ブログ

4年生

長方形と正方形の面積

今週から面積の単元に入りました。4年生の面積の学習は、長方形、正方形、その複合図形を扱います。よく塾で先に勉強している子たちが、得意になって覚えている公式を使って面積をだしています。しかし、なぜその公式が使えるのか、なぜ縦と横をかけると面積になるのか、面積っていったい何を表しているのか、といった問いには答えられないことが多く見受けられます。これは、公式ありきで、その公式の意味を理解していないことから来ています。そもそも面積とは、1㎝四方の正方形のいくつ分かで表す広さのことです。縦と横をかける式は、その1㎝四方の正方形の数え方を表しています。この概念をしっかりと把握しておかないと、公式だけでは解決できない形に出合ったとき、自力で面積を出す手がかりすら持てなくなってしまいます。そこで、宮原小学校では、面積の最初の概念を獲得する学習で、「1㎠のいくつ分かを求めるため」として乗法用いるようにしました。

すると、子どもたちのノートはこんな感じになりました。

この感想は、13㎝四方の正方形の面積を、13㎝が四方にあるので13×4と立式したものの、それでは1㎠の正方形がたてに13こ、横に4こ並んでしまうことになることに気づいたことを表しています。1㎠のいくつ分かを、図形を基に考えているからこそ気づくことができたのではないかと思います。

全校朝会もリモート

10月2日は、全校朝会がありました。昨年度までは,体育館で全校児童が集まって行っていましたが、新型コロナ感染対策のため校長先生のお話もリモートで聞きことになりました。みんな集まれないのは、やっぱりさびしいですね。早く元の生活ができるようになるといいですね。

12×36

前回、足し算やかけ算は、計算の順序を入れ替えても答えは同じであることを確認しました。ついでに、引き算やわり算を混ぜるとどうなるかもやってみたところ、こちらは答えが変わることも確認できました。今日は、順序を入れ替えても足し算やかけ算の答えは変わらない性質を利用すると、簡単に計算できる可能性を秘めた25×36を考えてみることにしました。日頃から25は特別な数字として扱ってきました。4分の1という概念は、英語ではquarter、米国では25セント硬貨、日本の江戸時代では1分金(小判1両の4分の1)など、全世界で使われている便利な概念ですね。つまり、25は4つあつまると100になることは、子どもたちみんな知っている状態で授業に入りました。そのため、何人かの子どもたちは、見てしばらくすると簡単に答えを出すことができましたが、真剣に悩み始める子が続出しました。筆算を使えば答えは出せるのですが、筆算を使うと負けのような気がするのか、だれも筆算をしたがりませんでした。3年生の時に学習した25×36=25×30+25×6と考える子もいました。これでも比較的簡単に答えは出せるのですが、暗算で答えを出すには少しハードルが高そうです。そこで、25を36こ書いてみるよ、と声をかけ、どういう風に並べたらいいかを尋ねてみました。そうすると、気づいている子どもたちは、4×9というふうに答えていました。そこで、実際に以下のように25を36個、4×9に並べて書いてみました。

36個あるかどうか、かけ算を使って数えてみると、

4つのまとまりになると、100になることが分かっているので、この図を見たらすぐ答えが分かったようです。

12+2×3

今日は、12+2×3が何を表しているかを考えてもらいました。ある子どもは単純に「12こと、2を3こ合わせた数」と表現しました。またある子はもっと具体的に「12こあめを持っていて、2円のあめを3こ買った」というお話をしてくれました。それに続き「12円もっていて、3人から2円ずつもらった」という話も出てきました。一見、どれも12+2×3の式にできそうですが、しばらくしてから、「答えが違ってくる」という声。どういうことか、くわしく話をさせていくと、2円のあめを3こ買うと2×3=6円だけど、個数は3個だから、元々あった12こと合わせると15個ということでした。代金として考えると、2円のあめが12個あったのだから、2×12=24円。そして2円のあめ3個買い足すのだから、24円+2円×3個ということで、全部で30円になるという意見もでました。これらのことから、個数と円など単位の異なるものは足すことはできないということが分かったようでした。

 

ハンバーガーショップ

 

ハンバーガーショップは、子どもたちも大好きなようで、ハンバーガーやポテトなどの値段も子どもたちが決めました。先週は注文したいものを決めて、それを数式に表しましたが、今日は、数式からどのような買い物をしたのかを当てるというゲームをしました。一番の課題は、200+150×2と、(200+150)×2の買い物はどう違うのかということでした。数字と記号の並びは同じなのですが、( )がついているかどうかが違っています。同じ並びだから同じだよと言う子は1人だけで、他はみんな買い物の内容の違いを口にしていました。200+150×2が、200円のハンバーガー1つと150円のポテト2つの合計3つ買ったことを表していることは、みんな同じように指摘していましたが、(200+150)×2は、少しニュアンスが異なる2つの意見が出ました。一つは、200円のハンバーガー2つ、150円のポテト2つというもの。もう一つは200円のハンバーガーと150円のポテトのセットが2つというもの。どちらも買う個数も値段も同じになるのですが、なんか少し違うということで、図に表して説明してもらいました。( )の意味について、現実のものと照らし合わせて考えられるいい機会になったのではないでしょうか。