを感じ、同時に、それを支える存在の大切さを感じました。
上も下もなく、誰もが中心である世の中を、これから大人になる子どもたちが築いていくことを願います。
紙版画とアイデンティティー
2年生の様子についてご紹介します。この日は図工で「紙版画『うつして 見つけて』」の授業でした。「登り棒をしている自分」「カブトムシをつかんでいる自分」等、日常の場面を切り取って版画に表す学習です。子どもたちは紙をちぎることで、手首から肘、肘から肩、薬指の指先など、体の部分を細かく分け、それらを貼り合わせることで体全体を表現しました。
「もう少し背中を傾けた方がいいんじゃない。」「瞳の位置がここだったら、何だか別のことを考えているみたいになっちゃうな。」等、子ども同士でアドバイスし合ったり、自分の作品をじっと見つめて微調整をしたりする様子がありました。今のところ、完成した作品は、12月2日の学習発表会で展示される予定です。きっと会場を素敵に飾ってくれることでしょう。
引き出しを増やそう!
先日、本校職員に向けた「ICT活用研修」が行われました。今年度の半ばより、御船小学校には計57台のタブレットパソコン(以下、タブレットPC)が配られています。ICTを活用した授業自体は、本校でも以前から進められており、教師が授業のねらいを示したり、学習課題への興味関心を高めたり、学習内容をわかりやすく説明したりするために、実物投影機や大型テレビ等、幅広く活用されてきました。
文部科学省によると、ICTを活用している授業とそうでない授業を比較した結果、小学校で算数のテスト結果が約6点、中学校・高等学校では社会が約10点の差があったと報告されており、高い学習効果が認められています。
この日、ICT支援員の指導のもと、タブレットPCの様々な機能に触れた職員からは「この機能は、体育の○○な場面で使えそうだ」「実際に授業で使ってみながら、(タブレットPCの持つ可能性について)情報交換しませんか。」という声が聞かれました。早くスキルを身につけて、授業力を高めたいという野心に燃えています。
参考:http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/056/shiryo/attach/1244851.htm
文部科学省「第5章 初等中等教育における学習指導でのICT活用」より
「静」の中の「動」
教室内に誰もいないのでは、と思ってしまう程、静かに学習している学級がありました。5年2組です。図工で版画に取り組んでいました。「自分の姿」をテーマにしており「陸上記録会でボール投げに出場した自分」「教室の床を雑巾がけしている自分」等、具体的な場面を選び、細かい下絵に仕上がっていました。この日は「線を彫ろう」をめあてにしており、様々な種類の彫刻刀を使い分けながら、輪郭線や毛並みを彫る児童たちでした。質問や相談をしたい児童は、静かにその場で挙手し、教師に合図を送ります。囁くような声でアドバイスをする教師の声以外、ほとんど物音のしない教室。とても感心しました。
静かな雰囲気を全員で保ち、作業に集中することで、より多くの児童が思った通りの、あるいはそれ以上の作品を完成させられるように思います。そのような成功体験の積み重ねこそ、自己規律を高めることにつながるのかもしれません。
しらせたいな 見せたいな
1年生の国語では「しらせたいな 見せたいな」を学習しています。第1校時のこの日のめあては「知らせたいものの絵と見つけたことをかこう」です。
知らせたいものとして、捕まえたドングリ虫を選んだ児童は、その姿をノートに大きくスケッチし、気づいた特徴を1~3文で記しました。「かみたろう」と名付け、愛着をもって観察する様子が印象的でした。
テントウムシを捕まえ「天ちゃん」と名付けた児童は「私は12個も特徴を見つけたよ!」と嬉しそうに話していました。ノートを覗くと、「背中がかたい」「体よりも頭が小さい」等、見つけた情報がビッシリ。学習に対する積極性が強く感じられました。
