御船小ニュース

御船小学校 こどもたちの活動の様子

理科と道徳

 道徳教育は学校の教育活動全体で行うものとされています。例えば、掃除の時間は「勤労・奉仕」、体育のサッカーでは「規則の尊重」等、教師が何を狙って活動を組み立て、児童にどんな言葉をかけるかによって、可能性は無限に広がります。

 この日の理科では、単元「すがたを変える水」を学習しました。アルコールランプを使って水を温め、その温度変化と水の状態を、班で協力しながら観察及び記録するという活動です。特に道徳との関連においては「友情・信頼」に主眼を置きました。熱した水の温度や状態は、数秒単位で変化していくため、実験の間は高い集中が求められます。お互いに記録を伝えあったり、温度計が見やすい場所を譲り合ったりする児童たち。それらの姿は、仲間意識の育成につながっていたように思います。

 めあてとまとめの一貫、及び適切な評価と改善を繰り返すことで、道徳との関連がより一層図られる教科の学習が成り立つのではないでしょうか。

パソコンクラブ

パソコンクラブではタブレットPCのカメラ機能を使い、「御船小学校の魅力探し」をしました。友達ががんばっているところや校舎の自慢したいところ等、様々な「魅力的な場面」を自分たちで見つけ、撮影するという内容です。児童はペアで活動し、はじめは、他のクラブ活動に打ち込む友達の姿を探して撮影をしたり、校舎の内観を撮影したりしていました。しかしいつの間にか、ペア同士で「靴箱を撮影したいから、すべての靴のかかとを揃えよう」「トイレのスリッパを並べてから撮った方が良い」というやりとりが見られるようになりました。「魅力探し」は「魅力づくり」に変身です。

今回の活動では、あらかじめ「みんなが撮影した写真のいくつかは、ホームページで紹介します」と伝えてありました。発信者の気持ちで「魅力」を探したことで、同時に「ここはこうあれば良いのに」という改善点も見えたようです。児童が撮影した写真は、合計190枚に及びました。そのうちいくつかは、ホームページ上で少しずつ紹介していきたいと思います。

 

 

ある午後の風景

靴箱掃除を担当する児童たちが、とてもよくがんばっていたので紹介します。御船小では、一学級当たり二人ずつ「靴箱掃除」として、週替わりで配置しています。どの学年もペアで役割分担をしながら、黙々と取り組む様子が印象的です。一人一人の靴を取り出し、靴箱内を隅々までほうきで履いたり、雑巾で拭いたりする児童たち。30~40人近くの靴箱を、毎日限られた時間で掃除するのは、大人でも大変です。それでも嫌な顔一つせず、一定のペースで手を動かし「どこまで終わったか」をペアで確認し合う様子には感心します。

その様子を眺めていると、気になる光景がありました。それは、靴底についた大量の土や砂です。パンパンと、勢いよく左右の靴同士をたたくと、巨大な土の塊や大量の砂が、音を立てながら床に落ちていました。納得のいくまで、全員分の靴底の汚れを取り除こうとする児童たち。もしもこの作業を、登校後に持ち主が行っているならば、靴箱掃除係の負担は減ります。その分、別の作業に時間を費やしたり、新たな作業を行ったりすることができるのではないでしょうか。

成長とともにに増えていく「自分のことは、自分で」。次にできるようになることとして「自分の足元のこと」を選んでも良いかもしれません。


給食週間はどんな機会?

22日~26日は給食週間です。それに伴い、3年生では給食の先生方に向けて感謝の手紙を書きました。「いつも僕たちのために、おいしい給食を作って下さり、ありがとうございます。大勢の人の分の給食を作るのは大変だと思います。これからもがんばってください。」「毎日おいしい給食ありがとうございます。授業で疲れた時に、給食があるから5時間目もがんばることができます。」「給食が大好きです。特に、カレーライスが大好きです。もし良かったら、カレーの回数を増やして下さい。」等、感謝の気持ちが色々な言葉で表現されていました。

1889年、山形県鶴岡町(現鶴岡市)私立忠愛小学校で最初に出された昼食が、給食の起源と言われています。当時は貧しい家庭が多く、弁当を準備できない子どもたちは、給食をとても喜び、一口一口に幸せとありがたさを噛みしめていたそうです。物や環境が揃った現代だからこそ、感謝の気持ちを新たにするこの機会を、大事にしてほしいと思います。


給食こそ、人づくり

(残食重量(kg))÷(給食総重量(kg))×100」この計算式で求められる値は「残菜率」です。残菜率を求めることで、日々の給食で、何%が残菜として回収されるかがわかります。御船小の2学期の残菜率は、約2%でした。残菜が発生する要因として、3つ挙げます。

1つは「苦手な食材があるから」。一部の調査では、ピーマン、トマト、玉ねぎは、人気がないようです。苦手な食材を前にした時、鼻をつまんででも食べようとする子ども、「残そう」とすぐに決めてしまう子ども、それぞれです。将来に向けて、心身が育つ大事な時期、どちらの行動が望ましいでしょうか。

2つ目の要因は「量の問題」です。自分が食べきれる量を認知しておくことは、大人になっても求められます。給食でもそうですが、例えば自宅で「自分で食べられる量を注いでみよう」と取り組むことで、すぐに身につくように思います。

3つ目は「食べる時間」です。給食では準備や後片付けの時間を除くと、食事にかけられる時間は1525分間です。食事中に会話を楽しんだり、休憩をしたりすることは誰にでもあります。ポイントは「時間内に終えられるように調整、計画する力」になります。この力は給食以外でも、大変重要です。まずは給食や家庭での食事をきっかけに、この力を高めていくというのはいかがでしょうか。

「御船小の残菜率は0%」これは決して容易ではありません。ですが、誰もが意識しなければならないことは事実です。実現に向けて、全体で取り組めたらと思います。