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 3月の「季節のたより」では、熊本地方の桜は3月21日ごろ開花予定であると伝えられている旨をお知らせしましたが、実際には、それより遅れて花が開きました。
 その後、暖かい日があったかと思うと冷え込みが戻ってきたせいで、花が長持ちしました。


 花がいつ頃までもつかを判断するコツがあるそうです。さて、どんなコツでしょうか。
 それは、花の色の変化を見るとよいそうです。実際に,咲き始めの花の色は「白」です。白は白でも輝くような白で、少しばかり強い風にさらされても散ることはありません。
 ところが、日が経つにつれて,花の色が「ピンク」に変わってきます。よく見ると花の根元の色の変化が著しいようです。そうなると、花の終わりを表します。
 小さな花一つ一つの変化も、たくさん集まると大きな変化に見えます。
 ですから、散りかけは、サクラの枝の色合いの変化で分かるというわけです。


  さて、サクラと一口にいっても日本国内には10種類あります。ただし、これらは自生種といって「人の手によって育成されたものではない」種類です。有名なのは「ヤマザクラ」です。花が咲くのと同時に葉も開きます。山間部などでよく見ることができます。


 園芸種は400種類を越えるとも言われます。ソメイヨシノはその一つです。
 以前「ブラタモリ」という番組で、ソメイヨシノが取り上げられたことがあります。そのときの内容をまとめると次のようなものでした。

 

●江戸時代末から明治初期に,江戸染井村あたりの造園業者・植木職人によって育成された。
●江戸染井村は、現在の東京都豊島区駒込あたりである。
●エドヒガンとオオシマザクラの雑種である。
●そもそもは、「吉野桜」という名前をつけていた。
●これは、サクラの名所である奈良県の吉野山にちなんだものらしい。
●ところが、本家の吉野桜と種類が違うことが分かった。
●このまま「吉野桜」という名前をつけておくと、誤解が発生するため名称変更をすることにした。
●そこで染井村の名前をとって「ソメイヨシノ」と名付けた。
 

 ソメイヨシノは、花が先に開き、華やかさがあることから人気があるサクラです。学校や公園などにもたくさん植えられています。


 しかし、種が取れず,接ぎ木で育てるため、病気にかかりやすいとも言われています。

「ソメイヨシノ60年寿命説」という俗説が20年ほど前話題になったことがありました。その説の起こりは「ソメイヨシノの成長が早い分、老化も早い」とか「接ぎ木をした台木が腐りやすくなる」とか、これまた諸説がありました。
 実際には、樹齢100年を越える老木も存在しているようなので、最近は話題に上がらなくなったようです。


 さて、サクラの花が散り始めて「春たけなわ」になりました。

 残念ながらコロナウイルス感染を防ぐために、休校になります。でも、たまには外に出て新鮮な空気と美しい春の景色を味わってほしいと思います。