校長室だより

人権の花運動

 5月31日(水)、たくさんのお客様をお迎えして「人権の花運動」伝達式を執り行いました。子ども達に向けて、次のように話しました。

 今日は、校長先生が大好きな高倉教育長先生をはじめ、法務局や人権擁護委員の皆様、上天草市役所の皆様と、たくさんの方々においでいただきました。みんなでお礼を言いましょう。「ありがとうございます。ようこそ姫戸小学校へ。」
 みなさんは「人権の花運動」という言葉を、聞いたことがありますか?
人権の花運動は主に小学生を対象として、昭和57年度から実施されています。
 その内容は、昨年度の花運動学校(龍ヶ岳小と五和小)のお友達が大切に育てた花の種子や球根を「思いやりのバトンリレー」でいただき、みんなで力を合わせて育てることを通じて「協力」や「感謝」することの大切さを学ぶこと。生命の尊さを実感する中で「豊かな心」や「思いやりの心」を育むことを目的としたものです。
 みんなが一所懸命に育てた花の種が、次の学校で大事に育てられ、優しさや思いやりの心と一緒に、また次の学校にバトンリレーされます。なんか嬉しいですね。咲いた花は、おうちの方や近所のおじいちゃん、おばあちゃんに届けると、とっても喜んでもらえそうですね。 また一つ、楽しみができました。

 この植物は、「カポック」といいます。先代の早川校長先生から譲り受けて校長室で育てています。今年で5才です。
 早川校長先生は「子ども達がケガをしないよう病気をしないよう、今日も元気で過ごせますように」と声を掛けながら水やりをされていたそうです。私も毎朝、そうしています。
 ある冬の日、葉が黄色くなってぽろっと落ち始め、2枚だけになりました。日当たりがよい場所に置いて、肥料をやり、「元気になってね」と声をかけました。すると新しい芽が出て、少しずつ元気を取り戻しました。植物も大切な「命」です。懸命に生きる「命」。心の拠り所になる「命」です。
 この度、龍ヶ岳小や五和小、法務局、上天草市から、いろいろな種類の花を、たくさんいただきました。皆さんも一人ひとり違います。互いの違いを認め合い、長所を生かし合う豊かな心をもちましょう。協力して花を育てながら「優しさ」や「思いやり」の心の芽を、みんなで一緒に大きくしていきましょう。

 「はいっ!」 と呼応する子ども達の瞳は、とてもキラキラと輝いていました。
 高倉教育長先生の植物クイズに会場も大盛り上がりでした。あらゆる未来の花は、今日の種の中にある。そう実感した人権の花運動伝達式になりました。