校長室だより

校長室だより

言葉に関心を持つ

 読解力の土台となる「語彙力」ですが、どのように高めればよいのでしょう!?
 通常、人は上図のように「視覚イメージ」「単語」「語の組み合わせ」の3つの要素の重なりで語彙を身につけるそうです。視覚イメージと単語が結びついていないと「アレだよ、アレ。何て言ったっけ?」になり、単語と語の組み合わせが結びついていないと「ふんいき? ふいんき? どっちだっけ?」になります。

 語彙数が少ない子どもは、自分の心の中で表現する言葉が乏しく、キレやすく、ストレスも溜まりやすいという報告もあります。

 まずは、「言葉に関心を持つ」ことに視点を置き、子どもがたくさんの言葉に触れて言葉の面白さを感じ、楽しみながら言葉を獲得するような環境づくりが必要です。最も効果的なのは、昔ながらの「なぞなぞ」「しりとり」だと言われます。知的好奇心を高め、「聞く力」「言葉のまとまりを捉える力」を育みます。
 姫戸小学校では音韻認識を高めるために、教育委員会の辻川先生のご指導のもと全学級で「音韻トレーニング」を行っています。音韻認識とは単語がいくつの音のかたまりに分かれているかが分かり、どの音がどの順に並んでいるかを理解・操作できる力のことです。この力は、子どもの読み書きの発達を支える大切な能力だともいわれています。
 例えば「りんご」は「り」「ん」「ご」と3つの音から成り立ち、「り」「ん」「ご」という順序で成り立つ言葉です。「り(手拍子)」「ん(手拍子)」「ご(手拍子)」と、1音ごとに手拍子を打ちながら、手拍子の音で区切りを提示するトレーニングをします。または、「しんぶんし」という単語で、「3番目にくる音は何?」や「4番目の音を取ると?」と指定して発音させるトレーニングもあります。
 「ぎなた読み」も家族で楽しく学習できる方法です。いくつか紹介しますね。
〇「はなこさんじゅうごさい」は文章の区切りによって、「花子、35歳」→「花子さん、15歳」と、20歳ほど若返りました!
〇「きょうふのみそしる」→「恐怖の味噌汁」→「今日、麩の味噌汁」 私も小学生の頃に言ってました。定番!
〇「ねこのたましい」→「猫の魂」→「猫のタマ、しいー!」(口元に人差し指を当てて「静かに!」のポーズを取りながら読みましょう♪)
〇「ぼくさーがちょうのようにまう」→「ボクサーが、蝶のように舞う」→「僕さー、ガチョウのように舞う」(どっちかというと、ガチョウのように舞う方が見たいかも)

 皆さんに是非お勧めしたいのは、姫戸小中合同で推進している毎月23日の「2コニコ3サン読書の日」の活用です。月に一度は、テレビやゲームを止めて家族で読書‥‥も良いのですが、私が一番記憶に残っているのは、母の読み聞かせと祖母の昔話です。いつも先に寝入って絵本を落とす母と、怖い昔話の最後に「わっ」と驚かせる祖母でしたが、言葉への関心と好奇心はそこで育まれたと思います。 ご協力をよろしくお願いします。

さて、問題です!


問題1)次の文章の空欄①〜⑤に当てはまる言葉を、それぞれ次のア~オから選びましょう。また、内容に関するあなたの意見を70字以上80字以下で書きましょう。※「小学生の無料学習プリントちびむすドリル」より引用

 人は一つのやり方や考え方に慣れてしまうと、それが本当に正しいのかどうか、考えることをしなくなります。
  ① 、それでは進歩はありませんし、 ② 、何の発見も生まれません。 ③ 、たまにはいったん全てを忘れ、最初に戻ってみることが必要なのです。 ④ 、戻ることで、先に進むことができるというわけです。
  ⑤ 、ウソのようなお話ですが、本当のことです。
 ア、だから  イ、でも  ウ、まるで  エ、つまり  オ、また

問題2)消しゴムの値段を求めましょう。 ※ブログ「明日は未来だ!」より引用

 ボールペンと消しゴムの値段は合わせて110円。ボールペンは消しゴムより100円高い。では、消しゴムの値段は?

問題は以上です。

 答え合わせをしましょう。問題1は ①イ、②オ、③ア、④エ、⑤ウ となります。ただ、最も問いたいのは「内容に関する意見」です。賛成か反対かの立場を明らかにして、基本に立ち返ることの大切さや、逆に、継続することの重要性を、自分の体験や学んだことをもとに記述しなければなりません。限られた時間内に文字数を意識して作文するには、「自分の考えを文章に表す」という訓練が必要であると共に、それ以上に平素から身の回りの物事に関して自分なりの考えを持って生活するといった「習慣」が必要になります。自分ならという視点で「人の話を考えながら聴く」「書物も考えながら読む」という「習慣」です。
 次に問題2ですが、「か~んたん」と直感で答えてしまうと間違えます。消しゴムの値段は10円ではありません。仮に10円なら、100円高いボールペンは110円となり、10円+110円で、合わせて120円になってしまいます。答えは、消しゴム5円、ボールペン105円です。 いかがでしたか?
 1月14,15日に大学入学共通テストが実施されました。従来のセンター試験は「知識があれば解ける問題」だったのに対し、共通テストは知識ではなく「思考力・判断力・表現力」を重視した問題を出題することが予告されていました。SNSで「共通テスト 世界史」と検索すると、受験生の多くが「国語みたいに文章量が多-い」「資料の読み取りばかりで、知識が通用しな-い」と嘆いています。今後、子どもに求められる力は語彙力を土台とした「読解力」と、「論理的な考察力」です。 鍛えていきましょう。

あっぱれ!! 山下選手! 碇選手!

 全国高等学校サッカー選手権大会に、熊本県代表として出場した大津高校サッカー部。170名を超える部員の中からスタメンに選ばれて大活躍した 山下 基成 選手碇 明日麻選手。結果も堂々の全国3位。小中学校の姫っ子たちはもちろん、姫戸町民、我々職員にも、大きな感動とエールを与えてくれました。

 写真は、「頑張る姫っ子を応援する有志」の方々が小学校正門横に掲げてくださった応援看板です。一人の手は小さくとも皆の手と手を繋いで子ども達の背を押そう、という熱い気持ちがひしひしと伝わります。地域の温かい思いは、子どものあと一歩、あと一歩と前進する大きな起爆剤になります。ありがとうございます。

校長先生からの冬休みの宿題

 2学期終業式の講話で、子ども達に宿題を出しました。冬休みに家でよく話しあって答えを出してきてねと、次のような話をしました。

 これは、ある未来の国のお話です。
 この国では子供が生まれると、親から離れて「子供の国」で育てられます。子供の国には親のかわりをする「子育てロボット」がいるのです。
 冬の日、夫婦に双子が生まれ「花子」「太郎」と名づけられました。2人は子供の国でロボット1号ロボット2号にお世話になることになりました。
 ある日のことです。子供の様子を知ろうと、夫婦は子供の国にテレビ電話をしました。初めに映ったのは、花子の部屋でした。
 花子が「おなかすいた」と言うとロボット1号がすぐに寄ってきて、花子の手を消毒し、お菓子とミルクを渡しました。そして、花子が食べている間に遊んでいたおもちゃをきれいに片づけて、次の遊びの準備をするのです。花子はおやつを食べ終わると、1号が用意してくれたボールで楽しそうに遊び始めました。
 次は太郎の部屋です。太郎は積み木の片付けをしています。箱の中に積み木をポイポイ投げ入れていくと、全部が入りきりません。するとロボット2号は、もう一度丁寧にやり直すように言いました。太郎がせっせと片づけているのに2号は手伝わず、太郎の様子をじっと見ています。太郎はやっときれいに片づけることができました。そのため、おやつの時間も遅れてしまったのですが、テーブルの上には何も並んでいません。太郎は手洗いを済ませると、自分でおやつを用意し始めました。
 この様子を見た夫婦は、花子と太郎のあまりの違いに驚いてしまいました。そして、子供の国の王様にこのことをいいました。
 すると王様は怒りに怒って、一方のロボットを「こっちのロボットはダメだ!!修理工場で作り直しなさい!」と命令したのでした。
 さて、王様は、ロボット1号ロボット2号のどっちを「作り直す」ように命令したのでしょう。

という宿題だったのですが、今日、子ども達に聞いてみると‥、作り直すべきは「親切すぎるロボット1号」という答えが意外と多く、「自分のことは自分でするように家で言われている」とのこと。「ロボット2号は、うちのお母さんみたい」という声もありました(笑)。
 親の無慈悲な愛情が、子の安定した心と環境を育てると言われる一方で、「不便」だからこそ得られる良さや自律した成長がある、との考えもあります。
 「本音はロボット1号がいたら便利だな~と思うけど、そんなに一から十までしてもらったら、人間がダメになります。」と発言した児童の自信に溢れた表情から、この姫戸町の教育の素晴らしさを再確認しました。

あけましておめでとうございます

 謹んで初春のお慶びを申し上げます

 平素より本校教育活動に多大なるご理解ご協力を賜り 心より感謝申し上げます
 学校は 子どもの夢をともに育み 拡げ 支える場所である という共通認識のもと 職員一同 誠心誠意 努力していく所存です
 本年も 変わらぬご支援を賜りますよう 何卒よろしくお願いいたします

  令和五年 元旦   姫戸小学校職員一同

 

 令和5年は「十干(じっかん)」では十番目の癸(みずのと)、「十二支」は卯(う)で、干支は「癸卯(みずのと う)」となります。癸卯は「これまでの努力が花開き、実り始めること」といった縁起のよさを表すとされます。
 コロナ禍も丸3年となりますが、人間らしい、子供らしい、生き生きとした活動が可能な社会へと大きく「飛躍」するとともに、世界中の人々と知恵を出し合って愚かな戦争や紛争を終結させ、光熱費や食費、衣料品など日々の暮らしの様々な分野で私たちの生活が安定し「向上」する年になって欲しいものです。

 「兎(うさぎ)の登り坂」ということわざがあります。普通ならば坂を登るのは平地を行くより困難でも、後ろ脚が長いウサギにとっては登り坂こそ得手。もっている条件や自分の良さをもっと積極的に受け止め、生かしていくという意味だそうです。
 母が生前、数学の問題に頭を抱える二男(卯年生まれ)にかけた言葉でした。兎の耳のように広く声を聞き、力強い後ろ足を使ってしっかりとした足取りで前に進むこと。一つでもいいから兎の登り坂だと言えるものを体得すること。そんな話をしていました(二男は覚えているかな!?)。
 長所を生かし、夢を実現させる一年にしましょう。脱兎のごとく夢へぴょん!

