令和元年度までの校長室より
高雄市の小学校との交流をしました。
6/18(火)台湾高雄市にある3つの國民小學の子どもたちとの交流会を行いました。当初5月に来校し、ともに田植をと考えていましたが、1ヶ月遅れの来校となりました。子どもたちにとって、言葉の通じないコミュニケーションがどんなものであるかを感じたのが最大の収穫でした。身振り、手振り、笑顔が言葉に勝るものであること、さらに言葉がわかればどんなにお互いを知り合えるか、言葉を学ぶことの意義を体感してもらえたらとてもうれしいです。言葉が違えども同じ人間であること、文化の違いを乗り越えて同じ人間として通じ合えることを学ぶよい機会でした。台湾の新学期は9月です。卒業は6月今回来校した子どもたちは6年生と聞いていますから卒業後に来日もしくは卒業間近の子どもたちでした。いっしょに「かかし」を作りましたが、かかしを作るのも初めて見るのも初めての子どももいたかもしれません。小さな学校に広い世界の一端を感じた一日でした。
生の演奏を目の前で
5/15には米ワートバーグ大学吹奏楽団をお迎えして、子どもたちに生の演奏を聞いてもらい、アメリカ人の学生との交流を経験させました。本格的な楽団の演奏で、目の前で聞く楽器の音色と迫力にどの子も目を丸くしていました。また、習ったばかりの英語で学生さんと直接ふれあう機会が持てて、子どもたちにとってもよい機会だったと思います。昔は尻込みする小学生が多かったですけど、子どもたちは進んで話しかけていました。なかには少しおっくうになる子どもいましたが。最後には、お返しに全校児童で、「ビリーブ」を学生さんの前で、合唱しました。団長さんは、「今回のツアーで最も感動した一日だった。」とうれしいお言葉をいただきました。机上の学習だけでなく、実際に自分の目で見て、確かめて学習する機会を中松小はしっかりと作って行きたいと思っています。子どもたちの学習意欲の喚起につながればいいですね。来月は18日(火)に台湾高雄市の小学生修学旅行団を迎えて交流会を行います。パワーアップする中松小です。
あゆみをたしかめる
平成と書くのもこれが最後の学校便りです。明日からは10連休という長い休みで、連休中の子どもの事故やけががないことを願うばかりの週末です。さて、入学式から10日程立ちましたが、1年生はもちろん、それぞれの学年で新しい学年、新しい担任の先生にもう慣れたでしょうか。4月は年度替わりの季節でもあり、子どもだけでなく大人も緊張して生活します。緊張には不安が伴います。でも考えようによっては、一つ前の自分の状態からあきらかに成長している証しでもあるから緊張するのであって、自分の身の回りに起こる様々なことは当たり前のことだ思うと少し気は楽になります。 1年生は、保育園のご指導のおかげもあって、びっくりするぐらいおりこうさんでいます。よく先生のお話を聞き、はっきりと自分の名前が言える。昨年もそう思いましたが、あらためて、保育園に感謝の思いです。それとともに保護者の方々の家庭での教育が丁寧に行われているからというのは言うまでもないことです。ここを土台にして、これから6年間の指導が始まります。6年後、この子どもたちがどう成長しているのか、私たちに課せられた責任の重さとともに期待感で胸躍っています。
あゆみをたしかめる
校庭の24本の桜の木も満開を迎え子どもたちの成長を喜ぶかのように花びらが舞っています。新しい年の幕開けにふさわしい一日でした。さて、昨年に引き続き、中松小学校の舵取りの任にあたります校長の井です。今年もどうぞよろしくお願いいたします。3月に11名の卒業生をおくりだし、さびしい思いに浸っていましたが、入学式には10名の新入生が入学してきました。全校児童73名からの出発です。
今年の学校教育目標は、「心豊かで、自ら学び夢に向かって あゆみをたしかめる中松っ子の育成」としました。昨年の「一歩前へ踏み出す」から「あゆみをたしかめる」とふみだした足跡がしっかりあとが残っているかどうかをたしかめて目に見える形で成果を残そうと、意味を込め変更しました。
新しい年度。新しい学年で、ほとんどが新しい担任の先生、そして、新しい教室、子どもたちは様々な新しい驚きを保護者の皆様方に話すことでしょう。この日の新鮮な驚きを一年の糧として、本校職員も中松の教育のために頑張ります。ご支援ご協力よろしくお願いいたします。
ありがとうございました 平成30年度
