水上学園ブログ

2026年2月の記事一覧

地域の味、伝統のバトンをつなぐ調理実習

窓の外には春の気配が漂い、調理室からは出汁の芳醇な香りが廊下まで広がっています。7年生は家庭科の授業で「郷土料理」の調理実習を行いました。

今回挑戦したのは、私たちの地域に古くから伝わる「つぼん汁」「まぜご飯」「白和え」「ねったんぼ」の四品。地域の行事やお祝いの席には欠かせない、心温まる献立です。

この学びを力強く支えてくださったのは、いつも水上学園を温かく見守っていただいている地域の女性部の皆様です。

匠の技を間近で学ぶ

生徒たちは、慣れない手つきで包丁を握り、こんにゃくを切ったり、野菜を細かく刻んだりすることに大苦戦。しかし、各グループに入ってくださった女性部の皆さんが、「ここはこうすると味が染みやすいよ」「包丁はこう構えて」と、優しく、時には職人のような鋭い眼差しで丁寧に指導してくださいました。

教科書を読むだけでは決して得られない、経験に裏打ちされた「生きた知恵」。生徒たちの表情は真剣そのもので、鍋の中で具材が踊る様子を食い入るように見つめていました。

世代を超えた「おいしい」の共有

調理が進むにつれ、調理室には活気ある対話が溢れました。
「昔はね、この料理をこうやって作っていたのよ」
そんな地域の歴史や食文化に触れるお話は、生徒たちにとって何よりのスパイスになったはずです。

出来上がった料理を口にした生徒たちの顔には、パッと明るい笑顔が広がりました。
自分たちの手で作った喜びと、地域の方々と一緒に作り上げた達成感。
「郷土の味」とは、単なるレシピではなく、こうした人とのつながりの中で受け継がれていくものなのだと、改めて実感する貴重な時間となりました。

おいそがしい中、朝早くからご協力いただいた女性部の皆様、本当にありがとうございました。
水上学園の生徒たちは、こうして地域の方々の愛情をたっぷり注がれながら、故郷の誇りを学んでいます。

次はどんな「地域の宝」を見つけることができるでしょうか。

今回の調理実習について、ご家庭でもぜひ感想を聞いてみてくださいね。

「令和の学び」へバージョンアップ!〜辻准教授と考える、今日からできる小さな一歩〜

本日は前期課程の授業参観に合わせ、鹿児島国際大学の辻慎一郎准教授をお招きし、「令和の時代にふさわしい教育」をテーマに講演会を開催いたしました 。会場では、保護者の皆様が熱心にメモを取られたり、スマートフォンを使ってリアルタイムのアンケートに参加されたりする姿が印象的でした 。

「2040年以降」を見据えた子育てのバージョンアップ

講演の中で辻先生は、今の子供たちが社会に出る「2040年以降」に視点を置くことの大切さを強調されました 。人生100年時代、学校を卒業した後の人生の方がずっと長くなります 。私たちはつい、目先のテストの点数や高校入試に意識が向きがちですが、本当に必要なのは、卒業後の「本番の人生」で力を発揮できる「資質・能力」です 。

特に印象的だったのは、アンケートで皆様が「どんな大人になってほしいか」という問いに対し、「思いやりがある」「自分で考えられる」「人から信頼される」といった、テストでは測れない「非認知能力」を多く挙げられたことです 。これはまさに、これからの時代に最も求められる力と合致しています 。

水上学園の教育と「個別最適な学び」

本校が進めているICTの活用や、一人ひとりの進度に合わせて学ぶ「AIドリル」の導入、そして自ら課題を探っていく「探究学習」についても、辻先生から「方向性はピシャリです」と力強い太鼓判をいただきました 。

少人数ならではの良さを活かし、デジタルとアナログ(本物体験)をバランスよく組み合わせる本校の教育環境は、全国的に見ても非常に恵まれているとのことです 。

今日からできる「小さな一歩」

「子育てに正解はないけれど、みんなで意見を出し合い、納得解を見つけていく力がこれからの時代には必要」という辻先生の言葉から、多くの気づきをいただきました 。

保護者の皆様におかれましても、今日からできる「小さな一歩」を考えてみませんか ?

学校と家庭、そして地域が手を取り合い、子供たちの「ウェルビーイング」を支えていけるよう、これからも共に歩んでいきましょう 。

授業参観と教育講演会へのご参加、誠にありがとうございました。

 

春の陽気の中、運動場で行われる「作戦会議」

 

2月中旬とは思えない、4月上旬並みのあたたかな日差しが運動場を包み込みました。絶好の体育日和となった2時間目、3・4年生たちが元気にサッカーの授業に取り組んでいます。

それぞれの学年で2つのチームに分かれ、ゲーム形式で対戦。子どもたちは、転がるボールを一心不乱に追いかけます。しかし、本校の体育はただボールを蹴るだけではありません。