良いお年をお迎えください

 子ども達や職員の大きな怪我もなく、皆様のお陰をもちまして無事に2022年も暮れようとしています。ありがとうございます。
 保護者の皆さま、地域の皆さま、来年もどうぞよろしくお願いいたします。   姫小職員一同

 学校主事の山中達也先生が、校門に二柱飾ってくださいました。
 正月飾りの中でも、門や玄関前に飾る門松は、年神様が家へ尋ね入るにあたっての目印だとされており、一年中落葉しない松、成長が早く生命力の強い竹、新春に開花し年始にふさわしい梅と、3つの縁起物が用いられています。

 姫戸小学校にも、年神様が満面の笑顔でおいでいただけることと思います。山中先生、ありがとうございます。

サンタさんからのプレゼント(^o^)

 サンタさん(匿名希望Pちゃん、姫戸在住、児童のおばあちゃま)から素敵なプレゼントをいただきました。
 大きな松ぼっくりのキラキラツリーに、毛糸の帽子をかぶった可愛い雪だるま。なんとなくPちゃんに似てる。眺めているだけで心がホンワリと温かくなります。
 サンタPちゃんのご指導のもと、2年生とわくわく学級のみんなで楽しくクリスマスツリー作りに挑戦しました。三者三様に工夫された可愛いツリー。「みんなが集まるテーブルに置きます。」「おばあちゃんにプレゼントします。」などなど‥。素敵なクリスマスになりそうです。
 なお、材料等すべて、サンタPちゃんにお世話になりました。ありがとうございました。

「校長室にも飾ってくださいね。」とサンタPちゃんにいただきました(↓写真)。童話の世界から抜け出してきたような可愛らしさです。松ぼっくりは上天草のとある山から拾ってきて、きれいな水にしばらく浸けて洗い、形を整えながら乾燥していくそうです。手間暇をかけて「子どもたちの喜ぶ顔が一番」とご準備いただきました。サンタPちゃん、ありがとうございました。

 サンタさんって、ホントにいるんですよ。 

自分の命は、自分で守る

 師走を前に、火災避難訓練と不審者避難訓練を行いました。
 訓練に共通する心構えは、自分の命は自分で守るということです。
◎何が「危険」なのかを知る
◎危険から逃れる方法を理解する
◎訓練して技能を身につける
の三原則は、大人も、子供も区別なく習得しなければならないものです。自分の命を守る。大切な人の命を守る。その術を学ぶための訓練は、一人一人が危機意識を持って真剣に望む。それが防災の第一歩。教職員を含め全児童が「意識を揃えて」訓練に臨むことができました。

 火災避難訓練では発生場所を急遽「児童玄関」に変更し、放送を聞いて児童がどの避難経路を選ぶのか、担任がどう誘導するのかを試しました。結果は、発生場所を避け、緊急放送から僅か3分8秒で運動場に整列し、点呼を終えました。
 不審者避難訓練では、教職員が椅子やサスマタを手に汗だくで侵入者に対処する間に、児童は整然と体育館に避難し、声を潜めて待機しました。駐在所の水深さんの「命をかけて、あなた達を守ります」との言葉に、全児童が真剣な表情で耳を傾けました。

負けるか!

 12月3日(土)曇り。たくさんの保護者の皆様、交通指導員さんや地域の方々の見守りをいただき、姫戸小中合同持久走大会を盛大に開催しました。「持久走大会の朝は冷える」との通説どおり、この時期らしい寒さとなりましたが、子ども達の懸命な力走と沿道の温かい声援に心も体も熱くなりました。
 開会式では、「競争」に挑むときの心積もりについて話しました。必要なのは「負けるか!」という気持ち。

 でも子ども達は、私が今さら話すまでもなく、これまでの体育の授業と経験で、「負けるか!」という気迫を十分に備えていました。「誰に負けるか?」という私の問いに、「自分自身!」「それとライバル!」と声高に応えました。さすがは姫っ子たち。 懸命に競い合い、自分に打ち克ち、全員立派に完走しました。

自分を見つめる

 11月は人権月間。学級や個人目標の設定、家庭への啓発、心のアンケートや教育相談の実施、チェックシートによる教職員の振り返り等、学校をあげて取り組んでいます。 為すべきは、この3つの力を子ども達の心に育むこと。

①掛け替えのない存在として自分を認め、お互いの違いを認め合う力
②相手の気持ちになって考える力
③周囲の不合理や矛盾に気付く力

 17日(木)の校長人権講話では、日本国憲法の「人権は、みんなが幸せになる権利である」という基本理念を示し、いじめや仲間はずし、ひそひそ話等の「幸せを邪魔する行為」を、自分がしていないかどうか「自分を見つめる」「自分を高める」ことの大切さを話しました。

 また、18日(金)には 櫻田会長様濱邊様 をはじめ、天草人権擁護委員協議会の皆様をお迎えし、淋しい思いをしている友達への心遣いと、実際の行動の有り様について参加体験学習を行いました。みんな真剣な表情で取り組みました。

 

もう一つ、感動をありがとう!

「音楽会を終えて」  姫戸小5年 杉本 直樹

 11月16日に音楽会がありました。
 ぼくは「大切なもの」の歌が好きです。

 体を動かしてがんばりました。

 お客さんがいっぱいでドキドキしました。

 友だちがいたから、がんばりました。

 またみんなで歌いたいです。
 家に帰ってお母さんに「がんばったよ」と言ったら、

 いっぱい誉めてくれました。
 また、 歌いたいです。

 直樹さんは、これまで一度も練習を嫌がることなく、歌詞の意味を捉え、からだ全体を使って歌い、表現することができました。
 本番は、立派なステージとたくさんの観客に緊張した様子でしたが、伴奏が始まるとリズムよく体を動かして元気に歌いました。発表後、小野先生や友達と交わし合う輝くような笑顔に大変感動しました。
 翌日は早速、感想文を書き、私と教頭先生に読んで聞かせてくれました。仲間と一つ一つ体験を積み上げながら、着実な成長を遂げる直樹さんです。

 

声を揃えて、気持ちを揃えて

 11月16日(水)天草市民センター大ホールで開かれた令和4年度第69回天草郡市小中学校音楽会に5,6年生26名全員で出場しました。

 これまで、担任の大谷先生(指揮)、荒木先生(伴奏)、小野先生、地域の永森先生の熱心な指導のもと、朝に昼に、子ども達は根気強く練習を重ねてきました。初めは小さかった歌声も、歌詞の意味を捉えて思いを伝えようという気持ちが出始めた頃から自信が宿り、次第に透き通った美しいハーモニーが響き始めました。本渡南小学校の田中先生、姫戸中の浦本先生も応援とご指導に駆けつけていただきました。

 さぁ、本番。立派なステージとたくさんの観客に緊張した様子の子ども達でしたが、さすがは「ここ一番に強い姫っ子たち」。歌い出しのフレーズから、観客をしーんと聞き入らせました。集中した瞳と自然にこぼれる笑顔、リズムよく揺れる肩。ホールいっぱいに美しい歌声が響き渡りました。

 コロナ禍で3年ぶりの開催でした。感染防止対策のために入場制限がかけられ、児童生徒と引率者だけの参加でした。保護者の皆様をはじめ、熱心にご指導いただいた永森先生にも是非ご観覧いただきたかったのですが、誠に申し訳ありません。後日、撮影した動画を掲載いたします。子ども達をいっぱい誉めてあげてください。

あっぱれ! 姫戸町文化祭


 11月3日は文化の日。3年ぶりに姫戸町文化祭が開催され、清々しい文化の秋を満喫しました。
 生け花、絵画、陶器、手作りバッグや小物、絵葉書、習字等の展示のほかに、保育園のひかり腕白太鼓、年少さんから高校生までの子供達によるピアノ演奏、姫小5,6年生と姫中全生徒の合唱、地元合唱団さくらコールの美しいコーラス、紫織会による雅(みやび)な日本舞踊、雅会のしっとりとした大正琴、胸にジーンとくるギターとハーモニカ演奏、政州会の体が自然と動き出すような軽快な津軽三味線、しっとりとした趣深い二胡演奏、姫フラージュの皆さんのムードあるフラダンス‥等々、時間がたつのを忘れるほどにウットリ、わくわくしながら「見とれ」「聞きとれ」てしまいました。

 濱﨑伸太郞先生の「熱き心に」も秀逸!周りを楽しませたい、笑顔にしたいという先生の平素からの思いが溢れたステージでした。また、お昼からは歌謡発表部門があり、芸達者な「のど自慢」の皆さんがステージを賑わせてくれました。台詞回しも上手で、歌謡ショーを観ているようでした。姫戸町はすごい!

楽しかったね! 集団宿泊教室 in 天草青年の家

 10月27,28日の二日間、元気っこ軍団5年生は天草青年の家に集団宿泊教室に行ってきました。
15名揃っての宿泊は初めてということで、「わくわくします。嬉しい!」と子供達。「ドキドキです」と先生方‥。

 到着後すぐに千元の森岳ハイキング、お弁当を食べてディスクゴルフ、焼き杉体験、レクレーション、翌日は班の団結力が試される千厳山オリエンテーリング、午後は藍より青い天草の海に漕ぎ出すペーロン船体験と盛り沢山の活動に「わくわくが止まらない」様子の子供達。

 「きまりを守り、思いやりを持って、自然で学ぶ」と、活動の「めあて」を立てた子供達ですが、家族から離れて集団で生活することの厳しさ、友達の意見との折り合いのつけ方(合意形成)や主体的・協働的に動くことの難しさなど、一泊二日の宿泊体験ですが様々なハードルがあり、それを乗り越えたときの気づき・成長があったことと思います。
 出発式で、私は①人を元気にする挨拶、②もっと教えたいと思わせる返事、③人の話は耳と目と心で聴く、という3つの宿題を出しました。子供達は3つの宿題だけでなく、更に多くの「真心」を実践に現してくれたようです。担任を初め、引率した先生方の 「素晴らしい5年生でした!」 の言葉に強く覗えました。

新しき朝の光のさしそむる 荒野にひびけ 長崎の鐘

 長崎の被爆者の救済に身を尽くした永井隆博士の歌です。 

 6年生11名は10月13,14日長崎へ修学旅行に行きました。事前学習として、富国強兵から日清・日露戦争へとつながる近代日本の歩み、日中・太平洋戦争へ突入していく歴史的背景について学びました。
 1945年8月9日、午前11時2分、アメリカ軍の爆撃機B29より投下され長崎上空で炸裂した原爆。その熾烈な熱線や爆風、放射能は、人間の想像を超えた甚大な被害をもたらしました。
 生きのこった人でも時が経つにつれてさまざまな病気になり、今でも苦しんでいる人がいます。「原爆病は感染する」との根拠もない噂や、火傷によるケロイドで冷酷な差別に苦しんだ人もたくさんいます。語り部さんが話される「あの瞬間から続く悲惨な現実」に子ども達も一様に押し黙り、真剣な表情で耳を傾けました。そして、被爆を体験した長崎市民が共に支え合い、「平和は長崎から」を合言葉に国際文化都市として復興した様子も、その純粋な瞳でしっかりと見てきました。
 何よりも嬉しかったのは、行く先々で子ども達の挨拶や返事、態度をたくさんの方から誉めていただいたことです。「返事が気持ちいい。もっと教えたくなる」「皆が話を聴こうとしている」「集団の雰囲気が温かい」「後ろに親や家族の笑顔が見える子ども達ですね」という言葉をいただきました。2日間、保護者の皆様には寂しい思いをさせましたが、素晴らしい学びの場になりました(*'-'*)。

 

3年ぶりの上天草部会陸上記録会 in アロマ

 9月29日(木)快晴。「上天草市の同級生達と精一杯競い合う場、健闘を称え合う場を是非つくってあげたい」という今津小学校の緒方校長先生をはじめ各校体育主任の熱き思いにより、コロナ感染防止対策を十分に図り、実に3年ぶりに陸上記録会が開催されました。

 5,6年生にとっては、もちろん初めての出場。先輩達の練習の風景もあまり記憶にない状況の中、短い期間でしたが懸命に練習に励み、上天草市内の同級生と全力で競いました。

 子ども達は、この体験を振り返って、「最後まで諦めないことの大切さを学んだ」「今までで一番速く走れた」「自分の課題や頑張ることが、まだたくさんあることに気づいた」等の思いを抱きました。この喜びや悔しさ、仲間との連帯感が、次の具体的な努力へとつながります。楽しみです。皆さん、大きな感動をありがとうございました。

「姫小スタイル」で学力向上!

