お勉強の部屋(不定期で学校の勉強に関することを書いていきます。)

敬語ってむずかしい 

 みなさんは、自分の考えを整理する時はどのようになさっていますか?メモや、文に書き出してみるという方も多いでしょう。私も文を書いてみます。書くことで初めておかしなところに気づくことも多いのです。(でも、このホームページでも数多くの表記や用語の間違いがあるようで、本当にすみません。<(_ _)>)
 さて、外国の人が日本語を覚えるのは大変難しいといわれています。
 その要素の一つが「敬語」です。私たち日本人でも敬語の使い方で迷うことは多いですよね。
 今回は、その「敬語」の話です。
 最近、テレビを見ていてとても気になる表現が二つあります。
 ひとつは「させていただく」もうひとつは「されてください」です。
 今回は、「させていただく。」についてです。
 「させて」+「いただく」というように謙譲の意味の言葉を重ねて使うことで、相手に対して強い敬意を表そうとしていると思うのですが、場面を考慮せず使ってしまうと場にそぐわない表現になります。
 自分がしようと思っていることが相手の許可が必要である場合に「させて」という謙譲語を使うのですが、別に許可もいらない場面でひたすら「させていただきます」「させてください。」と乱発するのは慇懃無礼(いんぎんぶれい・・・いやみな感じ)であると受け止める人も多いでしょう。私などは特にそう感じます。
 例えば、会議などで当然話をしなければならない時に、「私の考えを説明させていただきます」、さらには「説明させてください。」という言葉まで使って前置きをする人がいます。
 しかし、許可のいらないことに「させて」を使うのは間違いです。
説明いたします。」(謙譲語)、あるいは説明します。」(丁寧語)で十分敬意は表れています。
 「させていただく」を使っていいのは、例えば、事情の急変で体育館が使えなくなり、無理をお願いして隣の学校の体育館を使う許可をもらった場合に「無理なお願いをして申し訳ありません。今日はこちらの体育館を利用させていただきます。ご配慮ありがとうございます。」(・・・もっと柔らかい表現なら「使わせていただきます。」・・・くらいでしょうか。)
 結局、二重敬語や謙譲語を使っておけばいいというような安易な考え方では、かえって相手に対して失礼になる場合もあるということです。
 (そういう私も、敬語ではこれまでずいぶん失敗しています。)

 あと一つの「されてください。」はまた別の機会に。