令和6年度 山西小の教育
◎グランドデザイン ◎本校教育の方針
☆経営の方針
キーワード:【 拓く・つなぐ 】
○西原村は2年にわたって「熊本の学び推進プラン」の理念に基づい て「『新たな知』をひらく学びへ~自ら問いを発し、学び続ける子供の育成~」の具現化に向けて研究実践を重ねてきました。
「予測不能」や「変化の激しい」といった表現で形容されるこれからの時代を、私たちの目の前にいる子供たちは生きていかねばなりません。その子供たちは、多種多様な情報や状況の変化、新たな社会的課題に直面します。そうした子供たちに、自ら課題解決に向かうための力として「新たな知」を獲得させていくことは、私たち教職員の責務であると考えます。
前述したように2年にわたる研究により、私たちの指導方法等に関する知見の質や量には向上している面があります。しかし、それを維持することのみに注力することは適切ではありません。全くの現状維持は「後退」であると捉えます。単なる現状維持あるいは前例踏襲の根底にあるものは「思考停止」であると考えるからです。
私たちはこれまで、子供が自ら問いを発し、主体的に取り組んでいく探究的な学びの在り方を模索してきました。その成果や課題を糧として、より発展的な、さらなる探究的な学びを推し進めていきます。
ここに掲げたキーワードの「拓く」には、さらなる探究的な学びを新たに開拓していくこと、「つなぐ」には、これまでの実践を、次の段階へとつないでいくことを意味づけています。
学びは生涯にわたって継続します。学ぶことの本質的な意味を問いながら、課題を積極的に見いだし、解決に向け主体的に取り組んでいく子供を育むとともに、私たち自身が、その率先者となる教職員でありたいと考えます。
〇西原村は教育政策の転換を図っています。熊本地震からの復興は着実に進んでいるものの、村住民の少子高齢化、それに伴う過疎化対策は、西原村にとって避けて通れない問題であると考えます。その一方で、台湾の大規模半導体企業の近隣町への誘致、東海大学阿蘇くまもと臨空キャンパスの開校、熊本空港とJR肥後大津駅との連絡鉄道の設置検討など、西原村を取り巻く環境は大きく変わろうとしています。
そうした状況を鑑み、西原村・山西小は「国際バカロレア教育(IB教育)」を導入します。西原村の、次世代にわたって持続可能な未来づくりとその根底にある人づくりを見据えた長期戦略の一つであると考えます。
今後加速していくグローバル化と、それに対応できる人材を育成する必要性を踏まえ、一人一人が持つ違いを、尊重すべき個性として理解し、自分と異なる考えの人々にもそれぞれの正しさがありうると認めることができる人間を育てること、そして、自己と周りの社会・世界がどのようにつながっているのかを理解したうえで、西原村の教育理念である「みんなで生きる」ことの本質的価値を認識できる人間を育てることの重要性に対応した教育への転換です。
本校においては、こうした西原村教育の方向性、そしてIB教育の趣旨や指導内容についての理解を着実に深めつつ、新たな教育プログラムの編成や人的ネットワークづくり等、具体的な環境整備に取りかかり、進めていく必要がある。これらに関する事項を新たに「拓き」、「つなぐ」取組を通して、多様な考えや意見を理解したり、共感したりできる豊かな人間性を備えた子供を育んでいきたいと考えます。本校の目指す教育とIB教育とは、育成すべき資質・能力等の根本部分の多くで共通しています。
〇本校ではコミュニティ・スクールを運用しています。地域の教育資源をさらに開拓し、地域とともにある開かれた学校づくりを推進することで、子供の視野を広げ、子供の様々な価値観を「拓く」取組を充実していきます。加えて、五者(学校、子供、家庭、地域、行政)の連携を進め、それぞれの活動を「つなぐ」ことで、教育効果の更なる向上を目指します。
〇熊本地震、異常気象による水害、そして新型コロナウイルス等、私達がここ数十年では経験してこなかった災害が断続的に発生しています。 また、子供を取り巻く生活環境の大きな変化が、健康で安全な生活習慣の定着に悪影響を与える可能性も否定できません。これからの社会を生き抜く子供にとって、危険予測能力・危険回避能力を身に付けることは重要な意味を持ちます。