笑顔いっぱい平成30年度の修了式。今学年の課程を修了したという証明書を子どもたちに渡しました。授業日数207日。今年は台風や大雪で休校となることもなく、順調に一年が過ぎていきました。運動会が雨で、白水の体育館で行う事になったことをのぞけばすばらしい1年だったと思います。体育館の運動会も考えて見れば子どもたちにとって貴重な一瞬だったかもしれません。さて、この1年で子どもたちは大きく成長しました。身長も体重も4月の時とは大きくちがいます。わたしたちの1年と子どもたちの1年は長さがちがいます。毎日みていると分からないかもしれませんが、確かに大きくなってきているのを感じます。目に見える成長ばかりでなく目に見えない部分も成長しています。通知表はその伸びを担任が記録して、ご家庭にお届けするものです。通知表には子どもたちの伸びの跡がたくさんつまっています。
元気いっぱい 今年度も校医の先生にお出でいただき、2回、歯科検診を実施しました。う歯のある子どもには、治療のお願いの通知を渡しました。昨年の治療率(むし歯がみつかり治療した子ども)は、61.9%でした。今年度は78.9%です。保護者の皆様にはたくさんの呼び掛けに対応していただきました。全校児童の5.9%にあたる子どもたちが未治療です。ぜひ、春休みには治療をお願いしたいところです。ちなみに検診の時にむし歯なしだった児童は、53人/72でした。80・20(80歳まで20本の歯を残そう)が達成できますように、今から意識付けをしておきたいですね。
みどりあふれる中松小 恒例になった5,6年生赤飯配りでは、赤飯を炊くのに羽釜を使いました。例年時間短縮のために、家庭科室でガスを使ってお湯を沸かすのですが、今年は量も増えたので、かまどを使って羽釜で湯を沸かしました。以前からの伝統で本校には簡易竈、羽釜、臼、杵などが備えられてます。なかなかかまどで火をたくという機会もないなか、子どもたちと火の付け方から一から勉強の機会でした。昔はおふろをわかすのも子どもの仕事でしたが、なかなか火をおこしきれずよく怒られたものです。こうした体験的な学習は、座学と実学が結びつき、頭の中によく残ります。また、今年は3回、お弁当の日にも取り組みました。今月行われた第3回目にはいくつものコースのある中から、ひとりでつくる完ぺきコースに挑戦する子どもが全校で10人ほどでました。朝早くから起きて、「自分で作ったんだよ。」と担任にうれしそうに話す子どもの横顔をみて、ずいぶんとたくましくなったなと感じました。「みどりのみ」は実りある教育課程という意味ですが、机の上の勉強は体験をとおして、本物の学びのある学習になります。「なかまつ」で学んでよかったと思えるように来年度もいろいろな学習に取り組みます。
一年を振り返って、今年取り組んだことを笑顔いっぱい、元気いっぱい、みどりあふれる中松小という合い言葉をもとにまとめてみました。たくさんの方にホームページを見ていただき、カウンタも10万を超えました。ありがとうございます。
来年も子どもの力をしっかりはぐくみ伸ばす教育に取り組んでいきたいと思います。平成30年度中松小の教育にご理解いただきありがとうございました。
水路の主あらわる
子どもの頃、校長先生が朝の放送で、「ボランティアを募集します。我と思わんものは、校長先生のお手伝いをしてください。」のアナウンスをよく聞いたものです。我先にと職員室によく走って行っていました。そのことを思いだし、先週金曜の朝、「校長先生のお手伝いをしてくれる人、玄関前に集合!」と呼び掛けました。勢いよく6,7名の子どもたちが走ってきてくれました。 実は学校近くの水路工事のため、学校南側の井手の水が止められたのですが、ここに子どもたちが毎朝楽しみしてた大きな主がいたのです。干上がる水路にのたうち回る一匹の鯉。ボランティアで来てくれた子どもたちといっしょに玄関前のビオトープに一時避難をさせました。体長は30センチぐらい、よくこんなに大きくなったものです。通学して来る子どもたちは、毎朝、水路をのぞき込んで鯉が元気にしているかを見ていたのですが、鯉は思わぬ工事に戸惑っていたかもしれません。水路がもとに戻ったら、また、子どもたちと水路にかえそうと思っています。
実はこの話には後日談があります。水路には鯉の他にもアブラハヤが何匹かいまして、3年生がこれを救いにいきました。また、6年生の男の子2人は、土曜日に残るアブラハヤを救い、近くの水源下の流れに戻してくれました。春の季節、昔は井手の水を落とし、井手を掃除する井手さらえが行われていました。子どもたちにとっては水が少なくなった水路の魚をとることが楽しみでした。もちろん捕った魚は夕食のおかずになったのですが、中松の子どもたちはもとに戻そうとしています。子どもたちの優しさを感じさせる一コマでした。3月に入ります。子どもたちはこの1年、心と体も大きく成長してきました。優しい心が育ってくれたことをうれしく思います。
