日誌

校長室から

私たち大人が心がける必要があります

愛読している新聞記事に、次のような記事を見つけました。以下、一部を引用します。

 

人は小さい頃からいろんな失敗をします。同じ失敗でも人によって受け取る解釈が違います。「もうだめだ」と落ち込む人がいる半面、失敗を「もっと頑張れ!」というメッセージだと受け取って、さらに頑張る人もいます。
 同じ体験に対してなぜこんなに違った反応をするのか。それはその人が過去にどういう「枠組み」の中で失敗したかで違ってきます。つまり過去に失敗した時の周りの反応はどうだったか、です。
 たとえば小さい頃、オネショをした。「またオネショして」と叱る母親もいれば、「冷たかったでしょ。風邪ひかないでね」と優しく慰める母親もいます。
 悪い点数のテスト用紙を持って帰って母親に見せた。それを見て深い失望のため息をつく母親がいます。こういうため息は「なんでこんな悪い点数だったの!」という言葉よりキツいです。
 しかし、「よく見せてくれたわね。偉いね。次、頑張ろうね」と励ます母親もいます。こう言われると、悪い点数を取ったことを「失敗」と思わず、「次、頑張ろう」という意欲が湧いてきますね。同じ事実でも周りの人の反応で、その体験の意味が全く違ってくるんです。
 つまり、すべての体験は人間関係の中で起きているのです。その失敗にどういう意味があるのかは、その人の人間関係が決めているんです。その時、周りにどういう人がいたかが重要なのです。

 

早稲田大学名誉教授/「テレフォン人生相談」パーソナリティ 加藤諦三

(㈱NHK文化センター京都支社が開いた講演会より/宮崎中央新聞からの引用)


 私たち大人は、子供たちの「人的環境」です。どんなに美しい「物的環境」の中にいても好ましくない人間関係の中で育てばその後の生き方・考え方に大きな影響があるのは十分想像できます。

 私たちは子供たちに「よく見なさい」「よく話を聞きなさい」と言っています。だから子供たちは私たち大人をよく見ていますし言葉を聞いています。自分の言動が子供たちの目に耳にどう映っているのか届いているのか、子供の立場に立って振り返らなきゃと思ったことでした。
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