校長室だより

ご卒業おめでとうございます

 令和5年3月24日(金)、時機を知っているかのように校庭の桜も美しく咲き誇り、皆さまの御陰をもちまして、第64回卒業証書授与式を挙行することができました。
 コロナ禍を超え、実に三年振りにご案内させていただいた23名の来賓の皆さまの励ましのなか、11名の卒業生一人一人が立派に胸を張り、晴れやかな表情で学舎を巣立っていきましたことを、ご報告致します。校長式辞の一部をご紹介します。

(前略)
 皆さんが手にしている卒業証書は、6年間の学びが全て修了したという証(あかし)です。あとでそっと開いてみてください。その卒業証書には、友達と違うところが3ヶ所あります。 
 一つ目は、はじめに書かれている番号です。この番号は、あなただけの番号です。およそ百五十年の歴史をもつ「二間戸小学校」と「姫浦小学校」が昭和三十四年に統合し、姫戸小学校となりました。その第1回卒業生から始まり平成二十二年の牟田小学校との統合を経て、これまで六十四年間ずっとつながってきた番号です。あなたは、この姫戸小学校の引き継がれた「伝統」の中に居ます。 
 二つ目は、もちろん、あなたの名前です。おうちの方が、あなたへの限りない愛情と健やかな成長を願ってつけた大切な名前です。その名前を小学校生活で何度呼ばれてきたことでしょう。
 三つ目は、あなたの生年月日です。そこに書かれている日に、あなたの命が生まれ落ちたのです。家族やみんなが、どんなにあなたの誕生を待ち侘び喜ばれたことでしょう。あなたの命が生まれた日から、今日まで四千数百日。たくさんの方々が、あなたを守ってくれました。心から愛し、大切に思いながら育ててこられたのです。あなたは、家族の「宝物」です。たくさんの想いが詰め込まれたこの卒業証書は、姫戸小学校と皆さんを、また、一緒に卒業する仲間たちを固く結びつけるものです。生涯、大事にしてください。

 この佳き門出にあなたたちが歌う『旅立ちの日に』は、三十数年前、埼玉県の中学校長と音楽教師によって作られた曲です。荒れていた学校を「歌声の響く学校にしよう」「卒業する子どもたちのために何か記念になる、世界に一つしかないものを残そう」という熱い想いから作詞作曲されました。卒業生に向けた保護者や先生、在校生からの「応援歌」であり、一緒に巣立っていく仲間に向けた、そして、自分自身を奮い立たせる「力強いエール」でもあります。一度きりのサプライズとして先生たちによって歌われたこの曲は、その翌年からは生徒たち自身が歌うようになり、次第に県内、全国へと歌い広がりました。

 歌詞を見ると、その視線が「朝の光」→「山々」→「遙かな空の果て」と段々と遠くの、スケールの大きなものへと移っていきます。まさに翼を広げ、飛び立つ瞬間の場面です。この歌のように「卒業」という人生の大きな節目に、勇気を翼にこめて、希望の風を感じ、未来を信じて、その一歩を堂々と踏み出してください。  

 いつでも、どんなときも、あなたたちを全力で応援しています。 (後略)

 

 絵美梨さん 大地さん 明日香さん 

 朝陽さん ななみさん 希さん

 楓夏さん みのりさん 結愛さん 

 実希さん 皓也さん

 あなたたちは姫戸小学校の自慢の卒業生です。笑顔の可愛い、誠実で、心優しく、頑張り屋さんで、歌声が美しい、下級生から親しまれる最高の最上級生でした。
 姫小のみんなからの言葉です。「卒業おめでとうございます。」 そして、「ありがとう。」