 本校の最重要課題である「学力向上」に向けて、6月には教授法創造研究所の椿原正和先生を、先日は天草教育事務所の田中恵介指導主事をお迎えして助言指導をいただきながら、職員全員で
 ①児童(学級)の課題を分析・把握する
 ②課題を解決するための具体策を考える(授業で、学校生活で、家庭で)
 ③全員で「揃えて」実践することで効果があることを協議・決定する
 ④揃えて実践しながら、また、糀本由美先生から毎週ご提案いただく「学級づくりのいろは」を参考にしながら、私達の「姫小スタイル」を構築していく
という取組を、職員一人一人の知恵と経験を結集して進めています。

 写真は、研究主任である濱﨑先生の算数科の提案授業の様子です。このように授業展開を工夫してみたらどうか!?と提案していただきました。内容としては、

〇授業開始3分間の「鍛錬活動」
・本時の学習に活用する基礎技能の確認
・時間を意識させた百マス計算や計算問題
・漢字5問テストや本文の音読 など
〇全員が解決への見通しを持てる導入
・どんなことが分かり、できるようになったらいいのか、子ども達と単元終了時の姿を共有できる課題づくり
・「ん?」「なんか違う?」「できるかも」といった知的好奇心や興味・関心を高める導入
〇自分の考えをもてる自力解決の工夫
・発問を精選する
・数や単位に印をつけ、問われていることに線を引かせる(どのような条件で、何を問われているのかを把握させる)
・図や表、絵、数直線のいずれを活用すると解決できそうか、解法の見通しを持つ時間を設定する
・自分の考えを書く時間を確保する(限られた時間で、指示された字数で)
・自分の考えと友達の考えを比べたり、修正したりする時間を確保する
〇子どもと一緒に、学んだことを確認する「まとめ」
・「めあて」や「課題」と整合性のある「まとめ」となるよう、板書のキーワードをもとに子どもの言葉でまとめる
〇身に付いた力が自己評価できる「ふり返り」
・適用問題を解き(答えて)、自身の理解度を自己評価させ、家庭での自学へとつなげる(自分で計画を立てて学習に取り組む機会や経験を持たせる)
・市販のテスト問題(解き方が分かる)、アシストシート(短時間でできる)、県学調問題(いま求められている学力が分かる)等を活用する  などなど

授業以外でも、
〇毎朝のパワーアップタイム(走る・跳ぶ)と、全校読書(本を読む習慣)
〇漢字大会と計算大会の実施(目標を立てる、自分の努力を誉める)
〇上天草市教育委員会の辻川先生の指導による音韻トレーニング(ひとまとまりの言葉がいくつの音の塊に分かれていて、どの音がどの順に並んでいるかを理解する力「音韻認識力」の強化)←「読む」「聞く」「書く」の基本となる力

等に取り組んでいます。特に「読書習慣の形成」は学力向上へのキーワードです。「本を読む」「話を聞く」「考えを書く」の3つを大切にして、全職員で繰り返し指導・支援していきます。ご家庭にご協力いただきたいこともございます。各担任が学級通信等でご連絡いたしますので、どうぞよろしくお願いします。

影参差(しんし) 松三本の 月夜かな (夏目漱石)

 昨年と同様にコロナ禍ではありましたが、たくさんの楽しい思い出を残して夏休みも終わりました。子ども達に話を聞くと「あ~あ~夏休み、もっと続けばいいのに」と嘆く子もいれば、「もうさすがに飽きた。学校がいい」と言う子も。
 それにしても暑いですね(>_<)。 お天気情報によると、東風のフェーン現象の影響で、九州の北西部を中心に予想最高気温は平年より5度前後も高く、この時季としては異例の猛暑だそうです。連日、熱中症警戒アラートが九州の広い範囲に発表され、学校でも、登下校や体育の授業、昼休みの遊び、陸上記録会の練習など、お昼の放送で注意を呼びかけ給水タイムを設定するなど熱中症対策を強化しています。
 台風も恐い。6日は台風11号接近により、大事をとって臨時休校にしました。台風14号は19日未明に九州に上陸しそうです。十分に対策を図りましょう。
 日中は相変わらずの暑さですが、白露を迎えて朝・晩は心地よい風が吹き、リーンリーン♪と鳴き始めた虫の音も、耳を楽しませてくれる季節になりました。
 中秋の名月も素敵でしたね。目映いほどの月光が、野山や海面を照らしました。「丸い団子をつくって、砂糖ときな粉をかけて食べました。とっても美味しかった」と教えてくれました。

スマホの「危険」を知る(つづき)

 SNSが「危険」なのは、スマホ画面の向こう側で正体の知れない者達が、ネットを通して「覗いている」ことです。
 個人的な画像のやり取りでも、もし相手が出入自由なサイトにアップしたら、その画像は全世界に拡散します。
 特定されない「覆面」をかぶった者達は、ネット上で言いたい放題、やりたい放題です。不特定多数の人が見ている空間で、個人に「死ね」「消えろ」って中傷する単語を発信しても原則犯罪にはならないのがSNSの世界です。
 また、SNSやオンラインゲームで常に誰かと「つながって」いなければ安心できないなど、スマホを使うことに心を奪われ、止めたくても自分の力では抜け出せなくなる「スマホ依存症」の子どもが急増しています。スマホがないと落ち着かない、イライラするという精神依存は、睡眠障害、集中力の低下、学業への悪影響が生じます。治療するには入院による管理があります。基本的には、うつ病、強迫性障害などの心の病気や発達障害がないかといった診断を受け、心理カウンセリングや薬物治療が行われるようです。
 夏休みは親や教師の目が届かず、子供一人で過ごす時間が長くなります。自由に使えるスマホやタブレットの「便利さ・楽しさ」の裏側に「危険」が潜んでいるのです。

12,「送ってはいけない写真」:自分の、または誰かの「裸の画像」を、送ったり、受け取ったりしないこと。笑い事ではないわ。どんなに賢い人でも、いつか、そういう画像を送ったりもらったりしたくなるときが来ます。それはとても危険な行為で、10代以降の人生を破滅させます。広大なネット空間に一度拡散した写真や悪い評判などの情報を消すことは、とても困難なの。これは将来、何歳になっても気をつけること。~簡単に自分や友達の写真を撮ることができ、発信したり交換することもできるため、熊本県内でも小中高生が安易に「裸の画像」を所有したり、発信するといったことが起きています。一度アップされたものは、どこそこでコピーされ世界中に拡散されます。全てを削除するのは不可能です。「どこの誰が見るか分からない」ということを肝に銘じておくこと。

13,「無駄に写真や動画を撮らない」:写真やビデオを撮りすぎないこと。何もかもをデジタルで記録する必要はないわ。あなた自身の経験そのものを、あなた自身の五感で感じ取りなさい。そうすれば、あなたの「記憶」の中に永久に記録されるから。

14,「使わない選択肢もある」:時々、ケータイを家において出かけてみてね。その時、ケータイに頼らずに自分がした「決断」に自信をもって。ケータイがなくても生活できるって学んでね。ケータイがないと不安になるのであれば、まだまだ弱いのだから、もっと強く成長しなくてはなりません。~一度ケータイ・スマホを持つと、何もかもを、ケータイやスマホでやってしまいがちです。それが極端になると「依存」してしまうことになります。そうならないように、「使わない」時間を定期的に持つことが大切である、というルール。

15,「音楽ダウンロード」:せっかくなら、今まで出会ったことがない音楽をダウンロードして聞いてみて。お母さん達の世代ではできなかった素敵な音楽に出会って、視野を広げてね。~ケータイがあることで、今まで触れることもなかったアートに出会うことができるのだから、それを活用しましょう、というルール。

16,「知能ゲームなど」:時には、ワードゲームやパズルゲーム、クイズゲームのような頭を使うゲームをプレイしてみてね。 ~ただし、長時間没頭してはダメだし、それらのゲームで頭が良くなるとは言えません。 また、別にゲームなんてしなくても構いません。 ですが、上の音楽の項目と同様に、ケータイ・スマホは何もかも悪いのではなくて「良い使い方」を提案しようとする項目です。

17,「ケータイを使わない選択肢・ケータイ以外の活動」:視線を上げてみなさい。周りの世界で起きている出来事を見てみなさい。窓から外をのぞいてごらんなさい。鳥の声を聞いてごらんなさい。散歩してみましょう。初めての人とお話してみましょう。すぐに検索サイトで調べるのではなく「何でだろう?」と自分の頭で考えてみましょう。 ~ケータイがなかった時には普通にしていたことが、ケータイを持つことで時間が無くなり、しなくなってしまいます。それではもったいない。それを思い出し実行しましょうというルール。

18,「万一、ルールを破った時は」:あなたは、いつかルールを破ってしまうでしょう。その時、私はあなたからケータイを取り上げます。そして、落ち着いて座って、話し合いましょう。また一から始めましょう。あなたと私は学び続けていて、私はあなたの味方だから一緒に解決しましょう。あなたが、これらの約束に同意してくれることを望んでいます。 (母より)

 読んでみて、どう思われましたか?

 スマホ機器、通信料、無線Wi-Fi等のインターネットサービスなど、月々の支払いもバカになりません。せっせとお金を出して、ネットトラブルや誹謗中傷、スマホ依存を「買って」いる状況では虚しいだけです。

 ホフマンさんのように、スマホの使い方を通して親子の「信頼関係」と子どもの「成長の方向性」を確認することは、とても素敵で、大切なことだと思います。私も、息子達にスマホを買い与えるときに、この「18項目の約束」を取りつけておくべきだったと、今更のように後悔しています(-_-)。

 子ども達にとって夏休みは、待ちに待った最高のイベントです。姫戸町の青い空と碧い海。入道雲と蝉の声。ワクワクを抑えきれない最高で安全な夏休みにするために、スマホやタブレット、通信ゲーム等のルールの確認と見守りをお願いします。

スマホの「危険」を知る

 スマホやケータイは、我々の日々の生活と切り離せないツールになっています。片手で持てるほどコンパクトなスマホや通信ゲーム機ですが、計り知れないほど広い世界とつながっています。日常生活が便利になった反面、黒い「危険」も潜んでいます。
 SNSで知り合った人に望まれて自分の裸の写真を送ってしまい、世界中に拡散された。出会い系サイトで「なりすまし」被害に遭い、性暴行を受けた。仲がよいと思っていた友だちから裏サイトで誹謗中傷され、仲間外しにされた。通信ゲームで課金していたら、口座から数十万円も引き出されていた‥‥など、様々な危険ともつながっていることを忘れてはいけません。 確認したいのは以下の4点。

①持たせる時に、親子で「使用のルール」をしっかり話し合う
②裸などの画像を自撮り・提供することは絶対にしない
③トラブルに巻き込まれたら、一人で悩まず、すぐに相談する
④依存状況の度合を把握し、専門医と連携する

「危険だから持たせない」「約束を守らないなら取り上げる」という考えでは、問題は解決しません。以下に紹介する ジャネル・ホフマンさん の、13歳の息子と交わした「18項目の約束」を参考に、自由な時間がある夏休みを前に、スマホや通信ゲーム機の使い方や潜む「危険」について、ご家族で話し合いや確認をお願いします。

1,「所有者」:これは私が買って、私が料金を払う 「私のケータイ」 です。それをあなたに一時的に貸してあげるので、ルールはキチンと守ってね。

2,「パスワード」:パスワードはいつも知っておきたいから、変更したら教えてね。~「親が知らない所で、勝手にこそこそと使わない」というルール。同様に「居間で使う」など、使う場所を限定するのも有効なルールです。

3,「鳴ったら、無視せずに出る」:これは、通話で連絡をするための「電話」だから、かかってきたら必ず出てね。礼儀正しく電話に出ることがポイント。両親からの電話には絶対に出ること。

4,「利用時間」:使える時間は、学校のある日は午後〇時まで、学校のない日は午後〇時まで。それ以降はケータイを私に返して。相手の親が出るかもしれない固定電話に電話できないような相手との連絡はやめてね。友だちの「家族との生活」や「時間」も大切に考えて。

5,「利用時間と学校での作法」:電話は学校へは持って行かないこと。友だちと直接「会話」をしなさい。ケータイなしでの活動には、その時の状況とタイミングなど自分で判断する能力が必要になるから、将来において「正しく生きるための力」が身に付きます。

6,「弁償」:ケータイを壊したり、なくしたりしたら、自分で買い替えや修理をすること。お手伝いをしたり、お小遣いやお年玉の貯金などで払うこと。いつか必ず壊れたり、無くしたりするでしょうから、ちゃんと貯金して準備しておくこと。

7,「使ってはいけない使い方(その1)」:便利な技術だからといって、ウソをついたり、ふざけてバカなことを言ったり、他の人を騙したりしてはいけません。他人を傷つけるような会話に参加してはダメ。最初にみんなと良い友達になるといいわ。みんなと良い友達であれば攻撃やいじめはされないものよ。

8,「使ってはいけない使い方(その2)」:「人前では言えない・できないようなこと」を、この道具でしないこと。

9,「使ってはいけない使い方(その3)」:友達の「親」のいる前では決して言わないようなことを、その友達に言ったり、メールしたりしてはダメ。自分自身がメールやメッセージで発する「情報」は、本当に発信しても良いかどうかを、自分自身でいつもチェックすること。~ケータイ・スマホを使っていると、「直接言えないようなひどいこと」を目の前にいないから罪悪感が湧かずに、ついつい言ってしまうことがあります。そんなことにならないように、自分が情報発信をするときには、常に自分自身が責任を持ってチェックして(親や先生などを思い浮かべながら)、ダメだと思ったら送信をやめる勇気が必要です。

10,「閲覧禁止サイト」:アダルトサイトは見てはダメです。ウェブで検索するなら、「親と一緒に見られる」ような情報にしなさい。もし性的なことで疑問に思ったことや知りたいことがあれば、ネットで検索するのではなく、なるべく親に相談してね。

11,「公共の場のマナー」:公共の場では、電源を切るか、マナーモードにすること。レストランや映画館にいるときは特に気をつけてね。みんなに迷惑をかけないようにね。

続きは次号で‥。

授業参観、懇談会、お世話になりました!

