校長室だより

2023年7月の記事一覧

さぁ、夏休み!

 

「忘れもの」  高田敏子

 入道雲にのって 
 夏休みはいってしまった
 「サヨナラ」のかわりに 
 素晴らしい夕立をふりまいて

 けさ 空はまっさお
 木々の葉の一枚一枚が
 あたらしい光と
 あいさつをかわしている

 だがキミ! 夏休みよ
 もう一度 
 もどってこないかな 
 忘れものをとりにさ

 迷子のセミ 
 さびしそうな麦わら帽子
 それから ぼくの耳に
 くっついて離れない波の音

 以前、国語の教科書に載っていた詩です。
 「夏休みはこれからなのに、もう終わったって話かい!?」って言われそうですが‥‥、足音を忍ばせて、そっと
、しかし確実にやってくる8月31日。子どもの頃、大好きな夏休みが終わるのが寂しくて、あの自由気ままな日々が戻ってきてほしいと切に願った8月31日。手つかずの宿題の山に「毎日、絵日記に書くようなイベントがあるわけないだろ」と、ため息と涙が混じった独り言をつぶやいた8月31日。
 詩では、萎んでしまった積乱雲の「あちら側」に行ってしまった夏休みという親友に向かって、少年は「こちら側」に「忘れものを取りに戻ってこないかな」とお願いします。詩中での忘れものは「セミ」「麦わら帽子」と「波の音」ですが、42日間という自由気ままな時間は、これまで根気強く培ってきた「意識」「習慣」を忘れ去るには十分な時間です。
 終業式で子ども達と確認したのは、学んできた①気づき②考え③行動するという セルフコントロール を、夏休みも「やらされる」のではなく、自分から「やる!」ということ。 大切な命を守るために、生涯にわたる健康づくりの習慣を身につけるために、夢を実現するための学びを継続するために、セルフコントロール。自由気ままな時間を満喫しながらも、きちんと立ち止まって セルフコントロール。 

 ポケットからこぼれ出る「忘れもの」は多い方がいい。親友(夏休み)との思い出をポケットいっぱいに詰め込んでください。

すごい!

 姫戸小学校の卒業生である 川上 謙二 より、素晴らしい水彩画を寄贈いただきました。『小島を望む』という題名で、姫戸公園から眺める姫戸町の美しい風景を描いたものです。

 「小島のむこうに朝陽が昇り」と校歌にも歌われる小島。川上様の胸の奥にある姫戸町への親しみや愛おしさが、柔らかで爽やかな色合いの中に感じ取ることができます。時間を忘れて見とれてしまうほどです。

 川上様は、「天草謹製 﨑津Nanban」というケーキの紙器にも、水彩画で﨑津の美しい風景を描かれています。風景や昆虫等を描いた絵はがきも多数、作製されるほか、本物と見間違うような野鳥のカービングにも取り組んでいらっしゃいます。アロマで描画教室を開かれているので、私も是非教えてもらいたいなぁと思っています。

 この度は無理なお願いを申し上げて、子ども達に水彩画の筆遣いや、空や雲の描き方等のご指導をお願い致しました。大変勉強になりました。ありがとうございました。2学期の描画展の時期になりましたら、構図の取り方や立体感・奥行きの出し方、彩色など、またご指導いただけるようお願いしたいと思っております。厚かましい限りですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 この度は、ご親友の 糀本 佐戸之 のお計らいで素晴らしい御縁をいただきました。ありがとうございました。

 なお、ご寄贈の水彩画は、玄関に飾らせていただいています。みなさん、どうぞご覧になってください。すごいです。

楽しかったね、七夕集会(^o^)

ささの葉 さらさら
のきばにゆれる
お星さま きらきら
きんぎんすなご

ごしきの たんざく
わたしがかいた
お星さま きらきら
空からみてる

 7月6日(木)、姫戸町老人会の皆さまをお迎えして七夕集会を開きました。
 ご用意いただいた立派な笹竹に、吹き流しや網飾り、折り紙と、各々に願い事を書いた短冊を飾り付けました。
「家族みんなが元気に暮らせますように」
「おばあちゃんが長生きしますように」
「算数の筆算がすらすらと出来るようになる」
「25m 泳げるようになりたい」
「登校班に間に合うように早起きを頑張る」
「ケンカをせずに友だちと仲良くしたい」
「友だちが百人ほしい」
「仮面ライダーのベルトがほしい」
など、願いも多種多様・盛り沢山ですが、天の神様、どうぞお聞きくださいませ。
 1~3年生のダンス披露、糀本先生による本の読み聞かせ、合唱「たなばたさま」と大いに盛り上がりました。