平成31年1月 陽が昇り始めます
1月が終わろうとしています。1月7日の始業式の朝に撮影した2019年の初日の出です。交通指導の際に撮影しましたから7:30分前後でしょうか。日の出もこのときから少しづつ早くなり、やがて春の訪れを感じる頃になりました。校庭のもくれんの芽も膨らみ始めています。
さて、1月25日今年3回目となる校内人権集会を給食試食会のあとに行いました。たくさんの保護者の方をお迎えして各学年で取り組んできた人権についての学習の成果を発表しました。1年生はふわふわ言葉とびりびり言葉を。2年生は名前の由来を。3年生は学級の人権目標のふりかえりを。4年生は人権学習で学んだことを。5年生は水俣病について社会で学習したことを。そして6年生は社会で学んだ戦争と平和について。自分の感想を織り交ぜながら発表していきました。1時間にわたる長い時間なのに1年生から6年生までが集中力を切らさずによく話を聞いていました。それだけ、自分の身近な世界として各学年の発表を感じていたからだと思います。
11月に行った「こころのアンケート」では学校が楽しいと感じている児童は、95.9%でした。残りの4.1%の子どもも楽しいと言えるように私たちは学校の日々の活動を見直していきたいと思います。
2学期終業式
さて、終業式では一輪車の話題を持ち出し、あきらめないで続けることの大切さを話しました。今週の月曜日、学校集会の時に一輪車に乗れるかというお話をしました。校舎の片隅にあった壊れてさび付いていた一輪車をなんとか利用できないかと思い、修理にだし、ぴかぴかにしてもらいました。しかし、一輪車はあっても、だれも乗らない現実にちょっとだけ子どものやる気に火をつけようと試みたのです。集会のあとのお昼休みから、刺激を受けた子どもたちが一輪車に群がるようになりました。その翌日も翌日もお昼休み熱心に取り組む子どもが出てきました。そして木曜日にはなんと5m程乗れる子どもも出てきました。子どもの好奇心をすこし刺激するだけで、いろいろな化学変化が起きてきます。やってみようとちょっと思う事、あらためてだいじなことなんだなと思いました。来年は亥年。イノシシのように猪突猛進で好奇心に火を付け、新しい自分の姿をみつけてもらいたいなと思います。
赤飯をみなさんにおとどけしました。
11月29日、毎年恒例となっているお年寄りへの赤飯配りを行いました。先月お話したように今年は豊作で、330kgの餅米が収穫できました。中山間地集落協定の皆さんのご協力で、5,6年の児童が田植えから稲刈りまで関わって育ててきました。前日から仕込んだ餅米を、保護者の皆さんやおじいちゃんおばあちゃんの協力を得て、今年は羽釜を使って蒸して赤飯を作りました。午後からは民生委員さんや婦人会の方々とともに、校区の一人暮らしのお年寄りや高齢者の方々にできあがったお赤飯を配布していきました。いつもは一人暮らしの方に配布していたのですが、今年は婦人会の取組で交通安全の運動とともに高齢者の方々にも配りました。中松校区は地域とのつながりがまだ残っている方ですが、それでも、子どもの数が減ってきている昨今、お年寄りとの接点は少なくなってきています。今回、訪問したお年寄りの方々から頂き物をしたり、暖かい声をかけていただいたりして、夏の暑い日の中でのひえ取りが無駄になっていなかったとしっかりと感じたことでしょう。こうやって、社会とのつながりを授業によって確認できたことは、子どもたちの宝物になるものと思います。机の上の勉強は、こういった形で実を結んでいます。
「実」のある学習を「社会」へとつなげる学習へ
収穫の秋を迎えました。10月は、学校の中でも、一番輝いている月でしょうか。今年の夏は、天気もよく、たくさんのお日様のひかりと高い気温がよかったのか、稲も芋も豊作の年でした。1,2年生は、教室横の畑で、芋に落花生に、3,4年生はお借りしている畑で大量のさつまいも、5,6年は同じくお借りしている学校田で豊作の収穫の秋でした。特に稲は昨年は米袋19俵だったのが、23俵と昨年よりもざっとみつもって100kgの増収です。さつまいもも子どもの顔ぐらいの大きな芋が続々と出てきました。収穫したお米とお芋は、一部は例年のとおり給食センターへさしあげ、残りの使いみちは子どもたちが話合って決める予定です。こうやって、社会とのつながりを意識してくれるといいなと思います。子どもたちの力だけでは、ここまではこれませんでしたが、地域の皆さんや保護者のみなさんなどのお力をかりて、実のある学習ができています。この「実」を楽しかったというだけではなく、次につながる、未来につながる、地域の人とつながる、社会につながる学習へと進めていきたいと思います。