「考える」から「つながる」へ

試合の合間、笛の合図とともに各チームが円陣を組みました。「作戦会議」の時間です。

「もっと広がって守ろうよ」「次は私が前に出るから、パスをちょうだい」

そんな声が聞こえてきます。ただがむしゃらに動くのではなく、自分のポジションを考え、仲間の動きを予測する。そして何より、仲間の気持ちを思いやりながら言葉を交わす。体育の時間は、まさに「頭と心と言葉」をフル回転させるコミュニケーションの場なのです。

育まれる3つの資質・能力

こうした光景の中に、本校が教育目標として掲げる「身に付けたい資質・能力」の姿がはっきりと見えました。

実践力:自ら考え、どう動くべきかを判断して行動する力。
表現力:自分の意見を伝え、仲間とともに高め合いながら表現する力。

作戦会議で自分たちの課題を見つめ直し、次のプレーに生かそうとする姿は、まさにこの2つの力が体現された瞬間でした。

こうした小さな積み重ねが、仲間との深い「きずな」を生み、ひいては自分たちの学び舎や地域を大切に思う「郷土愛」へとつながっていくのだと確信しています。

あたたかな春風の中、子どもたちの健やかな成長を感じる、清々しい1時間となりました。

明日2月18日は、前期課程の授業参観と懇談会、そして教育講演会を行います。保護者の皆様どうぞよろしくお願いします。

春の香りと、成長への階段

三寒四温。先週までの厳しい寒さが嘘のように、この週末は春を感じさせる温かな空気に包まれました。中庭に目を向けると、紅梅が鮮やかに咲き誇っています。温かな南風に乗って、ふわりと甘い花の香りが校舎まで届き、春の訪れを五感で感じる季節となりました。そんな春めく陽気の中、二年生の教室を覗くと、子どもたちが活気あふれる表情で作業に取り組んでいました。

これまでの自分、これからの自分

二年生は今、明後日の授業参観で行う「発表会」の準備に夢中です。黒板には「はっぴょう会にむけてじゅんびしよう」の文字。その横には「できるようになったよ」「じょうずになったよ」「二年生だいすき」といった、子どもたちの真っ直ぐな言葉が並んでいます。床に大きな模造紙を広げてプログラムを書く子、タブレットでイラストを調べながら招待状や小道具を丁寧に作る子。どの子も「自分たちの成長を伝えたい!」という意欲に溢れています。

一歩ずつ、次の学年へ

三学期も残すところ、いよいよあと一ヶ月余りとなりました。この一年間、子どもたちは勉強だけでなく、友達との関わりや行事を通して、心も体も大きく、たくましく成長しました。

発表会の準備をすることは、単なる練習ではありません。これまでの自分を振り返り、「頑張った自分」を認め、「新しい学年」への期待を膨らませる大切なプロセスです。一歩一歩、確かな足取りで成長の階段を上っていく子どもたち。明後日の授業参観では、そんな彼らの勇姿と、この一年間の輝かしい成果をぜひ温かく見守っていただければ幸いです。

中庭の梅の花が満開になる頃には、子どもたちの自信もまた、満開の花を咲かせていることでしょう。

授業参観当日は、ぜひ子どもたちの「できた!」という喜びに共感し、たくさんの拍手を送ってあげてください。

心をたぐり寄せ、なかまづくりを深める一日〜3学期人権集会〜

日中は春の気配が感じられるようになってきましたね。そのような中、「なかまづくり〜ふりかえろう・たかめ合おう〜」をテーマに、3学期の人権集会を開催しました。

集会の第一部では、1学期に各学年で掲げた「人権宣言」や学習の歩みを振り返る学年発表を行いました。低学年の子どもたちが「いのちはみんなたいせつなんだよ」というメッセージを一生懸命に伝えたり、高学年が自分たちの言葉でなかまへの思いを語ったりする姿には、この一年間の大きな成長が感じられました。全校児童生徒が互いの顔が見えるかたちに向き合い、仲間の声を真っ直ぐに聴き入る姿は、まさに温かな「なかまづくり」の風景そのものでした。

第二部では、熊本県人権教育研究協議会の会長である森山資典様をお招きし、「なかまをつくる部落に生まれて自分を語る」という演題でご講話をいただきました。部落差別問題という重要なテーマを通じ、森山様は「自分を、家族を、故郷を大好きだと笑顔で言える人を育てる」という熊本の人権教育の神髄を、熱く、そして優しく語りかけてくださいました。子どもたちは「差別やいじめをなくすために自分ができること」を、自分自身の課題として真剣に受け止めているようでした。

また、この学びは子どもたちだけではありません。人権集会の後には、森山様による職員研修も実施いたしました。教職員一同、森山様の熱意に触れることで、「一人ひとりが自分らしく輝ける学校」を創るための使命感を新たにする貴重な機会となりました。

本日の学びは、事後指導や感想記入を通じてさらに深めてまいります。寄せられた感想は、後日森山様へお届けする予定です。ご家庭でもぜひ、今日の人権集会についてお子様と話題にしてみてください。