御船小ニュース

カテゴリ:5年生

集団宿泊学習のご報告☆

本校5年生が行った2泊3日の集団宿泊学習の様子についてご紹介します。今年も例年通り、あしきた青少年の家(葦北郡)、環境センター(水俣市)、水俣病資料館(水俣市)を中心に活動しました。1日目はあしきた青少年の家にて、ペーロン船の体験やナイトハイクをしました。ペーロン船体験では一つの学級で一隻のペーロン船に乗り、声を揃えて精一杯漕ぎました。出だしは好調ですが、疲労は確実に蓄積し、少しずつ掛け声が減っていきます。そんな時、励まし合ったり、元気が残っている児童が友達の分まで声を出したりするなど、個々の学級の絆が見られました。

2日目は他の小学校の児童と、レクリエーションを通して交流しました。「5人のグループを作りましょう。」という指示に対し、はじめは同じ小学校の友達としかグループが作れなかった児童たち。徐々に、勇気を振り絞ってお互いのグループに誘うようになり、終盤になると、多くの児童が「心の垣根」を取り払い、交流を楽しむことができました。

3日目は水俣病について学習をしました。水俣病についての正しい認識を図り、差別の現状に触れました。語り部の方による「生」の声を聞いたことで、自分のすぐそばに差別が存在していることを実感した児童たち。「自分に何ができるか」、「自分の心にある差別」等、自身の在り方を見直す機会となりました。

今回の集団宿泊の中で特に大事にしたことが“5分前行動”です。5年生の全児童が、徹底しようと3日間努めていました。「人の資質は、自らの中にある基準に現れる」という言葉があります。集団宿泊の前後で、「自らの基準」がグンと高まった5年生でした。


 

田植えにチャレンジ!

先日、JAかみましき青壮年部の皆様のご協力のもと、5年生が田植え体験を行いました。中には「家族のお手伝いで、田植えを経験したことがある」という児童もいますが、大部分が初体験。歩く度に泥の中に足が埋まり、伝わってくる感触に悲鳴をあげる児童やカエルに驚いて尻もちをつく児童等、様々でしたが、どの児童もとても楽しそうでした。稲の苗植えも、回数を重ねると、徐々に苗同士の間隔や植え方のコツがわかってきたようでした。

実際にやってみることは、何ものにも代え難い価値があると思います。「見た目はきれいな田んぼだけど、そこにはこんな過程があったのか。」「こんなに楽しいとは思わなかった。他の農業についても知りたいな。」今後児童同士で感想やわかったことを共有することで、更に学習を深めていきます。


隠し味は「経験」

5年生は調理活動でみそ汁を作りました。事前に学習したことを思い出しながら、試行錯誤をする子どもたち。野菜によって切り方を変えたり、決められた水の量になるように計ったりしていました。一番苦労していたのは、いりこのはらわたを取る作業かもしれません。「どうすればうまく取れるのですか。」「隣の班が上手だな。教えてもらおう。」等、やりとりをしながらコツを掴む様子がありました。

調理活動は、日頃家で調理の手伝いをしているか、そうでないかがとてもよく表れます。この日も、慣れた手つきで次々と調理の過程をこなす児童と、包丁の握り方から一つ一つ尋ねている児童に分かれました。調理は将来自立する上で、必ず必要になる力です。ご家庭の中で親子で楽しみながら、調理経験を積み重ねることも策の一つだと思います。


空き箱→宝箱

5年生の図工では「伝えたい気持ちを箱に込めて」をしました。空き箱にビーズやスパンコールを使って装飾を施し、世界に一つだけの箱に仕上げるという工作です。この作品の魅力は、箱に何らかの形でメッセージを添えて、誰かに贈るという点にあります。例えば、ある児童は家族に対して「ここまで自分を育ててくれてありがとう」、別の児童は祖父母に「いつまでも元気でいてね」、兄弟に「大好きだよ」等々、楽しそうに箱のふたの裏に書いたり、箱の中に手紙を入れたりしていました。日頃はなかなか照れてしまって言えない気持ちも、作品という形であれば、表現できるものなのかもしれません。この箱が、受け取った人にとって「宝物」になること、間違いありません。

2020年に向けて!

2020年という言葉を聞くと、多くの人が東京五輪を思い浮かべると思います。しかし、実は小学校教育にとっても、2020年は大きな変化の1年になります。それは、3年生及び4年生の「外国語活動」完全実施、小学5年生及び6年生の「外国語科」完全実施です。まもなく移行期間に入る中、御船小学校でも、教職員全員が研修を受けたり、各自で勉強をしたりしながら着々と準備をしています。

この日、5年生は「外国語活動」の授業でした。「Today’s goal(めあて)」は「アルファベットを集めよう」です。音声から流れるアルファベットを聞き取り、正しいと思った選択肢を○で囲みます。「今のは“V”と“B”のどっち?」「“M”と“N”が似ているな」等迷う子ども達。友達同士で相談したり、ALTからヒントをもらったりしながら学習しました。後半はアルファベットカードを使ってゲームを行い、コミュニケーションの楽しさを味わいました。