自分を取り巻く環境や世界に潜む様々なリスクを感知する展望を「拓き」、危機的要因を乗り越えながら、健康的で安全な生活に「つなぐ」ことができるたくましさを備えた子供の育成に努めます。
〇本校は、経験豊富な教職員、これから経験を積み指導力を伸ばす教職員によって構成されています。職員が相互に指導に関する知識や技術等を公開することで、新たな知見を「拓き」、互いを「つなぐ」取組を継続しながら着実に成長を続ける職員集団でありたい。
☆本校の職員として
大切にしたい「4つのワーク」
「フットワーク」 「ハートワーク」 「ヘッドワーク」
そして「チームワーク」
〇「フットワーク」
本校の子供、その保護者、家庭、地域の方々。一日でも早く子供一人一人(その背景も含め)を知り、保護者、地域の方々の考えを理解したい。課題に対しては素早く動いて対処するなど、待つのではなく、主体的・積極的に解決策を求めていきたい。早期発見・早期対処は、適切な危機管理にもつながる。
〇「ハートワーク」
子供がいてこそ、学校があってからこそ、私たちの仕事がある。私たちは確かな人権感覚を持ち、子供たち一人一人を大切に育て、個性を伸ばしていかねばならない。
子供や保護者の思いを理解することを原点として、厳しさの中にも深い愛情を持って、粘り強い指導を続けていきたい。また、子供一人一人への目配りを確実に行い、それぞれの子供が確実に成長するために必要な手立てを考え、実践できる教師でありたい。
〇「ヘッドワーク」
子供の学力、能力を精一杯伸ばしたい。学校教育における大きな課題の一つは、学力向上であり、本校でも例外ではない。子供たちの実態をしっかりと分析し、本校の良さ、先生方の持ち味を最大限に生かしたプロとしての授業力の更なる向上を期待している。また、授業以外でも、それぞれの局面において何が必要か、何が大切かは、「子供を座標軸に」据えて判断し、行動していきたい。
〇「チームワーク」
ここで最後に掲げた「チームワーク」は、前述の「フットワーク」「ハートワーク」「ヘッドワーク」それぞれが実践できてこそ実現できるものである。
本校にも解決すべき課題が当然ある。その課題解決のためには「報告・連絡・相談の徹底」、「素早い対応、誠意ある対応」、「先生方の考えや意見、実践を結集すること」が欠かせない。チームとして教育にあたり、個々の責任を果たしながら、組織としての力を生かして課題解決に向けて前向きに取り組む職員集団でありたい。
令和5年度 山西小の教育
◎グランドデザイン◎本校教育の方針
☆経営の方針
キーワード:【 つなげよう 】
○ 西原村は昨年度から2年にわたって、県教育委員会から「熊本の学び推進地域」に指定されています。それを受け、山西小においても「熊本の学び推進プラン」及び西原村の研究の方向性に基づいた教育活動に取り組んできています。
今年度はこれまでの研究・実践の足跡を村外に向けて発信する研究発表会を控えています。これを機会に取組の一層の充実を図りたいと考えます。
「熊本の学び推進プラン」の基本理念は、「すべての子供たちが『学ぶ意味』を問いながら、『能動的に学び続ける力』を身に付けること」を目指すことであり、西原村の研究主題は「『新たな知』をひらく学びへ~自ら問いを発し、学び続ける子供の育成~」です。
これからの時代を生きていく子供たちは、様々な情報、状況の変化、新たな社会的課題に直面します。そうした子供たちに、自ら課題解決に向けて学びを重ねていったり、他者に働きかけたりする主体的・能動的な態度を身に付けさせることは、学校教育において欠かすことができない視点であると考えます。
学びは生涯にわたって継続します。「新たな知」の概念である「なるほど」「分かる」「おもしろい」といった、感情・情意を伴った「知」の獲得につなげるためには、「不思議だな」「なぜだろう」「調べたい」という「自ら問いを発する」主体的な姿勢が欠かせません。学校は「教育の始発駅」として、子供たちが「学ぶ意味」「学ぶ楽しさ」を実感しながら、学びの主体者・学びの当事者として成長を続けていく姿へとつなげます。
西原村教育政策の基本理念は「みんなで生きる」です。
「Society 5.0」社会への展望が示されている現状において、AIやロボット等の最新テクノロジーと融合した人間中心の社会の実現が期待されています。そのために必要な力・要素を身に付けさせるためには、情報活用能力とともに、多様な考えや意見を理解したり、共感したりする能力は欠かせません。そして、その能力は、人と人との交流によって育まれる部分が大きいと考えます。
