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8℃

 めっきり寒さが厳しくなりました。遠くの森も赤く色づきました。

 暦の上でも「大雪」ですので、まさに冬到来という季節です。


 ところで、突然ですが、みなさんは「もみじ」と「かえで」の違いをご存じでしょうか。
 両者を区別して使う機会はほとんどないのですが、一緒のようで一緒でないようにも感じられ、私個人としては「謎」でした。
 そこで、このコーナーを書くにあたり調べてみました。すると次のような違いがありました。

  もみじ:主に落葉広葉樹が落葉の前に葉の色が変わる現象のこと。
  かえで:ムクロジ科カエデ属の木の総称。カエルの手に似ていることから「かえるで」と呼ばれ、「かえで」に変化したという説がある。


 簡単に言えば、もみじは「現象」、かえでは「木の名前」ということです。「♪秋の夕陽に照る山もみじ」という歌の風景は、真っ赤に色づいた山ではなく、赤・黄・茶・緑などの様々な色合いに染められた風景ということになります。ですから「♪織る錦」という締めくくりなのですね。納得しました。


 さて、今回のタイトル「8℃」ですが、既に「ははん、あのことだな」とお気づきかも知れません。

 実は、カエデの紅葉がスタートする気温なのです。ある研究者の記した本によれば、カエデの葉が変色するのは、1日の気温が上下するなかで、8℃以下が一定時間続く状態になったときで、紅葉のスイッチが入るとのことです。ですから「冷え込みが強くなる=赤くなる」わけです。

 しかしながら、やはり生物ですから、全部が全部そうなるわけではありません。中にはもっと高い気温でも変色し始めたり、もっと低い気温でも緑色を保ったりということはあるそうです。これもいわゆる「個性」なのでしょう。