来年から本格的な移行期間に入ります。ご家庭でも海外映画を敢えて外国語で視聴したり、物の名前の英単語等を話題にしたりすることで、子どもたちは外国語をより身近に感じられるかもしれません。

「静」の中の「動」

教室内に誰もいないのでは、と思ってしまう程、静かに学習している学級がありました。5年2組です。図工で版画に取り組んでいました。「自分の姿」をテーマにしており「陸上記録会でボール投げに出場した自分」「教室の床を雑巾がけしている自分」等、具体的な場面を選び、細かい下絵に仕上がっていました。この日は「線を彫ろう」をめあてにしており、様々な種類の彫刻刀を使い分けながら、輪郭線や毛並みを彫る児童たちでした。質問や相談をしたい児童は、静かにその場で挙手し、教師に合図を送ります。囁くような声でアドバイスをする教師の声以外、ほとんど物音のしない教室。とても感心しました。

静かな雰囲気を全員で保ち、作業に集中することで、より多くの児童が思った通りの、あるいはそれ以上の作品を完成させられるように思います。そのような成功体験の積み重ねこそ、自己規律を高めることにつながるのかもしれません。


 

集団宿泊学習

「一生に1度の集団宿泊です。色々なことに自分で気付き、自分からやってみる。そんな貴重な機会にしてください。」5年生の集団宿泊学習に際し、出発式で聞かれた言葉です。

9月27、28、29日は5年生の集団宿泊学習がありました。1日目は水俣市の「熊本県環境センター」と「水俣病資料館」を訪れました。熊本県環境センターで学んだことは、まさに「環境保全の大切さ」です。地球温暖化、酸性雨、野性動植物の減少など、地球環境問題について幅広く取り上げました。「100年後、気温は今より4.8℃上がる」という話を聞くと、「えぇ…」と不安な様子の子どもたち。また、パックテストという実験を行い、「川を最も汚す要因が台所排水である」ということを知ると、これから自分たちにできることを真剣に考えました。

 水俣病資料館では、水俣病の歴史や現状について、資料や講話から学びました。あらかじめ教師から「知る機会ではなく、今の自分を見つめ直す機会にしてほしい」と聞いていた子どもたち。どう感じたか、を言葉にして伝え合うことで、一層学習の意義は高まることと思います。学校では勿論のこと、家庭でも話題として取り上げて頂けるとありがたいです。

 

 

 

プラス1の工夫

実物投影機とは、手元を画面に映し出し、指導のポイントを焦点化及び拡大させることができる装置のことです。この実物投影機を使ってソーイングを学んでいるのは5年生です。

多くの子どもがつまずきやすい玉結び、玉留めですが、このように動画を使って、手本と同時に作業をしたり、ポイントをゆっくりとわかりやすく提示されたりすることで、子どもたちの確実な習得が期待されます。

「この授業で何を身につけるか」を明確にし、その達成に向けた最善の方法を工夫した結果、実物投影機の活用に至ったのだと思います。この時間、「(画面を)見て学ぶ時間」「(画面と同じように)手を動かす時間」のメリハリをつけ、児童は初めてのソーイングにチャレンジしました。

学習の材料は至るところに

5年生の学活の様子を紹介します。この日は「始業式の校長先生の話を聞いて」というテーマを基に、意見交換をしました。例えば、「『当たり前のことをみんなでがんばろう』という言葉が心に残りました。僕にとって『当たり前』とは、廊下を歩くことです。心がけます。」「校長先生の話を聞いて心に残ったのは、『命を大切にする人になる』ということです。そのために、交通ルールを守ったり、生活のやくそくを守ったりしたいと思います。」等、自分の考えを整理したり、友達の話を聞いて「なるほど」と考えを広げたりする様子がありました。

2学期、5年生は集団宿泊が予定されています。また、高学年としての出番が益々増える時期でもあります。○○をがんばろう、○○な自分になろう、と具体的なイメージを持てば持つほど、成長が期待されるのではないでしょうか。


収穫量ランキング…熊本は15位!

先日5年生は、JA上益城の御船支所の皆様のご協力を頂き、田植え体験をしました。事前学習を十分に行い、田植え作業の工程はしっかりと頭に入っています。とは言え、泥に足を踏み入れる経験はほとんどない子どもたち。足から伝わる感触は勿論のこと、うまく身動きが取れなかったり、突然虫が現れたりと大騒ぎ。開き直ってがんばろうと必死になる表情が印象的でした。

徐々に作業にも慣れ、テンポ良く植えられるようになってくると、友達同士で「もう少し苗の間隔を空けた方が良くないかな」「苗が余っていたり、足りなかったりする時は相談してね」等、声を掛け合う様子がありました。

どれだけ教科書を読み込んでも、伝わる感触や必要なエネルギーを知るには、限界があります。また、いくら体験をしても、きちんとした知識の習得や落ち着いて振り返りをする時間がなければ、価値は薄れてしまいます。これから5年生は学習と体験を密接に関連させ、心からの「なるほど」につなげていきました。