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2020年3月の記事一覧

3月になりました

 3月になりました。3月の別名である「弥生」は、草木がいよいよ生い茂る月という意味である「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」という言葉が簡略化されたものだといわれます。
 校内でもウメやスイセンが美しく咲きほこり、木々の新芽も芽吹いています。春は確実にやってきていることを実感します。


 私にとって「春が来たなあ」と感じるものが「桜」です。枝いっぱいに薄ピンク色の花をつけて、風に揺れる姿は、新しい学校の一年が始まる合図のようなものです。    

 ある気象情報サイトによると、熊本城の今年の開花日は3月21日(土)だそうです。ちょうど卒業式ごろに五分咲きになり、6年生をやさしく見送ってくれるといいなあと,密かに期待しています。


 さて、春の行事として「花見」があります。
 主に桜(場所によっては梅や桃の場合もあるようです)を鑑賞し、春の訪れを喜ぶ年中行事です。

 その歴史をひもとくと、奈良時代から貴族の行事として行われていたそうです。

 ただし、奈良時代では梅を観賞していたのですが、平安時代に桜を愛でる行事へと変化したそうです。
 このことは、歌集でどれくらいの数の歌で花が扱われているかを比べてみると分かります。
 ある研究者によると、奈良時代の万葉集と、平安時代の古今和歌集とを比べてみたところ次のような結果になりました。

 梅:万葉集では110首 → 古今和歌集では18首
 桜:万葉集では43首  → 古今和歌集では70首


 このことから、梅見から桜見へと移り変わったことが分かります。ずいぶん大きな変化があったのですね。


 さて、花見が庶民に広がったのは、江戸時代のことです。川の土手などに桜並木をつくり、多くの人々が花を楽しむという光景もこの時代からだそうです。
 もっとも、この土手の桜は、治水事業や洪水対策事業でもあったようで、人々が出歩く→地面を踏み固める→じっかりとした堤防ができあがるという効果をねらったわけです。また、人が集まればものが売れるということで、その土地の産業(特に食品製造)をさかんにすることにもつながりました。

 いよいよ3月。臨時休業の日々が始まりますが、元気に会える日を楽しみにしています。