学校生活(令和6年度~7年度)
教え子からの手紙 ~幸せをかみしめて~
我が家に1通の手紙が届きました。10年前に担任した教え子からでした。小学生の頃も、中学生になっても、私の姿を見つけると、遠くからでも駆け寄ってきて、私に抱きついてくる、そんな子たちの一人でした。 当時は、学習に一生懸命取り組み、そしていつもキラキラとした笑顔が絶えない、朗らかな子どもでした。
手紙には、小学5年・6年の頃の学級が一番楽しく、たくさんの思い出があることや、(ありがたいことに)私が理想とする教師像になっていることや、受験の面接の際、恩師について質問され、私のことを思い浮かべながら答えたことなどが綴られ、そして、この4月から、小学校で教員として勤務することになったという嬉しい報告が記してありました。
私の教員としての道も、あっという間に35年という月日が経ってしまいました。この道に就いて、本当に幸せな日々でした。
世間では、学校の教員はブラックだとか、様々な業務と対応で疲労困憊とか、安月給で魅力がないとか言われていますが、それは事実ではありますが教員の業務のほんの一面でしかありません。
大好きな子どもたちと過ごす毎日がどれほど楽しいものか、どんなに嫌なことがあっても、子どもたちの眼差しや笑顔に包まれた教室は、幸せな空間そのものなのです。
そして、子どもたちの育ちをすぐ側で見守ることができる喜びや、卒業後に、中学・高校・大学・就職・結婚・出産と様々な人生の門出を共に喜び合うこともできる幸せがあります。
私の教え子たちの幾人もが、世間の声に惑わされず、教職の道へ夢を持って臨んでくれることも、大きな幸せです。きっとこれからの学校を背負ってくれる素敵な教員となってくれることでしょう。
教え子からの手紙で、改めて「幸せ」について考えることができました。このすばらしい菊陽南小学校で、校長として子どもたちの成長に関わらせていただける幸せを感じながら、これからも力を尽くして参ります。
立派な卒業式~見守り、ありがとうございます~
3月21日(金)、13名の子どもたちが、この南小学校を巣立ちました。自分の手で紙漉きをした和紙の「世界でたった1枚の卒業証書」を手にした唯一無二の卒業式で、凜としたすばらしい姿を、保護者をはじめ、ご来賓の皆様や在校生に向けてしっかり見せてくれました。
この1年間、最高学年として、学習に懸命に励む姿や、委員会活動等で学校づくりを頑張る姿や、他学年と交流して下級生の笑顔を生み出す姿など、光り輝く姿を示してくれていました。
そうした校風は、この南小の伝統だと感じています。卒業生もすばらしいですが、その子たちを小さい頃から見守り育てておられる保護者や地域の方々の「見守り力」の賜物だと考えています。
南小の子どもたちを立派に育て、見守ってくださり、誠にありがとうございます。
季節を感じる感動の給食! 最高×1200!
私は、検食の前に献立表は見ません。それは、給食との出会いの感動を楽しむため。
今日も、早くから敷地内に漂う出汁のいい香りに、期待で胸を膨らませながら給食室へ向かいました。
まず目に入ってきたのがちらし寿司。今日は「ひな祭り(桃の節句)」。なるほどと思いながら、その彩の良さに感心。次に、本校自慢の出汁のきいた汁物を口に含むと、その豊かな香りと芳醇な味わいが口いっぱいに広がり、まさに幸せの絶頂へ。思わず「う~ん!」と唸りながら二口三口と連続で口に含みました。ふと見ると、そこには紅白のはんぺんが浮いている。
「あっ、ここにも紅白の梅の花が咲いている!」と気づき、感動!
