学校だより

学校だより

「あなたが大切だ」

 

 7月は「命を大切にする心」を育む月間です。全校朝会の校長講話で「命を大切にするって、どうすればいいの?」と子供たちに問いかけました。いろいろと意見が出ましたが、以下の5点を「命を大切にする5カ条」として子供たちみんなで確認しました。

基本は「自分の命は、自分で守る」 
 それを基盤として、
 ①よく食べ、よく運動して、健康な体をつくる
 ②危険なところには、絶対に近づかない
 ③事件や災害から身を守る(危険予測能力と危機回避能力を育む)
 ④交通事故から身を守る(周りをよく見る、車は止まってくれるとは限らない)
 ⑤自分の命と同じように、他の人や動物・植物の命を守る

 先般、文部科学省から「児童生徒の自殺予防について」(通知)が届きました。警察庁・厚生労働省の自殺統計によると、令和2年における児童生徒の自殺者数は499人で、前年(399人)と比較して大きく増加しており、そのうち、女子高校生の自殺者数は209人で、前年(127人)と比較して、特に大きく増加しています。全国における18歳以下の自殺は、8月下旬から9月上旬等の長期休業明けにかけて急増する傾向があります。また、人の目の届きにくいSNSを利用し、自殺願望を投稿するなどした高校生等の心の叫びに付け込んで、言葉巧みに誘い出し殺害するという極めて卑劣な事件も発生しています。学校における早期発見、保護者による見守りの促進が求められています。
 特に「SOSの出し方に関する教育」を含めた自殺予防教育を実施するなどにより、児童生徒自身が心の危機に気づき、身近な信頼できる大人に相談できる力を培うとともに、児童生徒からの悩みや相談を広く受け止めることができるようにすることが大切になります。
  

 上のポスターは、2005年に女優の栗山千明さんを起用し「命の大切さ・コミュニケーションを通して」をテーマとしたポスターで、学校にも掲示されていました。CMでも流れていました。人間は誰しも相互の「関係性」の中で生きています。それを回りくどく表現するのではなく、静かな、しかし確かな心の叫びとしてずばりと表現しています。

 命の尊(とうと)さを
 何千何万回 言われるよりも
 「あなたが大切だ あなたが必要だ」
 と 近くにいる あの人が
 ただ1回 言ってくれるだけでいい
 ただそれだけで
 今日を 明日を 生きていける

 この「誰かに必要とされている」「大切に思われている」という認識は、人が、人として「生きていく」土台となるものです。子供も、大人も、誰でもそうです。
 子供たちには「あなたたち一人一人が、かけがえのない大切な存在です。家族や友だち、先生達、地域の方々を初め、動物や植物からも『あなたが大切だ、必要だ』と思われているんですよ」ということを伝えました。