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思いのこもった校舎の色鉛筆画

 

 ホームページの上部にあるクスノキの絵を描かれた福嶋先生に、「校舎の絵を描いてほしい!」と夏休みに依頼したところ、本当に校舎の絵を描いてくださいました!

 

 

今日は、その絵を紹介します。

 

 

まず1枚目は南棟です。

 

 

 

 

そして2枚目は、北棟です。

 

 

 

 

以下は、福嶋先生からお聞きした絵の解説をまとめたものです。

 

 

校舎の表と裏の彩色について

 校舎の裏(南棟)は、画面の左方向から日が差しているように描いている。方角的には東。東という方角は、日の出の方角であり、一日の始まりを示す方角である。児童の一日の始まりを描いた意図と重ねた日の差し方である。

 校舎の裏(北棟)は、画面の正面方向から日が差しているように描いている。方角的には南となる。南という方角は、日の入りの方角であり、一日の終わりを示す方角である。夕暮れはもの悲しく、人の心を弱くする。一日の疲れもそれに加わる。ベランダにたたずむ児童、忘れられ置き忘れられた数々の物、それらは夕暮れの人を包み込む寂寥感(せきりょうかん)と重なってくる。

 

 

校舎の表(南棟)にある絵画的遊び

 人吉球磨の小学校の特徴をなす、人吉球磨の断面図と岩石標本。以前は人吉球磨のどこの学校にもあったようだが、現在ではなくなっていたり、痛んでしまっていたりする。しかし、東小の断面図と岩石標本は大事に受け継がれている。理科を続けてきた人間にとって、大げさに言えば貴重なものである。そのため、あえてこの断面図と岩石標本は描いた。

 さらに、理科を続けてきた人間として、理科室前の廊下は他の教室前と違い、部屋をイメージできるような線を描いている。

 

 

校舎の裏(北棟)にある絵画的遊び

 校舎の裏(北棟)を象徴するのは、真っ赤な郵便ポストである。校舎の表(南棟)と同様に、単色の校舎をぼやけさせるかもしれない赤の郵便ポスト。忘れ去られた郵便ポストではあるが、現役の頃は人々の思いを伝え、人々に幸せをもたらしてきたものである。年賀状もメールやラインで済ませる人が多くなってきた時代ではあるが、はがきのもつ温かみはそれらの物からは伝わりにくい。

 今、児童の心に思いを伝え、幸せをもたらすものはなんだろうか。これらの思いを込めて郵便ポストはあえて描き、しかも見た目以上に大きく描くことで存在感を出した。

 

 

 

北棟の絵は正面玄関に展示いたしますので、来校された際にぜひご覧ください。