御船小ニュース

御船小学校 こどもたちの活動の様子

児童総会で得られるもの

2月23日に行われた児童総会では、各委員会活動の1年間の振り返りを行いました。各委員会の委員長が、児童全員に向けて今年度の取組の紹介と反省について発表しました。

図書委員会は「今年の目標は『一人一人が協力し、みんなに楽しんでもらうようにする』でした。日常的な取組として、本の貸出、整理、放送を行い、重点的な取組として、童話発表会の運営、読書ビンゴを行いました。1年間の反省として、図書室での過ごし方のマナーをもっと改善させることができればと思います。」という内容の発表を行いました。また、放送委員会は今年一年の反省に加えて「皆さんが聞き取りやすいように、ハキハキとした声での放送を心がけますので、是非これからも、耳を傾けてください。」と呼びかけました。

人前で話すことを苦手としている人は、大人になっても多いです。どこを見れば良いかわからない、頭が真っ白になる、全身が震えてしまう等、各々の形で緊張は表れます。「人前で話すこと」を避けることもできますが、この日のように練習を重ね、人前で話す経験を積むことは、結果として人を大きく成長させるように思います。

音訓カルタ

「音訓カルタ」を知っていますか。例えば読み手が「遠い山に遠足に行く」読むと、取り手は「遠』が書かれた取り札を取るというカルタ遊びです。読み句には漢字の音読みと訓読みの両方が含まれていることが大きな特徴であり、遊びながら学習できる側面を持ちます。

先日、なかよしでは3年生を中心にカルタ大会をしました。ただし、この日のカルタ大会は、通常よりも難易度の高いものでした。何と、音訓カルタと九九カルタ(読み手が式、取り手が答え)、ことわざカルタ(読み手が文、取り手が絵)の3つのカルタが融合しているのです。音訓カルタが得意な児童もいれば、ことわざカルタが得意な児童もいます。しかし、「音訓」「九九」「ことわざ」の全ての分野を網羅していなければ、勝利は難しく、取り手の児童は札を逃すと、とても悔しそうにしていました。もしも次回があるならば、それまでに更に力を蓄えて、再び集まることでしょう。

6年生の授業から

 6年生の社会科では、国際連合の働きについて学習しました。この授業の中で特に印象的だったのは、積極的に挙手をし、わかったことを発表しようとする児童の数の多さです。「国際連合について学習する中で、発表する場面なんてあるの?」と思う方は多いかもしれません。ですが、この時の学習活動は「国際連合の組織について、国語辞典で調べ、わかったことを発表しよう」というもので、児童の活躍場面が数多く用意してありました。
 「私は『UNICEF』を見つけました。辞書によると、UNICEFの働きとは…」と、堂々と発表する子どもたち。それ以外にも、友達よりも一つでも多くの情報を見つけようとする真剣な眼差しが、たくさん見られました。まさに主体的な学びです。
 教師の工夫次第で、授業は「ただ話を聞くだけの授業」から「児童が目的意識の高さを行動で示し、意気揚々と活躍する授業」へと様変わりします。そうすることで、主体的・能動的な学びが好きな子が増え、結果的に新たな時代に対応できるような資質・能力が育まれるのかもしれません。

100%の理解を目指して

 1年生の国語の授業では、実物投影機を使用していました。児童の手元には、既に解き終わったプリントがあり、中身は20行を越える文章読解です。この時は答え合わせと教師による解説の場面でした。実物投影機によって、大型テレビには児童のものと同じプリントが映し出されていました。
 「重要な文を見つけたら、このように文の横に線を引いてみましょう。」「問題を出す人が、何を尋ねているかは、文の中のこの部分を見たらわかりますね。」教師が指示する内容が、画面に大きく映し出され「このように」や「この部分」が何を指しているのかがすぐにわかります。
 もしもこの場に実物投影機がなければ、聞き漏らしであったり、解き方のコツがわからないまま進んでしまったりということがあるかもしれません。実物投影機は、児童の理解をより一層深めるとともに、様々な課題の予防にも効果を果たしています。

教育講演会

「脳は、教えられて育つのではなく、五感で感じながら育つものです。」

先日、本校にて、熊本大学附属病院の上土井貴子先生による教育講演会が行われました。演題は「脳と心を育む生活リズム」です。「人の脳は旧脳(本能等、生存に関わる領域)と新脳(知識、思考、記憶等、社会性に関わる領域)に分かれ、大人に向けて、新脳を育てるという意識が必要である。」このことを主軸として、講演が進められました。中でも「親としての関わり方については、我が子の発達段階(幼児期、学童期等)に応じて、適したものにしなければならない」という内容には多くの保護者が共感を覚えていました。具体的に、例えば学童期の場合、出来る限り毎日、我が子の宿題を見てあげて、つまずきに気づいてあげることが大切だそうです。前向きに励ましたり、学習を支えながら潜在能力を引き出したりする等、いわゆる「コーチング」により、子どもの能力は飛躍的に伸びる他、親子間の信頼関係も深まります。その積み重ねにより、最も理想的な状態で思春期を迎えられるとのことでした。

上土井先生のユーモア溢れる人柄により、講演会は終始和やかな雰囲気が漂いました。また、この場では書き記せない程、内容が豊富であり、多くの学びを得ることができました。どの子どもたちも、親に愛されたいという強い気持ちを持っており、自分なりの表現方法で常に伝えようとしています。この日のような教育講演会に足を運ぶことも、我が子の気持ちに応えるための一つの手段であるように思います。