次回の学習では、今回見つけた情報を文章で表すことに挑戦します。句点や語と語の続き方等、基礎を押さえながら「文章を書くって楽しい!」という気持ちにつながればと思います。
芸術家の卵たち
一版多色版画の制作を通して、初めて彫刻刀にチャレンジしているのは3年生です。下絵で描いた線や面からはみ出さないように彫ることも重要ですが、この特に大事にしたことは「ケガをしないように、約束を守って彫刻刀を使うこと」です。そのためには正しい姿勢、握り方、姿勢、周りへの配慮等、沢山のことに気を配る必要があります。一意専心の作業の合間「ずっと目を開けてるから、目がシュパシュパする。すごく疲れた。間違えなくて良かった。」「油断して彫りすぎたな。先生、これはセーフになりますか。」等の声が聞かれました。
始めたの彫刻刀の使用ということもあり、作品の完成には多くの時間と労力を要すると思います。そんな子どもたちの手から生まれる作品が、とても楽しみです。
「知りたい!」の種
10月中旬、3年生は見学旅行を行い、3つの地を訪れました。一ヶ所目はホシサン株式会社本社工場です。会社や製品の製造過程について、職員の方による説明と工場見学を通して学習しました。工場内に漂う醤油と味噌の甘い香りに、思わず頬がゆるむ児童たち。「おいしくするために、コツはありますか。」「この工場では、醤油を作るために、何時から何時まで人や物が動いているのですか。」と、たくさんの質問が上がりました。
二ヶ所目の白川地域防災センターでは、白川の川岸で拾った石に絵を描く「ストーンアート」の体験をしました。ここでは「なぜこの付近の石は全て丸みを帯びているのか」「この石は、現在の形や大きさになるに当たり、どんな過程を辿ってきたか」を考えました。
三ヶ所目は、「黒糖ドーナツ棒」でお馴染みのフジバンビ本社工場を訪ねました。「(黒糖ドーナツ棒は)なぜこんな形になったのですか。」「商品を作る上で、一番気をつけていることは何ですか。」ここでも多くの児童が、職員の方に質問をし、具体的且つわかりやすい説明をして頂きました。
知識とは、知的好奇心によって得られるものであり、知的好奇心とは「疑問」をきっかけに生まれるように思います。今回沢山見られた児童の「疑問」。今後の成長に期待しているところです。
やっぱりいいな!なかよしキャンプ!
新たな出会いの度に、これまで知らなかった自分自身の一面に気付くものなのかもしれません。そして、人と交わる度に「人」を知り、自身の在り方を振り返るのではないでしょうか。このことは、先日の「なかよしキャンプ」で目の当たりにした、子ども達の姿から感じたことです。
なかよしキャンプとは、上益城小中学校の特別支援学級に在籍する小4~中3までの児童生徒を対象とした宿泊行事です。山都町の通潤橋周辺を町探検したり、宿泊した「通潤山荘」ではみんなで食事や温泉を楽しんだりしました。
当初、子どもたちから「知らない友達と同じ活動班や部屋班になって、果たして仲良く過ごせるのかな。」「(同じ班が)御船小のメンバーだったら安心するのに。」と不安な様子が見受けられました。それは、他校の児童生徒も同じであったと思います。しかし、なかよしキャンプが始まると、徐々に自分から他校の友達に優しい声調で話しかけたり、相手の話に興味をもって聞いたりする様子が増えました。「どんな話題ならば、多くの友達に楽しんでもらえるか」「身の回りのことを自分できちんとすれば、班活動もうまくいくんだ」等、子どもなりに数多くの工夫や気づきがあったように思います。
気がつけば、色々な学校に多くの友達ができました。終わりの会で寂しそうな表情の子どもたちが印象的でした。なかよしキャンプを終えて、よりたくましくなった子どもたち。来年度のなかよしキャンプが早速楽しみであるようです。
伝統とわたし
四年生の見学旅行では、山都町の清和文楽邑、通潤橋、円形分水場を訪ねました。今回はその中から、清和文楽邑での様子について、ご紹介します。ここでは、資料館にて人形の構造や歴史に触れたり、「人形遣い」の皆さんから説明をして頂いたり、更には、実際にミニ講演を鑑賞したりしました。人形浄瑠璃は、2009年、ユネスコによって世界無形遺産に登録されており、その点からも、いかに貴重な文化であるかを推し量ることができます。日常では聞き慣れない「太夫」による浄瑠璃の語りや、表情及び仕草豊かな人形を目の当たりにし、心を奪われた様子の子ども達でした。
