水上学園日記
心をたぐり寄せ、なかまづくりを深める一日〜3学期人権集会〜
日中は春の気配が感じられるようになってきましたね。そのような中、「なかまづくり〜ふりかえろう・たかめ合おう〜」をテーマに、3学期の人権集会を開催しました。
集会の第一部では、1学期に各学年で掲げた「人権宣言」や学習の歩みを振り返る学年発表を行いました。低学年の子どもたちが「いのちはみんなたいせつなんだよ」というメッセージを一生懸命に伝えたり、高学年が自分たちの言葉でなかまへの思いを語ったりする姿には、この一年間の大きな成長が感じられました。全校児童生徒が互いの顔が見えるかたちに向き合い、仲間の声を真っ直ぐに聴き入る姿は、まさに温かな「なかまづくり」の風景そのものでした。
第二部では、熊本県人権教育研究協議会の会長である森山資典様をお招きし、「なかまをつくる部落に生まれて自分を語る」という演題でご講話をいただきました。部落差別問題という重要なテーマを通じ、森山様は「自分を、家族を、故郷を大好きだと笑顔で言える人を育てる」という熊本の人権教育の神髄を、熱く、そして優しく語りかけてくださいました。子どもたちは「差別やいじめをなくすために自分ができること」を、自分自身の課題として真剣に受け止めているようでした。
また、この学びは子どもたちだけではありません。人権集会の後には、森山様による職員研修も実施いたしました。教職員一同、森山様の熱意に触れることで、「一人ひとりが自分らしく輝ける学校」を創るための使命感を新たにする貴重な機会となりました。
本日の学びは、事後指導や感想記入を通じてさらに深めてまいります。寄せられた感想は、後日森山様へお届けする予定です。ご家庭でもぜひ、今日の人権集会についてお子様と話題にしてみてください。
命のバトンを受け取って~2年生「赤ちゃんはどこから」の学習~
寒さの中にも日中は春の気配を感じる今日この頃。2年生は、水上村保健福祉課の保健師さんをお招きし、「赤ちゃんはどこから」というテーマについて学びました。
授業の始まりは、お母さんのお腹の中で命がどのように育っていくのかを学ぶ時間です。黒板には、月日を経て少しずつ大きくなっていく胎児の様子が掲示されました。最初は小さな「受精卵」だった命が、お腹の中で指ができ、心臓の音が聞こえるようになり、元気に動くようになる過程を、子どもたちは真剣な表情で見つめていました。
特に印象的だったのは、電子黒板に映し出されたエコー映像や、胎内の音を聴く場面です。トクントクンと響く力強い鼓動を耳にし、自分たちもこうして大切に育てられてきたのだという実感が、教室全体に広がっていきました。
後半には、実際の赤ちゃんと同じくらいの重さがある人形を抱っこする体験を行いました。
「うわあ、意外と重い!」
「首を支えないと、壊れちゃいそう……」
そんな声があちこちから上がります。慎重に、そして愛おしそうに人形を腕に抱く子どもたちの姿からは、命の重みと尊さを肌で感じ取っている様子がひしひしと伝わってきました。
最後に、担任や保健師さんから「あなたは、みんなに待ち望まれて生まれてきた大切な宝物なんだよ」という温かいお話がありました。授業後の振り返りシートには、驚きや発見、そして自分を支えてくれている周りの人々への感謝の気持ちがたっぷりと綴られていました。
自分自身を大切にすること、そして同じように他人の命も大切にすること。この学びが、子どもたちの心の中に優しい種として根付いてくれることを願っています。ご家庭でもぜひ、お子さんが生まれたときのエピソードなどを話題にしてみてください。
心に刻む、最後の一ページ
本日、9年生にとって、本校で最後となる読み聞かせが行われました。
今回、教壇に立ってくださったのは、長年、水上学園の子供たちを温かく見守り続けてくださっている永石様です。
教室に響く木魚と笑い声
今日の主役は、絵本『だじゃれ日本一周』。
しかし、ただの読み聞かせではありません。永石様が手書きで用意された各都道府県のダジャレ短冊を一枚一枚めくるたびに、生徒がリズムよく「ポク!」と木魚を叩いて音頭を取ります。
「上手い!」と思わず唸るような高度なものから、思わず吹き出してしまうようなユニークなものまで。受験期という緊張感の中にいる9年生の教室が、一気に温かな笑いと拍手に包まれました。
心と体をほぐす「魔法の時間」
