令和5年度までの学校生活

5年生 玉名市人権教育授業践交流会

 11月6日(月)の午後に、本校で、玉名市人権教育授業実践交流会がありました。

 玉名市人権教育推進協議会の主催で、毎年、玉名市内の小学校1年生から中学校3年生までの各学年の1学級が、人権教育の授業を公開して、市内の小・中学校の先生方が参加して行う、人権教育授業実践交流会の5年生の部が本校で行われました。

 

 5年生が、5時間目に部落差別問題をテーマにした教材「差別と向き合って~あるおばあさんの語り~」を通して人権学習の公開授業を行いました。この教材は、私たちが暮らす玉名荒尾地域で実際にあったことを小学5年生の発達段階に合わせて教材化されたものです。

 とても残念なことに、私たちが暮らす現在でも部落差別があります。その部落差別を解消するために国は、2016年に部落差別の解消の推進に関する法律をつくり、熊本県は、2020年に熊本県部落差別の解消の推進に関する条例をつくって取り組んでいます。その大事な取り組みとして、教育と啓発があり、熊本県内の全ての小・中・高校で人権学習を行っています。

 差別は、差別する人がいるからあります。いじめも、いじめる人がいるからあるのです。だから学校では、差別やいじめをなくすために、人は、なぜ差別やいじめをしてしまうのか、どうしたら差別やいじめをする人がいなくなるのかを考え、学び合っています。そして、他人事ではなく、自分のこととして考え、自分にできることをみつけ、実行することを大切にしています。それは、自分を大切にすると同時に他者も大切にすることです。この学び合いを重ね続けることで、子どもの頃から人権尊重の精神を涵養していくことができると考えます。今回の人権教育授業実践交流会は、玉名市内で取り組まれている各学校の5年生の人権学習をより良いものにするために、本校の5年生がその授業を公開して、その後に、授業についての研究を行いました。

 授業を公開してくださった5年生の担任の西澤先生は、多忙な中で夏休み前からコツコツと学校内外で授業研究に取り組まれ、授業を公開してくださいました。子どもたちも熱心に学習してくれました。西澤先生、そして、5年生の子どもたちに心から感謝します。 

 当日は、玉名市内の5年生の担任やこの授業を研究しようとされる先生方が、約40名参観され、授業研究会で積極的に研究協議がなされました。

 私は、自分を家族を、そして、自分が育った地域を大好きと笑顔で言える人を育てることが人権教育だと信じています。今日の授業では、部落差別をなくすために苦労しながらも、優しく、たくましく生きてこられたあるおばあさんの夫が、人を信じて、部落解放運動に取り組み続けられたことで、差別をしていた人も、傍観者になっていた人も、その考えや行動をあらためて、差別をなくしていく人に変わっていったことを学び合いました。そのことを自分たち5年生の学級内の問題と重ねて、一人ひとりが、笑顔で学び合いができる学級にするために、学びを深めていきました。今後、この授業研究会で学び合ったことが、私たちの横島小学校全体に広がり、みんなが、「笑顔の登校 感謝の下校」できる学校を子どもたちと創っていきたいと強く思います。