2018年11月の記事一覧
私たち大人が心がける必要があります
愛読している新聞記事に、次のような記事を見つけました。以下、一部を引用します。
人は小さい頃からいろんな失敗をします。同じ失敗でも人によって受け取る解釈が違います。「もうだめだ」と落ち込む人がいる半面、失敗を「もっと頑張れ!」というメッセージだと受け取って、さらに頑張る人もいます。
同じ体験に対してなぜこんなに違った反応をするのか。それはその人が過去にどういう「枠組み」の中で失敗したかで違ってきます。つまり過去に失敗した時の周りの反応はどうだったか、です。
たとえば小さい頃、オネショをした。「またオネショして…」と叱る母親もいれば、「冷たかったでしょ。風邪ひかないでね」と優しく慰める母親もいます。
悪い点数のテスト用紙を持って帰って母親に見せた。それを見て深い失望のため息をつく母親がいます。こういうため息は「なんでこんな悪い点数だったの!」という言葉よりキツいです。
しかし、「よく見せてくれたわね。偉いね。次、頑張ろうね」と励ます母親もいます。こう言われると、悪い点数を取ったことを「失敗」と思わず、「次、頑張ろう」という意欲が湧いてきますね。同じ事実でも周りの人の反応で、その体験の意味が全く違ってくるんです。
つまり、すべての体験は人間関係の中で起きているのです。その失敗にどういう意味があるのかは、その人の人間関係が決めているんです。その時、周りにどういう人がいたかが重要なのです。
早稲田大学名誉教授/「テレフォン人生相談」パーソナリティ 加藤諦三
(㈱NHK文化センター京都支社が開いた講演会より/宮崎中央新聞からの引用)
私たち大人は、子供たちの「人的環境」です。どんなに美しい「物的環境」の中にいても好ましくない人間関係の中で育てばその後の生き方・考え方に大きな影響があるのは十分想像できます。