伝統とは、決して「過去」ではありません。自分自身が何らかの形で関わることで、その形を保存したり、あるいは新しい要素を加えたりしながら、更に深みのある「伝統」にしていくものだと思います。「自分ならばどのように『伝統』と関わっていきたいか」このことを、今後四年生の事後学習では時間をかけて考える予定です。
御船町学童陸上記録会
「御船町内児童の体力及び陸上の技能の向上を図り、また各校児童間の親睦を目指す」という目的の下、御船町学童陸上記録会が行われました。100m走や走り高跳び、400mリレーなど、全7種目に御船町内の小学校5、6年生が臨みました。これまで放課後の時間をつかって、自分が参加する種目の練習をしてきた子ども達。練習以上の記録に喜んだり、緊張によって思うような記録が出せなかったりする等様々でした。早速多くの子どもが「次こそは」と意気込んでいます。
親睦を深める、という部分においては、例えばリレーの順番を待つ間、他校の友達に「自信はある?」と話しかけ、心境を探ってみたり「(君の学校は)普段給食の時間は何時から?」と何気ない会話を交わしたりする様子がありました。同じ空の下で一緒に汗をかいたことで、多くの交流を生み出み出しました。
集団宿泊学習
「一生に1度の集団宿泊です。色々なことに自分で気付き、自分からやってみる。そんな貴重な機会にしてください。」5年生の集団宿泊学習に際し、出発式で聞かれた言葉です。
9月27、28、29日は5年生の集団宿泊学習がありました。1日目は水俣市の「熊本県環境センター」と「水俣病資料館」を訪れました。熊本県環境センターで学んだことは、まさに「環境保全の大切さ」です。地球温暖化、酸性雨、野性動植物の減少など、地球環境問題について幅広く取り上げました。「100年後、気温は今より4.8℃上がる」という話を聞くと、「えぇ…」と不安な様子の子どもたち。また、パックテストという実験を行い、「川を最も汚す要因が台所排水である」ということを知ると、これから自分たちにできることを真剣に考えました。
水俣病資料館では、水俣病の歴史や現状について、資料や講話から学びました。あらかじめ教師から「知る機会ではなく、今の自分を見つめ直す機会にしてほしい」と聞いていた子どもたち。どう感じたか、を言葉にして伝え合うことで、一層学習の意義は高まることと思います。学校では勿論のこと、家庭でも話題として取り上げて頂けるとありがたいです。
2年生と1年生
2年生の生活科「うごくおもちゃ わたしのおもちゃ」では、自分たちが作ったおもちゃで1年生をおもてなししました。2年生にとっては、上学年として振る舞う初めての機会、また、1年生にとっては、異学年交流という貴重な機会です。「ぼくたちが作ったおもちゃで、たくさん楽しんで下さい。」という2年生のあいさつで、スタートしました。これまで「どうすればみんなが公平に遊べるか」「楽しんでもらうためには、どういうルールにするか」など、2年生なりに一生懸命考えてきました。制作コーナーやゲームコーナーなど、好きな分野で楽しむ1年生を見て、とても嬉しそうな2年生の子どもたち。たくさんの「ありがとう」と「楽しんでね」が聞かれる温かい時間となりました。
3年生の体育
プールの季節が終わり、3年生の体育では体つくり運動をしました。肋木登りやケンステップ、ジグザグ走、平均台、スキップをサーキット形式で行いました。久しぶりに体育館で運動をすることを喜び、出せる限りのスピードでサーキットを回ったり、慎重に肋木を上ったりする様子がありました。
これから3年生は幅跳びに入ります。「プールは得意だけど、幅跳びは苦手な子ども」「陸上運動全般が大好きな子ども」等、様々です。それぞれが目標数値を持ち、記録達成に向けてコツを身につけたり、自分なりに跳び方を工夫するなど、充実させてほしいと思います。