 7月8日(金)、快晴。
 先月末から全国でコロナ感染者が急増し、夏休みを目前に「第7波」襲来への不安が広がっています。
 しかし、コロナ3年目の経験値を生かし、感染対策を十分に図りながら、学校と保護者、地域の方々の連携を従来の姿に戻したいと考え、予定通りに授業参観、懇談会等を実施しました。

 2年半ぶりに学校運営協議会の方々をご案内することができました。廊下に見知った地域の方を見つけ、嬉しそうに手を振る児童もいました。写真は、「立派な小学生」に成長した1年生と、指先までピシッと挙手する6年生。
 保護者の皆様、おじいちゃん、おばあちゃん、地域の方々に、子ども達の成長や頑張りを見ていただく機会を設けていきたいと思います。感染状況を鑑みながら、随時ご案内いたします。

 学級懇談会・地区懇談会の時間、子ども達は池田先生の指導のもと「全校体育」(体ほぐし運動)を行いました。跳んだり、しゃがんだり、足を交差したり全身を使って、じゃんけんゲームを楽しみました。
 熱中症対策を優先し、外や体育館ではマスクを外すように声掛けをしています。十分な換気と手指の消毒、活動後の手洗い・うがいを徹底しています。

 しかし、この2年半の習慣から、登下校でマスクを着用する児童が多いようです。登校時から、暑さ指数は「28」近くになります。
 暑さ指数(WBGT)とは、人間の熱バランスに影響の大きい「気温」「湿度」「輻射熱」の3つを取り入れた温度の指標です。環境省によると、28以上31未満で「厳重警戒」、31以上で「危険」となり、運動は原則中止。
 「外ではマスクをはずす」「対面で話さない」の2点を、ご家庭でもご指導ください。

七夕集会、楽しかった!

 7月6日(水)、姫戸町老人会から21人の皆様のご協力をいただき、1年生、2年生、わくわく学級のみんなで「七夕集会」を行いました。
 3本の立派な笹竹に、キラキラとした七夕飾りと願いごとを綴った短冊を、老人会の方々にお手伝いいただきながら飾り付けました。
 西川内老人クラブ会長の木口様より「コロナ禍による3年ぶりの七夕集会ですね。皆さんが短冊に書いた願いごとが叶いますよう、心から願っています。」という心温かいご挨拶をいただき、その後は織姫と彦星のアニメや歌遊び、じゃんけんゲーム、しりとり等を一緒に楽しみました。

 「七夕の日は朝早く起きて、里芋の葉にたまっている朝(あさ)露(つゆ)を集めて墨をすり、習字の筆で願いごとを短冊に書く」という風習があると伺いました。里芋の葉は、天の川の雫を受ける傘。葉にたまる露は神様からおすそ分けしてもらった「天水」。その水で墨をすって字を書くと、習字や作文が上手になるとのこと。
 また、地方によっては里芋の露を集め、それを神様にお供えする風習もあり、芋は子が沢山できることから子孫繁栄の願いも込められているそうです。
 七夕は年に一度の「巡り合い」の日。 老人会の方々との温かい「巡り合い」に、とっても嬉しそうな子ども達でした。ありがとうございました。

たくさんの人を笑顔にしたい

 令和4年6月27日(月)の熊本日日新聞「読者ひろば若者コーナー」に、姫戸小学校6年 みのりさん『地域とともに美化続けたい』と題した作文が掲載されました!

 「たくさんの人を笑顔にしたい」という言葉は、毎朝の気持ちのよい挨拶や、日頃いつも見かける思いやりに溢れた振る舞いから、みのりさんと、同じように誠実で心温かい登校見守り隊の木本さんの「合言葉」のように感じます。このような合言葉を至る所で、いろんな方々が交わし合う姫戸町です。

平和の詩

こわいをしって、へいわがわかった
              
      沖縄市立山内小学校

       2年 徳元 穂菜(ほのな) さん
びじゅつかんへお出かけ
おじいちゃんや おばあちゃんも 
いっしょに みんなでお出かけ うれしいな

こわくてかなしい絵だった たくさんの人がしんでいた
小さな赤ちゃんや、おかあさん 風ぐるまや チョウチョの絵もあったけど
とてもかなしい絵だった

おかあさんが、 七十七年前のおきなわの絵だと言った
ほんとうにあったことなのだ
たくさんの人たちがしんでいて ガイコツもあった
わたしとおなじ年の子どもが かなしそうに見ている
こわいよ かなしいよ かわいそうだよ

せんそうのはんたいはなに? へいわ? へいわってなに?
きゅうにこわくなって おかあさんにくっついた
あたたかくてほっとした 
これがへいわなのかな

おねえちゃんとけんかした 
おかあさんは、二人の話を聞いてくれた そして仲なおり 
これがへいわなのかな

せんそうがこわいから
へいわをつかみたい
ずっとポケットにいれてもっておく
ぜったいおとさないように
なくさないように
わすれないように

こわいをしって、へいわがわかった

 6月23日の「沖縄慰霊の日」、沖縄県糸満市の平和祈念公園で催された「沖縄全戦没者追悼式」で、小学2年生の徳元穂菜さんが「こわいをしって、へいわがわかった」と題した詩を朗読しました。佐喜真美術館に展示されている「沖縄戦の図」の絵の中央で、正面を見つめる同じ年代の子供に目を留め、「悲しそうにこっちを見ている。子どもだけでお母さんがいない」と母親にしがみつき、母に触れた時の温もりに「これがへいわなのかな」と感じたそうです。  取材に対して穂菜さんは、「世界中の人たちが仲良くなって協力すること。戦争がいけないことだと強く思ってほしい」と話しました。

「花きよき列島まもり逝きたりと嘆けば炎ゆる緋の仏桑華(ぶつそうげ)」(安永蕗子)

 私が小学生の時、この「慰霊の日」にあわせて祖母と伯父、父と一緒に沖縄を訪れました。「火乃国之塔」に焼きこまれた英霊2009人の中に大伯父の名を見つけ、頬をあて、目を閉じて佇む祖母の姿を、今もよく覚えています。

 

スマホの向こう側

 熊日新聞に月1回掲載される「スマホの向こう側~子どもたちの今」。熊本市立帯山中学校教頭で公認心理師の田中慎一朗先生が執筆されています。
 SNSが普及してからネット上でのコミュニケーションが常識となった現代では、実際に直接顔を見合わせてコミュニケーションを取らなくてもSNSというプラットフォーム上で簡単に手軽に交流ができるのが、現在の「友人関係」の一つとなっています。しかし、その便利さの中に潜む「闇」「いじめ」「悩み」について、最近の若者達の実態や心理、大人として果たす役割等を具体的に、分かりやすく記載されています。 (最新は6月24日朝刊に掲載。是非ご一読ください。)
 みなさんは「リア友(とも)」「ネッ友(とも)」という言葉を聞いたことがありますか。リア友とは、実生活で交流がある友人で、ネッ友とは、インターネット上のメディアを通じて親交があるものの、現実世界では接点がなく交流を持たない友人だそうです。若者の間で広がったネット用語で、「今時」の人間関係を象徴しています。
「SNSが炎上」「Lineのグループで仲間外れにする」「写真をアップした結果、交友関係でトラブルが」など、ネット上でトラブルやいじめが頻発する昨今の状況に、以前に比べて「本音」を言うことに対して躊躇(ちゅうちょ)してしまう子どもが多くなったように思います。
 直接対面で攻撃されるより、ネット上で間接的に攻撃される方が「えっ、君も?」など信頼関係にダメージを受け、誹謗中傷が拡散していつまでも残り続けるなど、簡単には解決できない、後味の悪いものになります。
 その結果、自分のことを知らない、もしくは対面したことがあっても、ネット上でしかコミュニケーションを取らないような「ネッ友」の方が、気軽に「付き合いやすい」と感じる子どもが増えているようです。「すぐ返信してくれる」「同意してくれる」「自分に相談してくれる」「いつもつながっている」といった「安い共感」によって寂しさを埋める存在を、ネットで「漁っている」現状がうかがえます。
 親から「誰とでも仲よくしなさい」と言われて育った我々世代は、共感だけ得ても自己伸長できない、違った意見や異質なものを受け入れて「上手に」「うまく」付き合っていきなさい、という教えを叩き込まれたように思います。 
 しかし、メール・line・SNSのダイレクトメッセージ機能といったインターネットで、声を出さずに連絡がとれる社会となった現代は、言い換えれば「24時間、人とのコミュニケーションを強要される時代」(これはツラい!)とも言えます。真に人と人の絆を強くしていくためには、ネット社会に生きるためのルールやマナー、場合によっては厳罰化といった法整備が必要となります。  
 一緒に考えていきましょう。

外では、マスクをはずしましょう!

 熱中症防止の観点から、基本的に「外」での活動ではマスクをはずすように指導します。  

◯登校時、下校時はマスクをはずします。
(でも、顔を近づけて話さないことが大切!)
◯外で行うパワーアップタイム、体育の授業ではマスクをはずします。
◯外遊びや野外活動ではマスクをはずします。
◯単学級で活動する場合は、体育館でもマスクをはずします。

 まずは職員が、外ではマスクをはずしてみせることで周知を図ってまいります。しかし、コロナ感染症への恐怖感から、マスクをはずすことに抵抗感がある児童に関しては、十分に配慮して支援いたします。

第1回学校運営協議会を開催しました!

