校長室だより

2023年5月の記事一覧

「夢」を支える

 5月21日(日)体育大会早朝の写真です。
 まだ誰もいない校庭で、ただ黙々とラインカーを押す斉藤俊輔先生
 すでに汗びっしょりになりながら、でも何故か愉しげ。朝陽と万国旗がよく似合う男。気づかれないように、こそっと撮りました。
 今年の小中合同体育大会は、我々小学校が担当。計画立案、連絡調整、全体指導、プログラム編成、当日の運営・進行等、全てが体育主任である斉藤先生の肩に掛かっています。
 「家族と一緒にお弁当を食べたい」という子どもの一言がきっかけとなった三年ぶりの一日開催。それに伴うプログラムと種目内容の大幅修正。テント等の会場設営の再検討。僅か2週間あまりの練習期間。加えて連日の暑さ‥。
体育主任として正に多忙を極め、神経を磨り減らす一ヶ月だったと思います。
 しかし、不平を口にすることもなく、苦労を嘆くわけでもなく、斉藤先生のスタンスは、常に写真の通りでした。
 体育大会における、我々の役割は、①主体的な行動と自律的な態度を育む、②体育学習の向上を図る、③協力する心を養う、④小・中・保護者・地域との連携を深める、という目的を達成し、「夢を持つ(こんな姿を目指す)」「挑戦する(これを頑張る)」「達成感と感動を感じる(みんなで頑張ってよかった)」という3つの段階を、子ども達一人一人に「実体験」させること。 そのために、出入りを熟考した最適なプログラムを立てる、熱中症対策を図り限られた時間で効果的な練習内容を吟味する、全職員で共有できるように説明を工夫する、粛々と準備する、粛々とラインを引く、休日も草を刈る、雨で消えたラインをまた引く‥といったスタンスを斉藤先生は決して崩さず、地道に、根気強く、子どもの「夢」を支えてくれました。    

「夢」に向かって挑戦し、感動を共有する姫っ子の育成

 姫戸小学校の学校教育目標です。目標の達成に向けて、「学校は子どもの夢をともに育み、拡げ、支える場所である」という基本理念のもと、
 1、全職員が持ち味を生かし、同じ方向を向いて協働する
 2、人権・道徳教育を充実し、自分の長所を言える児童を育成する
 3、「熊本の学び」を確実に展開し、一人一人に確かな学力をつける
 4、小さな情報も共有し、相談・連絡・協力し合う職員集団をつくる
 5、「よい環境は、よい心を育てる」 よい環境で子どもを育てる
の5項目を、全職員一丸となって推進してまいります。
 斉藤先生が示してくれたスタンスを全職員で共有し、子ども達一人一人の「夢」をしっかり支えていきたいと思います。

頑張ったね!最高の体育大会でした!

 令和5年5月21日(日)、快晴。

 保護者、地域、来賓の皆様の温かい声援のもと、姫戸小中学校合同体育大会を盛大に開催することができました。
 「学校で、家族とお弁当を食べてみたい。」という子どもの声に、保護者の皆様のご協力を得て、実に三年ぶりの一日開催としました。早朝からのお弁当の準備、テント張り、会場設営等、誠にありがとうございました。 
 思えば、2020年からのコロナ禍で小学校1~4年生にとっては初めての一日開催。炎天下に終日運動場というのも初体験ですので、水分(塩分)補給、体調管理など熱中症対策は練習時より十分に図ってきましたが、とても心配しました。閉会式後に子ども達に感想を聞くと、
「のどがかわく前に、こまめに水を飲んだから大丈夫。」
「ダンスが上手にできた。いっぱい練習してよかった。」
「家族とみんなでお弁当を食べて楽しかった。」
「リレーで追い越されて悔しかった。もっと速くなりたい。」
等々、元気いっぱいに答えてくれました。 安心しました(^_^)

 1年生の畑中さん坂本さん。「はじめの言葉」の「大好きな人に囲まれて幸せです。」の言葉に、保護者の皆様、地域の皆様、来賓の皆様、我々職員も、一部の多感な中学生も、うるうる(T-T)となりました。入学してまだ一ヶ月半なのに、たくさんの人の前で緊張したでしょうに、とっても上手でした!

 赤団団長寺尾さん、白団団長川本さんを先頭に「自分で気づいて動く」「体育大会を思いっきり楽しむ」を、みんなで意識して行動することができました。大会スローガン「挑戦・団結・感動」は十分に達成できたようです。

 小中合同開催の最大のメリットは、「中学生の行動を直に見て学ぶこと」ができるところ。今年も様々な場面で、中学生一人一人の「主体性」「責任感」に感心するとともに、このような先輩達が卒業生にいることを誇りに思いました。
 短距離や中距離の走り方、バトンの渡し方・受け方、バトンゾーンの使い方といった技術的なことから、体育大会を自分たちのイベントと捉え、必要なものを自主的に準備する、競技や演技に全力で取り組む、頑張っている人を懸命に応援する、そして肩を抱き合ってみんなで楽しむ。そんな意識の持ち様まで、小学生にとっては大きな学びであり、憧れを伴った目標となりました。

 代々引き継ぐ「姫っ子ソーラン」も、その「憧れ」の一つ。4年生になってソーラン節を踊るのを楽しみにしている子も多いようです。中学生の兄姉や従兄弟に、家で猛特訓を受けるのも恒例だとか‥。 
 この春、中学校を卒業した高校1年生もたくさん応援に来てくれました。筋肉番付パワーフラッグに出場したそうな様子でした。OB(OG)対決を恒例種目にするのも面白そうですね。

 保育園の年長さんも参加してくれました。打ち合わせで「長い距離で大丈夫です。園児たち、かけっこ大得意ですよ。」という担任の先生の言葉通り、みんなビューンとスゴイ走りでした。フォームも綺麗で脚の回転も速く、数年後の部会陸上記録会が楽しみです。 たった2週間の練習期間で大変だったと思いますが、子ども達から「頑張った」という達成感と大きな成長を感じました。この気持ちを次の教育活動に生かしていこうと思います。ありがとうございました。