さらに、和え物に目を移すと、そこにも春(菜の花)があるではありませんか。
このような季節(春の訪れ)を感じる絶品の給食に動(×1200)するとともに、それをいただけることへの感謝
の思いでいっぱいになった今日でした。
給食の先生方、いつも素敵な給食を、心を込めて作ってくださり、本当にありがとうございます。
6年生にありがとう!~送る会・送別遠足から~
2月28日に、6年生を送る会及び送別遠足を行いました。
送る会では、各学年から6年生を楽しませ、感謝の言葉を述べる発表が続きました。どの学年の発表も、見ている者のこころをぽかぽかとさせてくれる心のこもったものでした。6年生の表情を見ると、そこにあるのは笑顔。『あぁ、本当によかったなぁ。みんなすてきだなぁ』と感じるひと時でした。これまで、6年生が築いてきた信頼関係があってこその雰囲気でした。
加えて、このことを企画・運営した4・5年生の実行委員会のみんなの頑張りもすてきでした。
梅の花が咲きました
ついに梅の花が咲きました。春の先がけです。3月3日に満開です。
中国では、松と竹は冬の寒気に耐えて緑を保ち、梅は寒さの中、百花に先がけて花を咲かせることから、松・竹・梅を「歳寒三友(さいかんさんゆう)」といい、それが日本に伝えられたそうです。三友とは友としてふさわしい「正直な人・忠実な人・多聞な人」を言います。「松」は厳冬にも落葉せず、断崖絶壁にも良く根を張ることから、忍耐強く、真心を尽くす人。「竹」は節を持った人。また隠し立ての無い正直な人。「梅」は厳冬に咲く事から、激しい状況でも笑顔を絶やさない人。
また梅の実は、やがて落ちて芽を出す事から、生命のしるしとされています。
色の少ない景色の中に鮮やかな白い花と香りを届けながら、私たちに大事なことを教えてくれています。
南小の梅の花が咲きました。春の訪れに心が躍る気分です。
地域の中に「先生」がいっぱい!~昔遊びの伝承から~
1・2年生が、昔遊びの伝承を受けました。当日は区長さん方やおじいちゃん・おばあちゃんにたくさんおいでいただき、昔の遊びを教えていただきました。そこには、笑顔がいっぱい。昔遊びの伝承を通じて、世代間の触れ合いにつながり、自然と笑顔が生まれてくる。本当にすてきなことですね。学校だけでなく、地域の中に、日常の生活の中に「先生」がたくさんおられることのすばらしさを感じることができたひと時でした。ご協力誠にありがとうございました。
福祉体験学習を通して得る「?」と「!」
4・5年生が、町社会福祉協議会と民生児童委員さん方の協力を得て、福祉体験学習を行いました。歳を重ね、その体が老いていくなかでの困り感とはどういうものなのか、当たり前に目に見えている世界が見えない世界ってどんなものなのか、普段何気なく歩いている場所を車椅子で通ってみて初めて見えてくるものは何なのか。この体験学習を通して、子どもたちの心の中にたくさんの「なんで?」「今度からこうしよう!」という「❓」と「❣」が芽生えたことでしょう。
このような貴重な体験の場を提供していただき、誠にありがとうございました。
昔の道具(くらし)を知る
3年生の昔の道具調べで、合志市歴史資料館の出前授業(隅倉先生)を受けました。当日は、教科書やそろばん、アイロンや黒電話等といった昔の道具を持参いただき、実際に手で触れながら学ぶことができました。教科書だけでは想い馳せることができない学習ができたのではないでしょうか。
プログラミング教育
SONYの協力を得て、プログラミング教育を行いました。プログラミング教育とは、物事を順序立てて論理的に考える力(プログラミング的思考)や、プログラミングに関する技術および知識を学ぶための教育のことです。今回は、タブレットで作成したプログラム(前に進む、右に曲がる、左に曲がる等)により、TOIO(トイオ)というキューブ型のロボットがプログラムどおりに動くという体験をしました。タブレットに向かう表情はみんな真剣で、TOIOが動いた瞬間には「おぅ~(^o^)」という反応を示していた子どもたちでした。
世界で唯一無二の卒業証書を!
6年生が世界でたった一つの卒業証書作りに挑みました。地域おこし隊の協力を得て、水俣浮浪雲工房の金刺さんのご指導で和紙の紙漉きに挑戦しました。
和紙の原料である楮(こうぞ)に、菊陽町の特産であるにんじんのペーストを混ぜて、まさに菊陽町ならではの唯一無二の卒業証書を自分の手で作りました。この和紙は、500年は保存することができるそうです。この子たちの子孫が500年後に、この卒業証書を見たときに何を思うのでしょうか。そう考えただけで何だかワクワクしてしまいます。