 姫戸小・中学校で設置しています「学校運営協議会」を、6月15日(水)に中学校を会場に開催しました。学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)は、学校と保護者、地域の皆さんが共に知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら子ども達の豊かな成長を支え「地域とともにある学校づくり」を進める法律(地教行法第47条5)に基づいた仕組みです。 姫戸地区は何年も前からこの制度に取り組まれている、全国でも例を見ない先進地域です。学校運営協議会の主な役割として、
○ 校長が作成する学校運営の基本方針を承認する
○ 学校運営に関する意見を教育委員会又は校長に述べることができる
○ 教職員の任用に関して、教育委員会規則に定める事項について、教育委員会に意見を述べることができる
の3点があります。協議会では、子ども達の実態と、抱える課題を共有するとともに、地域でどのような子供を育てたいのか、何を実現したいのかという目標・ビジョンを共有するために「熟議(熟慮と議論)」を重ねることが大切になります。
 ここ2年間は、コロナにより授業参観や学校行事等への案内ができませんでしたが、感染対策を図り、少しずつ従来の姿に戻していこうと思います。
 会長に 深谷 千惠 様を、 副会長に 田中 道範 様を推薦いただき、計20名で活動を進めてまいります。

「声」をそろえる

 6月の校長人権講話のテーマは「あいさつ」。皆で「声」を揃えるということ。意識は向上してきましたが、なかなか揃わない「おはようございます」。

 子ども達によると、「地域の方や保護者の皆さんの見守りには、とても感謝している」「でも、自分が率先して大きな声はちょっと‥‥恥ずかしい」「班の誰かが大きな挨拶をしてくれれば、自分も言える」という素直な本音が聞かれました。

 この「あいさつ」のことは、先日開催した学校運営協議会でも話題になり、委員の皆様からは「子どもの明るい挨拶や笑顔は、私たちの元気の源です」「大人から先に挨拶するようにしている」「下校時は、おかえりって声をかける」
「次第に挨拶の声が大きくなってきています」というご意見をいただきました。
 子ども達に今後どうしたいのかを尋ねると、登校班毎の話し合いの結果、「もっと元気よく挨拶したい!」ということで意見がまとまり、各班の担当職員も交えて、4月の交通安全教室で行った横断の訓練を、今回は「あいさつ」や「声を揃える」を意識して再度、練習し直すことになりました。

 高学年だから率先して大きな挨拶をしなければ、ということではありません。学年にかかわらず、一人一人に「もうちょっとの勇気」「自分を変えるチャンス」「想いは、言葉や態度で伝える」という意識の高揚をねらいとしました。
 6年生のみんなが自主的に、「あいさつ、あつまり、あとしまつ、ありがとう」の「4つのあたりまえ」の大切さを訴える動画を制作してくれました。随所に「自分たちがまず実践しよう」「しっかり後輩たちに伝えよう」という意欲と工夫が溢れています。姫戸小学校HPに掲載しております。6年生や大谷先生の熱き想い、真剣さ、誠実さがひしひしと伝わる素晴らしい動画です。姫小の宝物が、また一つ増えました。ありがとうございます。皆さん、是非ご覧ください。(←メニューの「動画」をクリックして下さい。)

みどりのそよ風

 「みどりのそよ風」   清水かつら

みどりのそよ風 いい日だね
蝶ちょもひらひら 豆の花
七色畑に 妹の
つまみ菜つむ手が 可愛いな

みどりのそよ風 いい日だね
ぶらんこゆりましょ うたいましょ
巣箱の丸窓 ねんね鳥
ときどきおつむが のぞいてる

 日本を代表する童謡詩人である清水かつらは、明治31年に東京都で生まれ、関東大震災後、埼玉県和光市に移り生涯を送りました。東武東上線・和光市駅前には、清水かつらが作詞を手掛けた『叱られて』、『靴が鳴る』、『みどりのそよ風』の歌詞が刻まれた歌碑が建立されています。武蔵野の自然と子どもの純真さを愛して作詩した数々の童謡は、今も変わらず人々に親しまれています。
「叱られて」(あの子は町まで お使いに この子は坊やを ねんねしな)
「あした」(おかあさま 泣かずにねんね いたしましょ)
「靴が鳴る」(おててつないで 野道を行けば)
「雀の学校」(チイチイパッパ チイパッパ♪)
「おむすびころりん」(おむすび ころりん すっとんとん♪)  など、多くの作品を世に出しました。

 木々の緑が、一層鮮やかさを増してまいりました。木立の中にいますと、朝の透き通った木漏れ日に様々な野鳥のさえずりが響き渡ります。
 5月21日は二十四節気でいう小満(しょうまん)。小満とは自然界のすべてのものが次第に満ちてくることをいいます。生き物が成長し万物に生気が満ち、果実は実り、草木は繁るという時期を意味するといいます。6月6日は芒種(ぼうしゅ)。イネなどの芒(のぎ)のある作物の種をまく時節というところから芒種といわれます。現在の田植えの時期は随分早まりましたが、昔の田植えの時期はこの頃であったようです。

 ところで、この青葉の今の時期を呼ぶ名に「麦の秋」という言葉があります。「麦秋(ばくしゅう)」「麦秋(むぎあき)」などともいわれます。麦という植物が黄金の穂をたわわにつけ収穫の時期を迎えるのが5月下旬~6月初旬の初夏であるため、麦にとっての「秋」(=麦の収穫時期)という意味から「麦秋」という季節の呼び方が生まれたようです。青葉が盛んに繁り、稲の苗代に若い苗が育つこの時期、麦は早くも収穫の時期を迎えます。日に輝く黄金色の穂は美しく、麦畑を風がわたるときの乾いた音は耳に心地よいですね。

 麦の秋あからあからと日はくれぬ  正岡子規 (まさおか・しき)

 正岡子規の故郷である愛媛県は裸麦の生産が盛んな地域です。青空の下に金色の穂が輝き、爽やかな風に揺れる光景は、見とれるほどの豊かな景色です。

「気づき」「考え」「行動する」


 姫戸小には、4~6年生で構成される7つの委員会があります。運営委員会、放送委員会、環境栽培委員会、保健委員会、図書委員会、給食委員会、体育委員会です。この委員会活動は、①学校生活上の問題を、自分たちで解決する。②行事やイベントを、自分たちで計画・運営する。 ③集団活動で、自主性と社会性を身に付ける。の3つを目的に、年間を通して、児童主体で活動します。

 上の写真は、図書委員会が、校内に設置している「立ち読みコーナー」です。高学年コーナーには、北垣ななみ委員長と山下結愛副委員長のお薦めの本が並べてあります。「本を開いて、ほっと 一息!」というメッセージも添えられています。ふと手にとって、読んでみたくなりますよね。

 下の写真は、放送室に掲示されている「放送の心構え」と、斉藤希委員長が率いる放送委員会のメンバー写真です。他の子ども達に、最近の「HHK姫小放送局」の感想を聞くと「朝の放送を聞くと、今日も頑張ろうって思う。」「放送委員の言葉が明るく、はきはきしてて、とても聞きやすい。」と、もっぱらの評判です。
 さぁ、7つの委員会が、これからどんな活躍を見せてくれるのか、とっても楽しみです(^o^)。

力戦奮闘~悔いを残さず、思い出残す~

 5月15日(日)、少し肌寒いくらいの絶好の運動会日和。時折の小雨も、子ども達は全く意に介せず、まさに、このスローガン通りの、気迫に溢れ記憶に残る運動会になりました。
 たった2週間の練習期間、しかも予行練習は雨で中止。しかし、校内に響き渡る練習の声、応援団員の熱気、軽快なダンスのリズムと歓声が徐々に高まっていくのを感じ、「本番に強い姫っ子だから」と全く心配をしていませんでした。
 前週末には、寺尾PTA小学校会長、寺中PTA中学校会長を中心とした有志で運動場の除草をしていただきました。前日には、部活を終えた中学生がテントを張ってくれました。小学校の山中先生、中学校の池林先生には、4月から除草や整地等に取り組んでいただき、最高のグランドコンディションで実施することができました。体育主任の斉藤先生・清水先生、金子教頭先生・大塚教頭先生は細やかな打ち合わせと一致団結した行動で、運動会運営に尽力してもらいました。子どもと保護者・学校が力を結集し、心を一つにできた運動会でした。来年こそは地域の方をご招待したいです。
○応援合戦:揃った演舞と掛け声。気合いが入りました。
○徒走:転んでも起き上がり、全員が完走しました。
○1,2,3年ダンス:涙が出そうなくらい可愛かったです。
○姫っ子ソーラン:伝統の低い構え。気迫。カッコよかった。
○中学生表現:美しさとユーモアで会場を沸かせました。
○パワーフラッグ:中学生の意地と力強さが素晴らしい!
○紅白玉入れ:みんなで頑張った成果。同点ミラクル!
○綱引き:観戦している方も、グッと力が入りました。
○リレー:越しつ越されつのデッドヒート。白熱しました。
○6年生親子対決リレー:かよい合う愛情を感じました。素晴らしい! 

 みなさん、大きな、大きな感動をありがとうございました。

自分の命は、自分で守る

 先月20日に地震津波避難訓練を、21日に交通安全教室を行いました。
 姫戸駐在所の水深さん、交通指導員の方々や「母の会」の皆さまにおいでいただき、危険回避の在り方について学びました。子ども達一人一人の心に育てたいのは「自分の命は自分で守る」という自覚です。
災害避難では、
◯身の回りの「危険」に気づく
◯避難の仕方をしっかり身につける
◯家族で準備・話し合いをしておく
交通事故防止では、
◯道路に、絶対に飛び出さない
◯手を挙げて、「右よし」「左よし」「右よし」を確実に行う
◯自転車の正しい乗り方を身につける
ことの大切さをあらためて学びました。
 毎朝の登校の見守りをはじめ、巫女舞や子ども神輿、七夕飾り、読み聞かせなど、この姫戸町は、子どもの健全な育成を願い、町全体で熱心に取り組まれています。雨の中、交通教室に20名もの地域の方が来校され、熱心に指導される様子は、私も教職30年になりますが他所に見たことがありません。
 その溢れる程の地域の愛情に応える第一歩が、「自分の命は自分で守る」という子ども達の「自覚」と「行動」です。家庭や学校の責務は、それらの早期育成にあります。
 駐在所の水深さんが「練習は真剣にすれば何回でも失敗してよい。しかし本番は絶対に失敗できない。だから何度も何度も練習しているんです」と話されました。
 毎日の登下校は、見守りの方々の支援のもとに行っている「命を守る練習」です。地震津波・火災・不審者避難訓練を毎年必ず行うのも、本番で命を守り抜くためです。 
 姫っ子たちは、そんな地域や保護者の願いをよ~く分かっているようです。みんな真剣に目と、耳と、心で話を聞き、しっかりと取り組んでいました。

 

ご入学おめでとうございます

 元気いっぱい、ぴっかぴかの新1年生14人が姫戸小学校に入学しました。お兄さん、お姉さん、先生たちみんなで首を長~くして待っていましたよ。

 校長式辞の一部をご紹介します。
(前略)
 さて、新入生の皆さん、今朝、学校に登校して「あること」に気づきましたか?
靴箱にも、教室の机にも、椅子にも、道具を入れる棚にも、あなた達一人一人の「大切な名前」が書いてありましたね。
それは、「この教室が、この机が、毎日、あなたを待っていますよ」
「ここに、あなたの居場所が、きちんと用意されていますよ」という意味です。
おうちだけじゃなく、この姫戸小学校にも、あなたの「居場所」があります。
 担任の糀本先生は、あなたたち一人一人の声をしっかり聞いて、一人一人の想いを大切にする先生です。安心して、学校に来てください。あなたの温かい「居場所」で、のびのびと、自分らしく頑張ってください。        (後略)

 姫戸小学校は、基本理念として「学校は、子どもの夢をともに育み、拡げ、支える場所である」「子ども一人一人に寄り添おう」「子どものよいところを見つけ、気づかせ、拡げよう」「子どもは私たちの言動ひとつひとつを写す鏡である」ということを職員全員で周知・確認しています。
 また、保護者や地域の方々は「最高の子育てパートナー」です。子どもを中心に据え、相談しながら手に手を取り合って努力していきたいと思います。お電話やご来校をいつでもお待ちしています。 どうぞよろしくお願いいたします。

