運動会(5月25日)が目前に迫ってきました。今年度のスローガンは、「勝っても負けても盛り上がる 心に残る最高な運動会」です。
このスローガンのもと、今まで練習を頑張ってきた子どもたちです。本番では、その頑張りが表れた姿を、しっかり観てやってください。
子どもたちの代表として、応援団長にインタビューをしました。内容は、①団長になろうと思った理由、②難しいと感じること、③困難を解決する手立て、④応援団を頑張ってよかったこと、⑤観る人へのメッセージの五つです。
実を言うと、先週までの応援団は、課題がたくさんありました。自分たちが思い描いたように事が進まない現実。自分たちだけでなく、全体を動かす難しさ。そのような壁にぶつかっていました。放課後の練習時間延長を要求してきた子どもたちでした。そして、今週。表情と声の大きさ、指示の出し方に大きな変化がありました。明らかに変容しているし、成長している応援団。そこには、「困難を学び(成長)に変える力」が確かに感じられました。考え方や価値観が違う相手と一緒に生活し、物事を進めるわけですから、そこには「ずれ」や「対立」があるのは当たり前です。その困難を「対話」により解決し、同じ方向のベクトルへと変換して、他者と協働していく力こそが菊陽町そして本校が追い求めてきている生きる力の一つです。そのことを具現化した姿を観て、心が震えるほど嬉しくなりました。
そこには、子どもたちを「信じて、任せて、支える」担任(応援団担当)の姿がありました。子どもは必ず成長すると信じ、いろいろな経験や判断ができるように任せ、やりたいことがやれるようにとことん支える。そして、最後まで忍耐強く待つ。この教育理念のもと、子どもたちが育っている南小です。
この教育の根本を、私たち大人は忘れてしまいがちで、つい先回りをして、答えを教えがちです。子どもが失敗しないように、大人が解決してしまい、「失敗する場」や「困難を乗り越える場」を保障しきれていないことも多々あるものです。「人は経験によって育つ」ことを常に大事にしていきたいものです。
この運動会の取組をとおして、教育の本質を改めて考えることができました。
この南小で感じることは、学校というものが、たくさんの人の思いに支えられて成り立っているということです。
その一つがグリーンパークです。グリーンパークとは、学校の西側にある農地で、子どもたちが芋などを育てたり、収穫したりする体験活動ができる貴重な場所です。
これは、学校の所有地ではありません。地域の森田秀久様からお借りしている土地です。
TSMC効果で、土地の値段が高騰している現在においても、「子どもたちのために!」と、この広大な土地を無料で提供していただいている状況です。
そのおかげで、南小の子どもたちは、土に触れ、作物を育て、収穫する喜びを味わうこ
とができています。命を直接感じ、豊かな心が育まれている一つの要因です。
森田様は、毎朝登校班と一緒に歩いて来られ、出会う子どもたちすべてに「おはよう。」
「いってらっしゃい。」と声をかけながら見守ってくださっています。
子どもたちも、「おはようございます。」「いってきます。」と元気にあいさつができています。こうした地域の「人の思い」に包まれて、南小の子どもたちが育てられていることに、感謝の思いでいっぱいになります。
私が大好きな光景の一つが、運動場で子どもたちがキラキラとした笑顔で遊んでいる光景です。毎朝、その姿を校長室の窓から眺めることが楽しみの一つになっています。
その美しい光景を見られるのは、本校の二人の校務支援員(春木光雄先生、佐藤浩明先生)の活躍があってのものです。毎日、毎日、美しい環境づくりに励まれています。下の写真は、一日で刈り取られたり、集められた草や落ち葉です。だからこそ、子どもたちは、美しく整えられた運動場や花壇や校舎の中で、おもいっきり遊んだり、学習したりできるのです。
上のグリーンパークの写真を見てください。草が1本もなく整えられ、きれいに耕してあります。これを見て思うのです。教育は環境によって成せることだと。そしてその環境を整え、守り、提供する人こそが、教育の最高の環境であり、宝だと。子どもたちの教育を支えてくださっていることに感謝です。
また、このような人材を確保し、学校の教育環境整備を支えてくださっている菊陽町に感謝です。
2年生は、事前に自分たちで調べた情報をもとに、わかりやすく、丁寧に教えていました。すっかり立派なお姉さんたちです。1年生は、目をキラキラさせて、1年生にとっては広い校舎の中を興味深く探検していました。
熊本県教育情報システム
登録機関
管理責任者 校長 森田 富士夫
運用担当者 教諭 小嶌 幸陽