新型コロナウイルスへの対応状況が変わることもあり、児童間・学校間・学校と地域間の交流が活性化されることが予想されます。そうした人と人との関わりを大切にしながら、交流を通してつながれた人間関係づくりを促進していきます。
更には、自分から他者と関わろう、つながっていこうとする意識をもった子供を育てたいと思います。その基本となる「あいさつ」を自分から進んでできる姿勢・態度をしっかりと育んでいきます。
○ ゴール(目標)を設定し、その達成に向けて物事を順序立てて考え、実行に移していくことができる力が必要とされています。目標達成に向けた見通しを持ち、必要な取組・活動をつなげていく課題解決力を身に付けた子供の育成に努めたいと考えます。
○ 確かな学力を身に付けさせたい。一人一人の学力を保障していくことで、子供の未来における可能性を広げることができます。近い将来、子供たちが直面する進路選択、将来への展望及び自己実現につなげるためにも、学力充実に力を注ぎます。そのためにも、授業のねらい・目標を教師と子供が共有しながら、その達成に向けて学習活動をつなげるといった視点を大切にします。
○ 本校ではコミュニティ・スクールを運用しています。地域の教育力を生かし、地域とともにある開かれた学校づくりを更に推進することで、子供の視野を広げ、子供に様々な価値に出会わせ「つなげる」取組を充実していきます。加えて、五者(学校、子供、家庭、地域、行政)の連携を進め、それぞれの活動をつなげることで、教育効果の更なる向上を目指しますす。
○ 熊本地震、新型コロナウイルス、異常気象による水害等、私達がここ数十年では経験してこなかった災害等が断続的に発生しています。また、子供を取り巻く生活環境の大きな変化が、健康で安全な生活習慣の定着に悪影響を与える可能性も否定できません。これからの社会を生き抜く子供にとって、危険予測能力・危険回避能力を身に付けることは重要な意味を持ちます。様々なリスクを感知する開かれた展望をもち、危機的要因を乗り越えながら、健康的で安全な生活につなげることができるたくましさを備えた子供の育成に努めます。
○ 本校は、経験豊富な教職員、これから経験を積み指導力を伸ばしていく教職員によって構成されています。職員が相互に指導に関する知識や技術等を公開し、互いにつながり合いながら成長を続ける職員集団でありたいと考えます。
☆本校の職員として
大切にしたい「4つのワーク」
「フットワーク」 「ハートワーク」
「ヘッドワーク」 「チームワーク]
○「フットワーク」
本校の子供、その保護者、家庭、地域の方々。一日でも早く子供一人一人(その背景も含め)を知り、保護者、地域の方々の考えを理解したい。課題に対しては素早く動いて対処するなど、待つのではなく、主体的・積極的に解決策を求めていきたい。早期発見・早期対処は、適切な危機管理にもつながる。
○「ハートワーク」
子供がいてこそ、学校があってからこそ、私たちの仕事がある。確かな人権感覚を持ち、一人一人の子供たちを大切に育て、個性を伸ばす。子供や保護者の思いを理解することを原点として、厳しさの中にも深い愛情を持って、粘り強い指導を続けていきたい。また、子供一人一人への目配りを確実に行い、それぞれの子供が確実に成長するために必要な手立てを考え、実践できる教師でありたい。
○「ヘッドワーク」
子供の学力、能力を精一杯伸ばしたい。学校教育における大きな課題の一つは、学力向上であり、本校でも例外ではない。子供たちの実態をしっかりと分析し、本校の良さ、先生方の持ち味を最大限に生かしたプロとしての授業力の更なる向上を期待している。また、授業以外でも、それぞれの局面において、何が必要か、何が大切かは、「子供を座標軸に」据えて判断し、行動していきたい。
○「チームワーク」
この山西小学校にも解決すべき課題がある。課題解決のためには「報告・連絡・相談の徹底」、「素早い対応、誠意ある対応」、「先生方の力を結集すること」が欠かせない。「チーム山小」で教育にあたり、個々の責任を果たしながら、組織力を生かして課題解決に向け取り組む職員集団でありたい。