新緑、目に眩し

 4月8日(金)快晴。

 姫戸小学校が、令和4年度の新たな目標や夢に向かって、子どもたちも職員も、一斉にスタートをきりました。
 「新緑、目に眩(まぶ)し」薫風香る皐月は、もうしばらく先ですが、桜が散った山々を望めば、モコモコと若葉が萌え初め、生き生きとした春の息吹を感じます。
 始業式で対面した子どもたちの、新たな学年に向かうキラキラとした瞳に、その「新緑」のまばゆさを感じました。呼応して「この子どもたちのために我々も頑張るぞ」という気迫を、職員全員から感じとった次第です。
 校長挨拶では、進級のお祝いと新学年における期待を述べるとともに、子どもたちに次のような話をしました。
①自分の命は、自分で守る。
 絶対に飛び出さない。道路を渡る時は、手を挙げて、右よし、左よし、右よしと必ず確認する。
②人の話は「目と」「耳と」「心で」聞く。
 しっかり聞いている人は、目が合います。うなずいています。その上で大事なのは、その話について自分の意見を持つこと。その意見を発表することです。
③学校では友だちの名前を「さん付け」で呼ぶ。
 自分を、友だちを、大切に、大事にするために「さん付け」をします。先生たちは、みんな一人一人に、同じように、平等に、真剣に寄り添います。だから、男の子も、女の子も、みんな区別なく、「さん付け」をします。学校では「さん付け」。じゃぁ、日曜日に友だちと遊ぶ時は? 大事なのは「呼び捨て」や「ニックネーム」について何度もみんなで話し合うこと。そのときに必要なのは「嫌なことは、嫌」と言う勇気です。

 なお、「さん付け」には賛否両論ありますが、公の場での振る舞いを身に付ける、教師と児童、児童同士の適正な距離を整える、性的マイノリティの尊重という観点で必要であると考えます。ご家庭や地域で話題にしていただければ幸いです。

歓迎遠足での、柊斗さんと池田先生と小野先生。碧い海と青い空。向こうに八代が見えますね。

ご卒業おめでとうございます

 令和4年3月24日(木)、爽やかな青空から穏やかな陽の光が照らす「春うらら」。皆さまの御陰をもちまして、第63回卒業証書授与式を挙行することができました。
 コロナウイルス感染症拡大防止のために、地域の方々をご招待できなかったことが唯一の心残りですが、18名の卒業生一人一人が立派に胸を張り、晴れやかな表情で巣立っていきましたことをご報告致します。校長式辞の一部をご紹介します。

(前略)
 いま、一人一人に卒業証書を手渡しました。皆さんが手にしている卒業証書は、6年間の学びがすべて修了したという証です。あとでそっと開いて、見てください。その卒業証書には、友達と違うところが三カ所あります。
 一つ目は、はじめに書かれている番号です。この番号は、あなただけの番号です。第一回卒業生から繋がっている番号です。そしてこの番号は、来年、再来年とずっと繋がっていきます。あなたは、この姫戸小学校の引き継がれた「伝統」の中に居るのです。
 二つ目は、もちろん、あなたの名前です。おうちの方があなたへの限りない愛情と、成長していくあなたへの願いを込めた大切な名前です。その名前を、小学校生活で何度呼ばれてきたことでしょう。小学生として名前を呼ばれるのも、今日が最後です。
 三つ目は、あなたの生年月日です。そこに書かれている日に、あなたの命が生まれ落ちたのです。家族やみんなが、どんなにあなたの誕生を待ちわび、喜ばれたことでしょう。あなたの命が生まれた日から、今日まで「四千数百日」。たくさんの方々があなたを見守ってくれました。心から愛し、大切に思いながら育ててこられたのです。あなたは 家族の 「宝物」 です。
 たくさんのことが詰め込まれたこの卒業証書は、姫戸小学校と皆さんを、また、一緒に卒業する仲間たちを固く結びつけるものです。 生涯、大事にしてください。 

 この、よき門出に次の言葉を贈ります。
思考に気をつけなさい、それはいつか 「言葉」になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか 「行動」になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか 「習慣」になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか 「性格」になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか 「運命」になるから。
 これはマザー・テレサの言葉です。人は、自分の口から発せられた言葉通りの人生を歩むことになる、という意味にも受け取れます。「できない」 「でも」 「だって」という負の感情を口にするよりも、何度失敗しても挫けず、「やれる!」 「大丈夫!」と果敢に立ち向かう意気込みを口にするべきである、ということです。身体は食べたもので作られますが、人間性は自分で言った言葉、人から言われた言葉で作られます。
 家族や友だち、先生、地域の方々がいつも、あなたを応援しています。
 希望の言葉を忘れず、堂々と前進してください。        (後略)

 2016年(平成28年)4月14日及び16日に発生した熊本地震は、卒業生18名が小学校に入学した直後の出来事でした。二度にわたる大きな揺れは天草にも伝わり、各所で避難所が開設されるほどでした。テレビに映し出される土砂崩れ、崩落した阿蘇大橋、寸断され波打つ道路、倒壊した家、変わり果てた熊本城の様子など、幼心に自然災害の脅威を感じ、恐怖感で眠れない夜もあったことでしょう。昨年の修学旅行では卒業生18名と一緒に熊本城や阿蘇方面を訪ね、熊本地震における被害や復興の様子、人々の願いや想いを自分達の目と耳と心で確かめてきました。
 また、この2年間はコロナウィルス感染症により活動の自粛を余儀なくされました。学校のリーダーとして活動したくても「3密」を避ける行動を強いられ、二ヶ月にも及ぶ休校、行事の中止や縮小も相次ぎ「頑張ろう」とする機会も奪われてしまいました。
 でも、そんな中、登校班で元気に「おはようございます」と下級生に模範を示す姿、姫戸小を更に良い学校にしようと励む委員会活動、応援団とソーラン節で盛り上げた体育大会など、卒業生18名一人一人の意気込みと努力、誠実な人柄を大いに感じた一年間でした。「ありがとう。」という感謝の言葉しかありません。ちょくちょく遊びに来てくださいね。先生たちも、後輩たちも、みんなで待っています。

ゆずり葉

  ゆずり葉         河井醉茗

 子どもたちよ
 これはゆずり葉の木です
 このゆずり葉は
 新しい葉ができると
 入り代わって古い葉が落ちてしまうのです

 こんなに厚い葉
 こんなに大きい葉でも
 新しい葉ができると無造作に落ちる
 新しい葉にいのちをゆずって

 子どもたちよ
 お前たちは何をほしがらないでも
 すべてのものがお前たちにゆずられるのです
 太陽のめぐるかぎり
 ゆずられるものは絶えません

 かがやける大都会も
 そっくりお前たちがゆずり受けるのです
 読みきれないほどの書物も
 幸福なる子供たちよ
 お前たちの手はまだ小さいけれど

 世のお父さん、お母さんたちは
 何一つ持ってゆかない
 みんなお前たちにゆずってゆくために
 いのちあるもの、よいもの、美しいものを
 一生懸命に造っています

 今、お前たちは気が付かないけれど
 ひとりでにいのちは延びる
 鳥のようにうたい、花のように笑っている間に
 気が付いてきます

 そしたら子どもたちよ
 もう一度ゆずり葉の木の下に立って
 ゆずり葉を見るときが来るでしょう

 河井醉茗(かわい すいめい)は、明治7年大阪府堺市に生まれ、昭和40年に90歳で長逝。明治、大正、昭和を生き抜いた日本の詩人です。「文庫」の記者として詩欄を担当し、伊良子清白、横瀬夜雨、島木赤彦、北原白秋、服部嘉香、川路柳虹など多くの詩人を育てました。また雑誌「女性時代」「詩人」を刊行するなどして口語自由詩を提唱しました。
 ゆずり葉は暖かい地域の海岸近くに多く生息し、庭木としても知られます。実家の庭にも、私が生まれるずっと前から植えてあります(久玉では「つんのしば」と言います)。
 冬の期間、寒さに耐えて枝に付いているのですが、春になると、ぽろっと葉が落ちてしまいます。その落ちた葉の後には、次に出てくる若い芽がしっかりと育ってきています。落ちた古い葉は、冬の寒さから若い芽を守っていたのです。その様子が自分の命を次の葉にゆずっていくということで「ゆずり葉」と名付けられたのが由来だそうです。
 正月の鏡餅の飾りやしめ飾りに使われますが、新しい葉が出てくるまで古い葉が落ちないという特徴から、親から子へ受け継ぐこと、若い者が成長し年長者よりも先に亡くならず家系が代々永く続くことを願った縁起物として飾られます。
 万葉集の中にも、弓削皇子が額田王に読んだ歌でゆずり葉が出てきます。枕草子では祝いの膳にゆずり葉を敷くことが書かれています。今から千年以上前からゆずり葉は存在しており、今でも縁起のいい葉として暮らしの中に溶け込んでいるのです。
 この「ゆずり葉」というこの詩は、以前、国語の教科書(小学6年下巻)に載っていて、授業で習ったことを覚えています。「人ひとりの一生は儚(はかな)く、そして切ない。けれど、数珠繋ぎになることで命を繋ぎ、想いをつないでいるのだ」と授業で習いましたが、昨今の悲惨な国際紛争や貧困、不平等・格差、気候変動による影響など、人類が抱える問題を数えると、
「私たちは、どれだけのものを子どもに残していけるのだろう。」
「未来の子どもたちに、何を残していくことがいいことなのだろう。」
と、考えざるを得ません。

しない、させない、ゆるさない

 水平社宣言(部分要約)

 全国に散在する部落の人々よ、団結せよ。
 ここに我々が人間を尊敬することによって、自らを解放しようとする運動を起こしたのは当然である。
 我々は、心から人生の熱と光を求めるものである。
 水平社はこうして生まれた。
 人の世に熱あれ、人間に光あれ。 

 部落差別の根絶をめざし、当事者たちが立ち上がった全国水平社の創立から、今日2022年3月3日で100年を迎えました。この水平社宣言は日本初の人権宣言と言われ、社会のあらゆる人権問題の克服に向けた原点となってきました。
 水平社は、差別された当事者が同情を乞うのではなく、自尊の精神を抱いて社会変革を訴えました。さらにその訴えを自分たちだけに閉ざさず、「人間を冒涜(ぼうとく)してはならぬ」とすべての人が、あらゆる差別を受けることなく、人間らしく暮らしていける社会の実現をめざしました。
 しかし残念ながら、差別発言や差別待遇等のほか、現在も被差別部落をめぐっては結婚などの差別が残り、地名の一覧がネット上に掲載される事件や、差別を助長するような内容の書き込みがなされるなどの人権侵害事案が発生しています。差別や偏見に基づく行為は、他人の人格や尊厳を傷つけるものであり、決して許されないものです。

 こうした状況の中、平成28年12月16日に「部落差別の解消の推進に関する法律(部落差別解消推進法)」が施行されました。この法律は「部落差別のない社会を実現すること」を目的としています。同和問題に対する誤った知識や思い込みは、解決を妨げます。

 この100年を節目に、当時の人々の思いや願いを想像しながら、真に、人権が尊重される豊かな社会をつくるためにはどうしたらよいか、ぜひ一緒に考えていきましょう。

 一人ひとりが同和問題を人権問題の重要な柱としてとらえ、水俣病をめぐる人権、ハンセン病回復者の人権など様々な差別について正しい知識をもち、差別を「しない」「させない」「許さない」という意識を持ち行動することで、差別のない社会を実現していきましょう。

ひな祭り

 あかりをつけましょ(まちょ) 
 ぼんぼりに(ぼんぼいにぃ)
 お花をあげましょ(ちょ) 
 桃の花(みょみょのはにゃ)
 五人ばやしの(ばやちど) 
 笛太鼓(ぷえじゃいこ)
 今日はたのしい(たのちい) 
 ひなまつり(まちゅり)

 雛飾りの前で、おかっぱ髪の娘が嬉しそうに歌っているのを思い出しました。
 3月3日はひな祭り。「桃の節句」「弥生の節句」ともいわれ、女の子の美しい成長と幸福を願うものです。この頃になると、雛人形や桜餅、雛あられを売る店先から、「うれしいひな祭り」が聞こえてきました。4番までぜんぶ歌えますか。私はうろ覚えで2番まででした。

