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2020年1月の記事一覧

春の香り

 数日前の学校の帰り道のことです。ふいにかすかな香りが漂ってきました。

 その正体はロウバイ(蝋梅)という花でした。

 梅の名前はついているものの梅とは縁のない種類の樹木です。


 中国原産で「唐梅」とも呼ばれ、1〜2月に黄色い、透き通るような花をつけます。花びらが蝋(ろうそくのろう)のような色であることから名前がつきました。
 大変香りがよく、そばを通っても「あっ、蝋梅が咲いたなあ」と分かるほどです。
 芥川龍之介の作品にも「蝋梅」という題の小品があります。

「わが裏庭の垣のほとりに一株の蝋梅あり。ことしも亦(また)筑波(つくば)おろしの寒さに琥珀(こはく)に似たる数朶(すうだ)の花をつづりぬ。
 こは本所(ほんじょ)なるわが家にありしを田端(たばた)に移し植えつるなり。」


 学校内のサクラの芽も日に日に大きくなっています。ホトケノザの花も美しく咲いています。

 春は確実にやって来ています。