プラス1の工夫
実物投影機とは、手元を画面に映し出し、指導のポイントを焦点化及び拡大させることができる装置のことです。この実物投影機を使ってソーイングを学んでいるのは5年生です。
多くの子どもがつまずきやすい玉結び、玉留めですが、このように動画を使って、手本と同時に作業をしたり、ポイントをゆっくりとわかりやすく提示されたりすることで、子どもたちの確実な習得が期待されます。
「この授業で何を身につけるか」を明確にし、その達成に向けた最善の方法を工夫した結果、実物投影機の活用に至ったのだと思います。この時間、「(画面を)見て学ぶ時間」「(画面と同じように)手を動かす時間」のメリハリをつけ、児童は初めてのソーイングにチャレンジしました。
経験を積み、教訓を得る
元気玉プロジェクト、けんこうレンジャー、イントロクイズ、あいさつ運動、チャレラン…これら全て、児童らによって、委員会活動の中で企画された取組です。ユーモアのある取組ばかりで、学校全体が楽しい気持ちになれます。
9月の児童集会では各委員会から2学期の目標と取組について紹介がありました。美化委員会から「すみずみまできれいにし、黙掃掃除を身につけましょう。」、放送委員会から「明るく放送して、みんなをハッピーにします。」、図書委員会から「みんなに沢山本を読んでもらい、図書室すべてを大切に扱ってもらいたいです。」等、それぞれが思いを込めて力強く伝えました。
行動することで、何かしらの変化が起こる。何もしなければ、何も変わらない。今回のような取組と発信を積み重ねることで、子どもたちは生きる上での大切なことに気づくことができているように感じます。
御船川探検隊!
4年生の総合的な学習の時間について紹介致します。この日は「御船川探検隊」の学習として、御船川に対するイメージマップを広げる学習を行いました。御船町に住む人にとって、御船川はとても身近です。子どもたちは「御船川はきれいだよね。でも、どうしてきれいなんだろう。」「魚が住んでいたな。あれは何という種類の魚だろう。どこから来たのかな」等、次々にイメージを挙げては、それを疑問に変え、他者の発表や話合いの中で考えを広げました。
今後、実際に御船川の探検が計画されています。国土交通省の方に来て頂き、水の中の生き物を観察したり、水質調査をしたりする予定です。体験を伴う調べ学習により、学びを深められることと思います。また、御船町で育つ人として、御船川について誰よりも詳しく、そして大好きになってほしいと思います。
自分で伸びていく子どもたち
2学期のはじめ、4年生は自分たちのめあてを立てました。単純に1つの大きなめあてを立てるのではなく、「知・徳・体」の3つのテーマでそれぞれ考える点に、「さすが4年生」と感じさせられます。特にこの学級は、学級目標においても「知・徳・体」それぞれで目標を立てているので、それをベースにしながら考える子どもの様子がありました。この工夫により、一から物事を考えることが苦手な子どもにとっても、手助けになっていたように思います。また、子どもたちの手元には「1学期のめあて」のシートがありました。目標やめあてとは、自分の姿や反省を受けて立てるものです。1学期のめあてを更に発展的にした目標を立てる子ども、新たにできるようになりたいことを考える子ども等、自分自身の実態をよく見つめながら、中身の詰まっためあてを立てることができました。
教科書
新しい教科書に胸を膨らませるのは3年生です。はじめに担任から「教科書はたくさんの人たちの『子どもたちに勉強をがんばってもらいたい』という気持ちが込められた大切なものです。」という話がありました。すると、子どもたちは、1ページずつ慎重にめくったり、机の上に教科書を並べて眺めてみたりする様子がありました。
大事な箇所に線を引いたり、メモ書きしたり等、学習をすればする程、見た目は崩れていくものです。3月になり、最後まで学び終えた自分の教科書を見て「がんばって勉強ができた」と充実感を得られた時、初めて「大切に使う」の意味がわかるかもしれません。