 老人会の皆さまには、早朝から大きな笹竹を切って提供していただきました。毎年のことながら、青々として立派な笹竹です。ありがとうございました。

 また、7月6日(昭和47年)は「上天草大水害の日」本田様に体験に基づいた講話をしていただきました。
 突然の豪雨により各地で山津波がおこり、115人を超える死者・行方不明者を出す未曽有の被害に遭いながらも、翌日には復興作業が始まり、子ども達と先生の見事なチームワークにより間一髪で難を逃れた「牟田分校の奇跡」は、暗く沈みがちな住民にいちるの希望を与えたとのこと。みんな真剣な顔で本田さんの話に聞き入っていました。

 調理場の先生方の協力もあり、給食にもご招待することができました。 ありがとうございました。
 木口会長様波戸内事務局長様、そして1年生担任の奈々先生、お陰様で子ども達に素晴らしい体験をさせることができました。 ありがとうございました。

夏休みの楽しみって言えば、 昔からやっぱりプール☺ あのわくわくを、子ども達に!

 こんな寺尾PTA会長様の「熱い思い」で始まったプール開放プロジェクト(仮名)。コロナ禍で完全に寸断された「夏休みはプールで遊ぼう!」の「こども」の伝統。
 5類に移行された今年の夏も、依然としてプール開放を見送る学校がほとんどです。その理由として、

〇新型コロナウィルス感染症第9波が始まる可能性
〇PTAの責任で、PTAがプールを開放する困難さ
〇保護者全員で、順番にプール監視にあたる苦労
〇プールを開放するには4人以上の監視員が必要
〇4人の内の1人は救急救命講習会の受講が必要
〇その救命救急講習会は90分みっちり汗だく講習
〇仕事で疲れているのに、命を救う真剣な講習会
〇監視は、仕事を休んで、平日の昼間
〇うだるような暑さと闘い、元気すぎる子どもを監視

などが挙げられます。 そりゃぁそうです。
 でも、「こども」の夏休みの思い出といえば、「青い空」と「アイスキャンデー」、「打ち上げ花火」、「ハンコ欲しさのラジオ体操」、「だんだんと書く材料がなくなる絵日記」、そして、「ビート板を積み重ねた船で、友達と落としあったプールの塩素のにおい」‥が定番!? やっぱり「こども」の夏休みにプールは欠かせません。
 そんな「こども」の伝統を取り戻そうと立ち上がった姫戸小の保護者の皆さま。もっと反対意見が出るのかなぁと思っていましたが、それも全くなく。
 気合十分に6月27日の第1回救急救命講習90分コースに参加されました。このあと第2回7/4、第3回7/5と講習会は続きます。 うちの保護者はすごい。
 子ども達には、そんな姿をしっかり目に焼きつけてほしいと思います。 本当にありがとうございます。 そして、5年生の松本柊斗さん、山口葵さんのお父さん方から、立派なプールカードをいただきました。手作りでカッコいいカードです。 ありがとうございました。

高倉教育長先生、お疲れさまでした

 上天草市教育長、高倉利孝先生が6月いっぱいで勇退されました。写真は6月26日、公務最後の学校訪問である姫戸中学校の経営訪問で撮らせていただきました。
 中学校の窪田有紀先生が広用紙に書かれた「感謝」の文字。生徒達や職員みんなからの深い感謝の想いが込められています。
 1、2年生もベランダに出て、別れを惜しんでいます。私たち姫小職員もお見送りをさせていただきました。
 子どもや保護者、地域に真摯に向き合う教師としての在り方と信念を厳しく貫かれ、思いやり深く、周囲を笑顔にする温かいユーモア、そして誰よりも子ども達を愛された高倉教育長先生。 ありがとうございました。