 【2番】
 お内裏様(だいりさま)と おひな様
 二人ならんで すまし顔
 お嫁にいらした 姉様に
 よく似た官女の 白い顔
 【3番】
 金のびょうぶに うつる灯(ひ)を
 かすかにゆする 春の風
 すこし白酒 めされたか
 あかいお顔の 右大臣
 【4番】
 着物をきかえて 帯しめて
 今日はわたしも はれ姿
 春のやよいの このよき日
 なによりうれしい ひなまつり

 この歌の、優しくて些か切ない歌詞と美しい旋律は、やはり名曲です。
 作詞者のサトウハチローさんは、詩人・童謡作家として「リンゴの唄」「ちいさい秋みつけた」など数々の名作を残しました。どの曲も世代を超えて歌い継がれています。
 作曲者の河村光陽(かわむら こうよう)さんは、作曲家のかたわら音楽教師なども務め、「ほろほろ鳥」「かもめの水兵さん」「赤い帽子白い帽子」などの代表作があります。どれも覚えやすく、口ずさんで楽しい曲ばかりです。

 孫娘が生まれたら(いつかな?)、倉庫に眠っている雛人形を引っ張り出して(倉庫の何処だっけ?)、飾ってやりたいと思います。

しーん。でもニコニコ(^o^)

 新型コロナウイルス感染症に係る上天草市リスクレベルが最高レベルの「5(厳戒警報)」であることと直近の感染状況を鑑み、予定していた送別遠足を3月22日(火)に延期しました。
 給食を止めておりましたので、弁当持参。どんな様子でお弁当を食べているのかなと廊下に出てみると、「しーん。」と誰一人いないかのよう。がっかりしているのだろうと心配になり教室をそっとのぞくと、みんなニコニコ笑顔で「黙食」していました。
 何人かに聞くと「給食も美味しいけど、お弁当も最高!」「日曜日に準備したおやつは今日食べて、22日もまた買える!」「みんな揃って遠足がいい!」「6年生と思いっきり遊びたい!」と前向きな発言にほっとしました。
 お弁当の準備や実施について、おうちの方にもヤキモキさせてしまい申し訳ありませんでした。22日は「給食あり」の遠足になりますので、天気やコロナの状況を見て臨機応変に実施したいと思います(状況によっては期日の変更もあり得ます)。どうぞご了承ください。

 

「不安」を「差別」につなげない

 新型コロナウイルスには3つの感染症の「顔」があると言われます。感染症の第一の顔は「病気」そのもの、第二は「不安・恐れ」、第三は「嫌悪・偏見・差別」です。

 新型コロナウイルスは感染を完全に防ぐのが難しく、誰が罹ってもおかしくない病気です。誰もが安心して治療を受け、学校や社会にスムーズに戻ることができるよう、感染を理由とした不当な差別、偏見、いじめは絶対にあってはいけません。

 我々の戦うべき敵は「新型コロナウイルス」であり、「友」や「隣人」ではありません。十分に対策を図っていたにもかかわらずコロナに感染してしまった「友」や「隣人」は、とても不安で辛い状況の中、いま、コロナと戦っています。

 思いやりや優しい気持ちをもって、冷静に行動しましょう。

 不安な気持ちに負けず、それぞれの立場で今できることを行っていきましょう。

 

くりかえし

くりかえし

     米田 啓祐(よねだけいすけ)

きのうも朝おきてふくをきた
さむさにふるえながら
きょうも朝おきてふくをきる
つめたさにふるえながら
めんどうだから
ずっとふくをきたままでいたいって?

きのうもやった教室のそうじ
消しゴムのかすまではきあつめて
きょうもやる教室そうじ
すみの方までぞうきんでふいて
めんどうだから
一週間まとめてやりたいって?

くりかえし くりかえし
まいにちまいにちのくりかえし
おなじようなことのくりかえし
心をこめてくりかえそう
楽しくなるまでくりかえそう
自分がかわるまでくりかえそう

 上天草市教育長の高倉利孝先生は、市内校長会議の教育長あいさつのレジュメの裏面に、格言や詩、クイズ、なぞなぞ、時には演歌の歌詞などを載せられます。ご挨拶の中で詳しく言及はされませんが、教育に携わる者としての姿勢と気概を我々校長にお示しいただいているように思います。あらためて読み返すと、子どもや地域に寄り添い伝え合うことの大切さ、発する言葉の在り様、人の温かみや想いなど深く考えさせられることが多く、有り難いと感謝するばかりです。上の詩も、その一つです。
 米田啓祐(よねだ けいすけ)先生は昭和14年兵庫県に生まれ、大学を卒業して赴任した学校で“教育界の国宝”と呼ばれた「いのちの教育」の実践者である東井義雄(とうい よしお)先生と出会い、深く感銘を受けます。ようか読書会代表で、著書に「すすみやま」「すすみやま短信」「詩集・しもやけのあと」「池田草庵先生・肄業余稿を読む」「東井先生に聞く」「詩集・卒業記念写真」「こぶしの花が咲くと…八鹿中学にて」等があります。

 「いのちの教育」の実践者である東井先生の金言の中に、
◯ほんものはつづく。つづけるとほんものになる。
◯「させられる仕事」から「する仕事」に変わるとき、苦しみは喜びに変わり、生きがいに眼を輝かせる。
という言葉(教え)があります。ひとつひとつと積み重ねられた教育実践の中で吐き出された言葉故に、重みと深みがあります。
 物事の神髄に目を向け、苦しくとも、自分から求めて行動すること。あたり前のことを、毎日、喜びをもってあたり前にくりかえすこと。その継続の先に、描く理想や生きがいが待っている。高倉教育長先生をはじめ三人の先駆者方は、そんなことを示されているのかも知れません。
◯そうじは答案です。授業のあり方が、生活指導のあり方が、一点の誤差もなく正確に表れてくる。
という言葉も、東井先生は残されています。

 子ども達とともに、「くりかえす」ことの意味を考えていきたいと思います。

(校庭の椿。「寒いね」って囁き合っているようです)

踏ん張りどころ

 全国及び熊本県内の新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、高止まりの状況が続いております。上天草市内においては、施設や職場等での感染拡大もあり、先々週から新規感染者が急激に増加し、大変逼迫しています。市内の小中学校におきましても、2月に入ってから学校関係者の新規感染者が連日、確認されるような状況です。
 そこで、令和4年2月18日(金)から当面の期間、新型コロナウイルス感染症に係る上天草市のリスクレベルが最高レベルの「5 厳戒警報」となりました。姫戸小学校では、これまでの取組に加えて、以下のような対策を図ります。

①検温(健康観察)のタイミングを増やす
 1回目:登校前に自宅で、2回目:朝の会、3回目:給食前、4回目:帰りの会、※児童全員、職員も同様に検温、記録する。
※保護者の皆様には、朝から必ずお子様の体温を確認され、発熱等の風邪症状がある場合は登校を控えてもらうようご協力をお願いします。迷われる時はすぐに学校までご連絡ください(☎58-2068)。
②体調不良者の別室待機
 検温のタイミングで37.5度以上の発熱や激しい咳等の風邪症状がある児童は第2保健室に待機させ、直ちに家庭連絡を行い、今後の措置を検討する。
※第2保健室は職員玄関の横です。職員が様子を見るとともに、エアコンをつけて寒くないようにしております。
③休み時間は、離席せず読書
 トイレ・水分補給以外の移動を極力控え、児童の近距離での接触を減らす。
④昼休みは、できるだけ運動場に出て思いっきり身体を動かす
[晴れの日]室内にこもらない。縄跳び等の運動を一定の距離を保って行う。[雨の日]自席で読書をして、静かに過ごす。
⑤給食の配膳は職員が行い、人数の多い学級は別室に分かれて食べる
 給食の注ぎ分け、おぼんへの配膳も職員(各学級2人配置)が行う。児童は自席で静かに待つ。座席の間隔をできるだけ広くとり、食事中の黙食の徹底を図る。「いただきます」から20以内で食べあげられるよう指導・配慮を行う。
⑥自席で歯磨き、少人数ごとにうがい
 教室・トイレの手洗い場の足形マークに立ち、間隔を空けて並ぶ。歯磨きやうがいに並んでいる際、おしゃべりしないように指導の徹底を図る。
⑦開ける窓を指定し、エアコンを稼働しながら換気の徹底
 開ける窓にテープを貼る。テープの長さ分、窓を開けて常時換気を行う。
※窓際の座席は特に寒い場合がありますので、上着を持たせてください。また、できるだけ「不織布マスク」の着用をお願いします。

 リスクレベル5(厳戒警報)の期間は、子ども達にとってもこれまで以上に窮屈で、不安な生活を強いられます。コロナウィルス感染症の収束に向けて今が踏ん張りどころですが、ご家庭と学校で十分に連携をとりながら、子ども達一人一人の表情や様子をしっかり見守っていく必要があります。「表情が暗い」「食欲が落ちている」「言葉数が少ない」「イライラがひどい」など気がかりな変化があれば、すぐに学校までご相談ください(☎58-2068)。

梅一輪 一輪ほどの暖かさ

 校庭の梅の花が満開です。よい香りが辺りに漂い、高く青い空と相まって、冷たい北風の中にも確かに近づく「春」を感じます。

 梅一輪 一輪ほどの 暖かさ

 松尾芭蕉の弟子である服部嵐雪が詠んだ句です。服部嵐雪の作風は柔和な温雅さが特徴的で、師匠である松尾芭蕉もその才能を高く評価しました。
 季語は「梅」と思われがちですが、この句が読まれる前には詞書があり、そこには「寒梅」という冬の季語が用いられています。「梅」と聞くとすぐに春をイメージしますが、実際はこの句は冬に詠まれています。
「梅が一輪咲いている。それを見ると、一輪ほどのかすかな暖かさが感じられる。」という意味です。まだまだ厳しい冬の寒さが抜けない頃、ほんの小さな梅の花一輪ほどの僅かな暖かさを感じ、それに春の訪れをしみじみと感じている。そんな作者の優しさや人柄、そして内にある凛とした心もちがにじみ出た句です。
 2020年1月に新型コロナウイルス感染症が初めて国内で確認されて、すでに丸2年が経ちました。今年は全国でオミクロン株による感染が拡がり、今や「第6波」の渦中にあります。自由なはずの行動や交流をコロナウィルスに封じ込められ、思いっきりやりたいこともできない、行きたいところにも行けない「自粛」という冷たい生活を強いられています。しかし、梅は百花の魁(さきがけ)といい、寒さのなか百花に先がけて花を咲かせます。互いに思い合って何とかこの状況を踏ん張り、力を蓄え、来たるべき春に「グンっ」と躍動できるよう、希望をつなげたいものです。(下は、我が家のかわいい紅梅)

 

 

 

心の姿勢

 12月に受検しました「熊本県学力・学習状況調査」。 県教育委員会が作成し、国語、算数の2教科、3年生~6年生で実施しました。調査内容はお子様からお聞きかと思いますが、2月中には結果が出ますので、学級で、個別に、現在の学力の状況と改善への具体的なアドバイスを行っていきます。 
 出題傾向に関しましては、「文意を読み取る力」「考えを整理し文章で表す力」を問う問題が多くなりました。その傾向は、高校入試や大学受験、入社試験にも同様に表れています。単純な暗記力では歯が立ちません。暗記した上での文章力(暗記した内容を使いながら考えを組み立てる力)が必要とされています。
 それは、これまでの知識偏重主義の反省とともに、情報過多社会、更には人工知能(AI)を活用したSociety 5.0で実現する社会で生き抜くための知恵とスキルの習得を前提とした「自分の考えを持ち、整理し、それを他者に伝える力」の育成が急務とされているからです。知識だけでは何にもならない。備えた知識をその時その時の状況に応じて、必要な情報を得ながら自分なりの考えを持ち、他者に的確に伝えたりして臨機応変に対処する力。この混沌とした社会で「自分らしく」生き抜くには、そのような力が必要であると言われているのです。
 では、「そんな力を身につけるには、どうすればよいのか!?」 

 日頃の授業を真剣に効果的に受けることや、家庭学習、読書活動の充実はもちろんですが、ここでは、ご家庭で「ほんのちょっとだけ」意識し、実行していただきたいことを挙げてみます。まずは気軽に、親子で次の問題に答えてみてください。

Q1.なぞなぞです。いつも出かけて巣にいない鳥って、なーんだ?

