学校ブログ

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特別支援教育の理解「3つの窓」から考える(学校ブログ)

2022/7/6

 熊本県教育委員会の特別支援教育の基本方針として、「障がいのある子供と障がいのない子供が可能な限り同じ場で共に学ぶことを追求するとともに、誰もが授業内容が分かり学習活動に参加している実感と達成感を持ち、生きる力を身に付けることができるよう、全ての学校等において特別支援教育の一層の推進を図る。」とあります。

 本校でも、特別支援教育の理解を図るために、各学年で交流及び共同学習を進めています。
 今回は、先日全ての学年で実施した「3つの窓」の学習の様子について紹介します。
 特別支援教育コーディネーターからの通信↓

 

「友だちのことをもっとよく知ろう」
 「友だちのことをもっとよく知ろう」(学活)を行いました。特別支援学級で頑張っている子どもたちへの理解を深めてもらうためです。大まかには以下の内容です。進行役は各学級担任です。 

②では、「3つの窓」の話をしました。これは福井県の本多真吾教諭が小学生向けに考案したものです。

 人は、頭の中にとても大事な部屋を三つもって生まれてきます。
 生まれたばかりの赤ちゃんの時は、その三つの部屋の窓は、みんな閉まっていて、これから窓を開けようと準備をしています。
 その窓の一つは「心の窓」です。
 みんなは、友だちと遊ぶことは、とても楽しいなぁと感じますね。
 それに悲しいなぁと感じたり、きれいだなぁと思ったりしますね。
 これは、赤ちゃんの時は、それほど気がつかなかったけれど、だんだんいろんなことを感じるようになってくるということです。
 赤ちゃんの時に持って生まれた「心の窓」が成長するにつれて、だんだん開いてくるのです。
 しかし、なかなか、この「心の窓」が開いてくれないことがあります。
 また、せっかく開いた窓が、心が苦しくなって、途中で、閉まってしまうこともあります。
 それは、とても悲しいことです。
 
 もう一つ、生まれた時に、みんなが持っている「ことばの窓」という窓もあります。
 赤ちゃんの時は、だれでもお話をすることができません。
 でも、どんどんことばを覚え、大きくなるにつれて何でも話ができるようになります。
 人によっては早く話ができるようになる人もいるでしょう。
 ゆっくりの人もいるでしょう。
 でも生まれた後も、なかなかこの窓が開いてくれなかったり、とてもゆっくりと開いたりすることもあります。
 
 それから、もう一つ大切な窓があります。
 赤ちゃんの時にできなかったことを考えてください。
 赤ちゃんは、まだ歩いたり走ったりできませんね。
 それが少しずつ歩いたり、走ったりできるようになっていきます。
 これを「運動の窓」といいます。しかし、生まれた時から、この窓がちっとも開いてくれなかったり、とてもゆっくり開いたりすることもあります。
 また、交通事故でけがをして、せっかく開いていた窓が閉じてしまうこともあります。
 みんなが、ふだんは、何とも思っていない、この三つの窓は、とても大切な窓です。
 あなたの窓と友だちの窓の開き方は違います。
 それに気付くことで友だちのことがもっと分かるようになるのです。

④の担任の話です。

3・4年生の担任

 子どもたちに向けて、自分の3つの窓の開き具合はどうか投げかけました。

 子どもたちは、黒板の掲示物で自分の考えを示しながら発表しました。

 また、心の窓が上手に開けられず困っている友達に対して、皆さんはどうしたいですか?」と友達への働きかけについて考える時間を持ちました。

 「話しかけたい」「一緒に遊びたい」などが出されました。

5・6年生の担任

 自分の家族の個性の話から「自分自身をもっと好きになっていいんだよ。」「パズルのように互いに支え合っていくことが大切ですね。」などという話がありました。

 子どもの感想

まだ心のまどがそんなにひらいていないからいつかかんぜんにひらけたらいいです。
3つのまどがみんなそれぞれあることが分かりました。そして特別しえん学級のみんなをおう えんしたいです。これからは、人の気もちを考えてこうどうしたり人の気もちを考えて助け合ったり人の気もちを考えて言葉を使ったりしたいです。
大人になってもこの大切な3つのまどを大切にしたいです。
「ぼくはいろんなまどがしまるときがあるけど、いっときほっといてくれるとひらいていろんなのができるようになるからとじてもがんばろうと思いました。
わたしは、今日の勉強で「すみれ学級やさくら学級はいいな」と思っていたけどこお勉強で「すみれ学級とさくら学級の人たちは理由があるんだなあ」と思いました。これからもこの3つのまどを大事にしたいと思いました。
今日の勉強で、永野先生の話や田添先生の話を聞いて、人は人ということで、みんなちがってみんないいということがわかったのでよかったです。そして自分はみんなに支えられながら生きているんだなということが分かりました。
僕は岩崎先生の話を聞いてみんな違っていいので仲良くしようと思いました。
互いに違うことがあることが知れてよかったです。
 

1年学級通信「ともだちのことを知ろう」から

 30日(木)の4時間目に、さくら学級担任の太田先生から、さくら学級やすみれ学級についてのお話や「3つの窓」についてのお話がありました。

 人間は「心」「言葉」「運動」の3つの窓を持って生まれてきますが、その窓は、人によって開くスピードが違うそうです。

 それぞれの違いを認め合いながら友達と仲良くして、3つの窓を開けることができるように頑張って欲しいというお話がありました。

 感想では、「私はおしゃべりは好きだから言葉の窓は開いているけど、たまに意地悪をしてしまうから心の窓が開いていないかもしれないので心の窓を開けたい。」と自分のことをしっかり振り返っている子どももおり、友達と仲良く過ごすためにどうすればよいか考えることができた時間となりました。

 

3年学級通信「特別支援学級との交流学習」から

 21日(火)「特別支援学級との交流」の学習で、すみれ学級担任の岩崎教諭から特別支援教育のことについて、具体的に話を聞きました。

 「どうして○○学級で勉強するの?(3つの窓の話)」を題材に、障がいのある子どもとその保護者の思いを理解し、一人一人が大切な存在であり、特別支援教育の必要性についての理解を深めました。

 共に尊重し合いながら共同して生活していく力の基礎を培うことを目的とした内容で、これから全ての人に求められる大切な力であり心だと考えています。  

 

以下に授業の様子を動画でお伝えします。