読み聞かせの合間には、永石様から受験生へのエールとして、指や肩の体操、さらには太極拳を取り入れた深呼吸法も伝授していただきました。
凝り固まった体と心を解きほぐすその時間は、まさに今の彼らにとって何よりのプレゼントだったように思います。
「ふるさと」を胸に、未来へ
そして最後。卒業してこの村を離れていく子供たちへ、永石様が込めた願い。
それは、「この村の、この学校の素晴らしさを忘れないでほしい」という強い思いでした。
締めくくりに全員で歌ったのは、唱歌『ふるさと』。
歌詞の一つひとつを噛みしめるように、手話を交えながら皆で声を合わせました。手話で紡がれる「山」や「川」の動きは、そのまま彼らが育ったこの水上の風景そのものです。
永石様、長年にわたる温かいご支援と、卒業生への愛情あふれる最後の授業を本当にありがとうございました。
9年生の皆さん。
今日感じた温もりと、この村の風景を心の糧にして、自信を持って新しい世界へ羽ばたいていってください。
氷の世界と自然の驚異
今朝の冷え込みは、まさに身を切るような厳しさでした。あさぎり町上の測候所ではマイナス10.3度という、今季最低気温を記録。学校に到着すると、校庭も校舎の屋根も、うっすらと雪化粧をした静寂な「氷の世界」が広がっていました。
登校してきた湯山地区の子どもたちに話を聞くと、「家の周りはもっとすごかったよ!」と、驚きと興奮が混ざったような声が返ってきました。大人は寒さに身を縮めてしまいますが、子どもたちはこの非日常をどこか楽しんでいるようでもあり、そのたくましさに少しだけ心が温まりました。
しかし、この記録的な寒波は、目に見えないところで爪痕を残していました。
週末、水道管の凍結を防ぐために、学校ではあらかじめ大元の止水栓を閉めるなどの対策を講じていました。万全を期したつもりでしたが、自然の力は私たちの想像を超えていました。なんと、蛇口付近の配管が凍結によって破裂してしまったのです。
日中は破裂箇所が凍り付いていたため、誰一人として異変に気づくことはできませんでしたが、午後3時を過ぎ、少しずつ氷が解け始めたその瞬間、一気に水が噴き出しました。慌てて対応にあたりましたが、改めて自然の猛威と、水の膨張エネルギーの凄まじさを思い知らされる出来事となりました。
厳しい寒さのピークはどうやら越えたようですが、油断は禁物です。学校現場では、依然としてインフルエンザ等の体調不良による欠席が続いています。
保護者の皆様、地域の方々におかれましては、室内の保湿や換気、規則正しい生活など、体調管理にくれぐれもご留意ください。子どもたちが明日も元気に登校できることを願っております。
志を胸に:第8学年 立志式
「第8学年 立志式」を挙行いたしました。ご多用の中、多くの保護者の皆様にご参列いただき、生徒たちの門出を共に見守っていただけたことに心より感謝申し上げます。
■ 「元服」から「自立」へ
立志式の由来は、古くからの「元服」にあると言われています。現代において、14歳・15歳という年齢は刑法上の取り扱いも変化し、「自分の行動に責任を持つ」ことが強く求められる時期です。いわば、精神的な大人への第一歩を踏み出す、人生の重要な節目です。
「十五にして学に志す」
よく立志式に際して引き合いに出される言葉として、論語の有名な一節「吾十有五にして学に志す」という言葉があります。
先行きが不透明で、変化の激しい現代社会。これからを生き抜く生徒たちには、どんな変化にもしなやかに対応する力、そして周囲と手を取り合う協調性やコミュニケーション能力が不可欠です。
しかし、その土台として最も大切なもの。それこそが、自らの進むべき方向を定める「志」ではないでしょうか。
■ 今日の決意を、一生の宝に
一人一人が前に立って述べた「立志の決意」。
震える声で、あるいは力強い眼差しで語られたあの言葉を、どうか胸に深く刻んでほしいと願っています。
壁にぶつかったとき、迷ったとき、今日この場所で誓った「志」が、君たちの行く手を照らす道標になるはずです。
8年生の皆さん、君たちの前には無限の可能性が広がっています。
今日という日を糧に、自信を持って前へ進んでいきましょう!
参加していただいた保護者の皆様、誠にありがとうございました。家庭と学校で手を取り合い、これからも子どもたちの成長を支えていきましょう。どうぞよろしくお願いいたします。