Q2.いつも転んでばかりいる虫って、なーんだ?

Q3.( )の中に漢字一字をいれてください。 親 人 中 (?) 小

Q4.お年寄りがバスに乗ってきました。大きな荷物を重そうに持っています。しかし、だれも席をゆずりません。なぜでしょう?

Q5.池でカエルが、メス、オス、メス、メス、オスという順番で並んでいます。2番目のカエルは大人でしょうか?赤ちゃんでしょうか?

Q6.「ゆみこ」のお父さんには娘が4人います。 春子、夏子、秋子。あともう一人の名前はなんていうのでしょうか?

Q7.徒競走で3位を抜きました。今何位でしょう?        

Q8.橋を渡ろうとすると、大きな立て札が立っています。何か書いてありますよ。「このはし、渡るべからず(渡ってはいけません)」だって。あなたなら、どうします?また、これは誰の話でしょう?             

Q9.なぞなぞです。無人島に一軒の家がありました。島には誰も住んでいません。風もなく、動物などの生き物も一切いません。地震もありません。幽霊もいない。でも、どういうわけか、ドアがとじたりしまったりするのです。どうしてでしょう?   

Q10.次のような等式があります。数字や記号を2つ動かすだけで正しい等式になるようにしてください。(少々難)4+2-3=6-5+1

答えは以下に‥

Q1.カラス(空巣) Q2.テントウムシ(転倒虫) Q3.薬(指) Q4.誰も乗っていなかったから Q5.大人(赤ちゃんはオタマジャクシ) Q6.ゆみこ(冬子じゃありません) Q7.3位 Q8.真ん中を通る・一休さん(橋と端のとんち) Q9.閉じっぱなしだから問題ない(とじたりしまったり) Q10.4の次の「+」を動かして「×」に、「6」を回転させて「9」にする

 どうでしたか? 結構面白いでしょ。 
 たかが「なぞなぞ」「クイズ」ですが、算数の既習内容や国語の読解力を確認するとともに、お子様の問題(学習)に対する意欲や「心の姿勢」(課題にどう向き合おうとしているか)を把握し、支援することができます。 特に「心の姿勢」は、学習面のみならず、今後の生き方そのものに関わることですので、この時期にしっかりと正しておかなければなりません。また、我が家もお風呂でよくやっていましたが、「しりとり」も有用です。言葉や物の名前を覚える、とっさに考えて言う、語尾を聞き逃さない、「~の~」とつなげて誤魔化す等、遊びながら大切な力をつけることができます。
 脳医学者の瀧 靖之氏によれば、効率よく、そして楽しく勉強に取り組む第一歩は、「勉強を好きになること」だそうです。勉強を「好き」と感じると、感情に関わる脳の「偏桃体」と記憶に関わる「海馬」のつながりが強化され、記憶が定着しやすいと。反対に「嫌い」と感じると、ストレスホルモンが分泌されて海馬の脳細胞が萎縮してしまうとのこと。「好きこそものの上手なれ」ということわざは脳科学的に正しいのですね。
「勉強を好きになる」ための基盤は、「問題を解くことが好き!」という経験と、「知りたい!」という好奇心です。どうしても勉強を楽しめなければ、自分の好きなものと関連づけるのも手です。プログラミングを学ぶ場合、「いつも遊んでるゲームは、どんな仕組みで動いているんだろう?」と疑問をもつことで、好奇心がそそられるかもしれません。
 食後の団らんに、CMの合間に、車で移動中に‥なぞなぞやクイズ、童話や昔話、歴史もの、言い習わし、最近のニュースなどいろんな話題(問題形式じゃなくてもいいので)を投げかけてください。その一つ一つが、いま子ども達に求められている力の育成につながってきます。自分で問題を用意するのは難しいので、市販されているクイズ本を2~3冊購入されたら楽です。(『左脳を鍛える(主婦の友社) ¥619』から一部出題)
 最近はネットでも、様々な「脳トレ」がアップされています。どんどん活用しましょう。

キーワードは、「マスク」と「換気」!

 本日1月21日から2月13日を期間として、新型コロナウイルス対応の改正特別措置法に基づく熊本県への「まん延防止等重点措置」の適用が決定されました。対象区域を感染力の強い変異株「オミクロン株」による第6波に対応し、県内全45市町村に拡大。昨日は感染者710人と、過去最多を更新しています。
 今朝の熊本日日新聞の社会面にも載っていましたが、感染を防ぐためには次の「6つの対策」が重要になります。特に「マスク着用」「こまめな換気」がキーワードです。
①まず大人が感染対策を十分に行い、ウイルスを家に持ち込まない
②マスク着用(室内室外問わず、学校で、家庭でも)
③こまめな換気(対角線を開けて風を通す)
④こまめな手洗い、うがい、消毒、毎朝の検温
⑤家族でも、食器やタオルなどの共用を避ける
⑥感染者と生活空間を分ける
 学校でも、しっかり対策を図っていきます。昨日配布致しました「学校及び家庭における感染症対策の徹底について」を含め、ご家庭でも上記の「6つの対策」をお願い致します。
 みんなで力と意識を合わせて、この難局を乗り越えましょう。
 春は、確実に近づいています。

今日は、揚げパン!(*^o^*)

今日の給食は「揚げパン」! 

今も、昔も、小中学生の人気NO1メニューです。

程よく揚げたコッペパンに、これまた程よく砂糖やきな粉をまぶして、外側はサクッと、中はホワッと。

口の周りをきな粉まみれにして、そんな顔を友だち同士で笑い合って、「あ~幸せだ-。」と思う内に残り少なくなってて。お皿のきな粉をかき集めてパンにくっつけて…。なかには、きな粉をお代わりに行く友だちもいて。

あんなに最高な表情(*^o^*)をして食べていた友だちや教え子たちに、もう一度食べさせてあげたい「揚げパン」です。

門松は年神様を招く「案内地図」

久しぶりに、こんな立派な門松を見ました。
昨年末、学校主事の堀川義國先生が、正門前に二柱、飾ってくださいました。
正月飾りの中でも、門や玄関前に飾る門松は、年神様が家へ尋ね入るにあたっての目印だとされており、一年中落葉しない松、成長が早く生命力の強い竹、新春に開花し年始にふさわしい梅と、3つの縁起物が用いられています。「竹は節がニコっと笑ったように切るんだよ。」と友人から教わったことがありますが、まさに「ほっほっほっ」って感じで、仲良し3本竹の表情がまたいいですね。松の内が終わり片づけられましたが、姫戸小学校に大きな大きな福を呼び込んでくれたことと思います。堀川先生、ありがとうございました。

天国と地獄の長い箸

 1月11日始業式の校長講話では、正月の祝い箸にちなんで次のような話をしました。

 天国にも地獄にも、どちらにも十分な美味しい食べ物が用意されていました。とてもとても大きな鍋を皆でぐるりと囲んで食事を頂くのですが、天国の人たちにも、地獄の人たちにも用意されているのは、それはそれは長い箸でした。
 2mもあるような長~い箸。必ずその箸を使って食べなければならないというのが、天国と地獄の共通の決まり事でした。
 地獄の人たちは、とんでもなく長いその箸で、自分の口に食べ物を運ぼうとしましたが、何度やっても食べ物はこぼれるばかり。食べることはできませんでした。どんなにご馳走が目の前に用意されていても食べることは叶わず、常に飢えに苦しみ、そのせいで争いも絶えない状態でした。
 では、天国の人たちはというと、たくさん美味しいものを食べ、誰もが幸せに満たされた顔をしていました。

「さて、何故でしょう?」「何故、天国の人たちは食べられるのでしょう?」と、長~い箸を用意して、実際に何人かの子ども達に使わせてみながら尋ねました。「わぁ、こんな長い箸じゃ食べられない。」「無理だ~。」「長すぎる~。」という声の中で、6年生の女の子が「食べさせてやればいい。」と答えました。そう、その通りです。

なぜなら、みんな、その長い箸を人のために使っていたのです。鍋を挟んで向かい側にいる人に「はい、どうぞ。」と食べ物を届けていたのです。
「まずは、あなたからどうぞ。」そう自然に思える人たちの集まる天国は、飢えも争いもない、皆が笑い合える幸せの世界でした。

  実際の世界には2メートルもの長い箸で食事をするなどというルールはありません。ですが、いろんな考えの人がいる世の中で暮らしていくことは、長い箸で食事をするのと同じくらい大変なことです。そんな世の中で「相手を思いやる気持ち」と「人と協力しようという気持ち」は、人と人の心を結ぶ大切な「かすがい」となります。
 姫戸小の合言葉である「4つのあたりまえ」(あいさつ・あつまり・あとしまつ・ありがとう)は、まさしく「思いやる気持ち」「協力の大切さ」をみんなで行動として表そうとする「約束」です。自然に、当たり前に、みんなで「約束」を意識できたら素敵ですね。ご家庭や地域でも話題にしていただければ幸いです。

 姫戸小の合言葉「4つのあたりまえ」
 あいさつ (こちらから、誰にでも、真心こめて)
 あつまり (時間を守る、約束を守る、ルールを守る)
 あとしまつ (次に使う人の気持ちを考える)
 ありがとう (相手の心づかいに気づく、感謝する)

 2022年は、十二支でいうと「寅年」、十干では「壬」となり、干支は「壬寅」(みずのえとら)となります。「新しく立ち上がる」「生まれたものが成長する」といった縁起のよさを表しています。

 先述の「天国と地獄の長い箸」の話は、深く考えれば、「まず先に自分から人に与えよ、自我に執着するな、自我への執着が全ての争いや苦しみの原因である」ということを説いているのかも知れません。「相手はこちらに食べ物をくれるかどうかはわからない、でもとにかくまず最初に自分から人に与えよ、自我に執着するな」と。

 春の胎動が大きく花開くために、地道な自分磨きを行い、実力を養っていきたいものです。

慶賀光春

  2022.1.1 遠見山からの「初日の出」

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。 
 旧年中は本校の教育活動に多大なるご理解ご協力を賜り、心より感謝申し上げます。
 令和四年も、保護者の皆様、地域の皆様方の付託に応え、子ども達の学校生活の充実のために職員一同、誠心誠意、努力していく所存です。
 本年も 変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、 何卒よろしくお願い致します。

姫戸小学校職員一同

良いお年をお迎え下さい(*^_^*)

 早いもので、今年も残すところ5日。
お陰さまで、この2021年は、私にとってとても素晴らしい年になりました。
「邂逅(かいこう)」という言葉があります。「思いがけない出会い」「巡り逢い」「運命的な出会い」を意味します。
 四月、姫戸小学校に赴任して9ヶ月。 79人の誠実で可愛い子どもたち、温かく素敵な保護者の皆さま、朗らかでやる気に溢れた職員、「地域の子は地域で育てる」という気概に満ちた地域の方々、豊かで美しい自然や風景、美味しい食べ物等々、この姫戸町で私は素晴らしい「邂逅」を得ました。ありがとうございます。

 上の写真は、二間戸のイルミネーション。有志の方々が「疫病退散」「子ども達の健やかな成長」「地域住民の明るい笑顔」を願って設置されたと聞きました。その前では、どの車もスピードを緩めます。一日の勤めを終えて帰る人達を「おかえりなさい」と癒やしてくれているようです。

 2022年も学校教育目標『夢に向かって挑戦し、感動を共有する姫っ子の育成』にむけて、職員一丸となって精進していく所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。   

 皆さま、良いお年をお迎えください。