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春告鳥

 随分と春らしく感じる日が増えてきました。

 この時期、三寒四温といわれるように、少しずつ暖かくなり、ときに寒さがぶり返す…を繰り返しながら春になっていくようです。


 待望の春ですが、自然界には「春が来たよ!」と私たちに教えてくれる鳥がいます。
 それは「春告鳥」と呼ばれるウグイスです。早春に他の鳥に先駆けて春の訪れを知らせることから,この名前がついたといわれます。

 実は先日、学校プールそばの竹林から声が聞こえてきました。
 ウグイスという鳥は、冬の間は竹藪の中に身を潜めて、チャッチャッと短く小さな声で鳴きます。これを「笹鳴き」といいます。

 ちなみに、先日耳にしたのは、この笹鳴きでした。

 ウグイスは、声はするけれど,実際に姿を見つけるのは難しい鳥です。それは、実に地味な色をしていて枯れた竹の色に同化しているようでもあるからです。
 しかし、いざ春を感じると、オスは樹木の枝先に姿を現し、おなじみの声でさえずります。自分のテリトリーを主張し、メスを誘う歌は,1日に数千回に及ぶこともあると聞きました。


 ウグイスの声のトレーニングには、付子という方法があるそうです。それは,親鳥のかごから数メートルのところに,ヒナを置き、鳴き声を覚えさせるというものです。実はウグイスの鳴き声は、自分で上手になるものではないのです。
 先生になるのは、もちろん先輩に当たるウグイスですが、なかには人を真似ることもあります。

 私の知っている方は、毎日ウグイスのかごのそばで口笛を吹いて聞かせていました。なぜ、そんなことをするのか尋ねると「鳴き方を覚えさせるんだよ」と教えてくれました。
 実際、その方の教え子のウグイスは、それは見事な鳴き方でした。

 今思えば、その方の口笛の方がウグイスに勝っていたのかもしれません。(今から50年近く前のお話です。現在は、法律により捕獲・飼育は禁止されています。)


 余談ながら、ウグイス色という色がありますが、実際にはウグイスの色よりもメジロの色に近いようです。ある話では、昔の人がウグイスよりも目立つメジロをウグイスだと勘違いしたのではないかという説があります。いわゆる「とりちがえ」だったのかも知れません。


 先日、我が家の近所を散歩していると、フキノトウを見かけました。これも春の象徴です。

しっかりと春が近づいてきているようです。