学校だより

2021年6月の記事一覧

第一回学校運営協議会(ひめっ子すくすく会議)を開催しました!

 姫戸地区の保・小・中で設置しています「学校運営協議会」(ひめっ子すくすく会議)を、先日6月16日(水)に姫戸小学校を会場に開催しました。

 学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)は、学校と保護者や地域の皆さんがともに知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら子供たちの豊かな成長を支え「地域とともにある学校づくり」を進める法律(地教行法第47条の5)に基づいた仕組みです。姫戸地区は何年も前からこの制度に取り組まれている、全国でも例を見ない先進地域です。学校運営協議会の主な役割として、

 ○ 校長が作成する学校運営の基本方針を承認する

 ○ 学校運営に関する意見を教育委員会又は校長に述べることができる

 ○ 教職員の任用に関して、教育委員会規則に定める事項について、教育委員会に意見を述べることができる

の三つがあります。学校運営協議会では、子供たちがどのような課題を抱えているのかという実態を共有するとともに、地域でどのような子供を育てたいのか、何を実現したいのかという目標・ビジョンを共有するために「熟議(熟慮と議論)」を重ねることが大切になります。熟議により、子供たちに関わるより多くの方の意見を取り上げることができます。本年度は会長に深谷千惠様(姫戸ひかり保育園長)を、副会長に田中道範様(子供会連絡協議会長)を推薦いただき、上天草市教育委員会から委嘱された委員20名で活動を進めて参ります。

 「まなび部会」では、①コロナウィルス感染症拡大防止を徹底しながら、地域と子供の交流の場を創造する。②地域学校協働活動推進員のコーディネートにより学校行事等への協力も含め、普段の授業への地域住民の参加・サポートを図る。

 「こころ部会」では、①親も、子も、地域も一体となった「あいさつ運動」を展開する。②地域の文化継承の場を確保する。

 「からだ部会」では、①肥満にならない体づくりを、家庭・地域に啓発する。②家庭と連携して、子供にメディアコントロール力を育成する。

など、それぞれの部会の活動の方向性が示されました。今後、「熟議」を重ねながら、具体的な活動を推し進めていきたいと思います。

 

その気持ちをカタチに

 

行為の意味
          宮澤 章二

あなたの心はどんな形ですかと
人に聞かれても答えようがない
自分にも 他人にも心は見えない
けれど
ほんとうに見えないのであろうか

確かに心はだれにも見えないけれど
心づかいは見えるのだ
それは
人に対する積極的な行為だから

同じように
胸の中の思いは見えないけれど
思いやりは見えるのだ
それは
人に対する積極的な行為なのだから

あたたかい心が
あたたかい行為になり
やさしい思いが
やさしい行為になるとき
「心」も「思い」も 
初めて美しく生きる
それは
人が人として生きることだ

 

 今年は熊本地震から5年、東日本大震災から10年といった節目が重なりました。熊日新聞の「取材前線」のコラムで、阪神大震災発生から26年間取材を続けているというベテラン記者の「5年以降は急速に風化が進む。取り残される被災者や目の届かない苦しみにどう光を当てるか、報道の力量が試される」という言葉が載っていました。災害の多発する今、我々学校現場でも、災害の「教訓」を学び直し、防災や避難行動、心のケア、記憶の伝承など幅広く取り組んでいく必要があります。
 

 心はだれにも見えないけれど

 心づかいは見える

 思いは見えないけれど

 思いやりはだれにでも見える

 その気持ちをカタチに

 2011年3月11日の東日本大震災が発生以降、 ACジャパンのCMで流れていました。これは詩人で作詞家でもある 宮澤章二(みやざわ しょうじ)さんの「行為の意味」という詩から引用されたものです。
 姫っ子の一人一人が、純粋で誠実な心や思いを持っています。日頃の学校生活の様子や、保護者や地域の方との関わりを見ていても、それが分かります。その心や思いを行動に表すことで「心づかい」や「思いやり」という目に見える「カタチ」になります。自分から真心込めて挨拶をすること、友達の大切な名前に「さん」をつけること、後に使う人のためにトイレのスリッパを並べること、困っている人に声をかけること、決して意地悪をしないこと‥。 

 6月は「心のきずなを深める月間」です。相手の気持ちになって考えることの大切さに気づき、どうしたら「心づかい」や「思いやり」といった目に見える積極的な「行為」がとれるようになるのかを、一緒に学んでいきましょう。