「今どきの若いもんは・・・」について考える
「今どき(最近)の若いもんは・・・」という決まり文句で、年配の人が若い人たちを批判することが多いものです。私もついつい、このフレーズを発してしまいます。自分自身もそう言われてきたことを忘れてしまっています。
そもそも、「今どきの若いもんは・・・」という言葉は、古くから使われてきた言葉だそうです。紀元前2000年頃のヒッタイト王国(現在のトルコあたり)の粘土板で作られた書簡に「最近の若い者は・・」といった現状を嘆く言葉が書かれてあるそうです。同様に、エジプトで発掘された紀元前2000年の遺跡の壁にも、1200年以上前に建てられた法隆寺の塔にも書かれていたそうです。つまり、いつの世においても年長者にとっては若者はよく理解できない存在のようです。
なぜ、こうしたことを記事にしているかというと、先日、私が教諭として最後に担任した子どもたちが成人式を迎え、「成人を祝う会」に足を運び、久しぶりに懐かしい顔を見ながら話すことができたからです。
そこには、一人一人が自分の夢や進路をしっかり持ち、新たなステージで頑張っている(これから頑張ろうとしている)姿がありました。希望に燃え、現実を見定め、自分の頭で考え、自分の足で立ち、新たな道を歩み始めている。そして少年の頃の優しさや温もりや朗らかさはそのままに持ち続けている様を見て、「今どきの若いもんは・・すばらしい!」と心から感じたのです。「この子たちが、歴史の新しいページを開いていくことだろう!これからの日本そして世界を築いてくれるだろう!」と強く思えたのです。
そんなすてきな若者たちの育ちを、すぐ側で見守ることができる幸せを感じるとともに、校長として、この南小の子どもたちの未来を育てる喜びと責任を感じているところです。10年後20年後の姿を見通して、現在を大切にしていきます。