富岡小学校校歌

 富岡小学校 校歌  作詞 吉見教英   【明治44年】  

 

一 彼の山陽が 詩いたる 雲か山かの 大洋は

    萬里渺茫 堂々と 寄せては返す 四時の花

二 天領以来 苓州に 歴史も古し 臥龍岡

    ここ西海の 一勝地 松籟不断の 楽の音

三 連衣を抱く巴﨑 隔てて仰ぐ 温泉の山

    千々石の灘に影ながし 白きは波か はた雪か

四 吹く潮風に塵寰の 穢れも波の別天地

    脱俗巍然 蒼空に 学舎峙つ 海の中

五 聖意畏み 撫子の 花とりどりに 咲き出る

    無雙の楽土 洋々の 希望をたたえて 幾星霜

六 規律禮儀を重んじて 勤勉努力 弛みなし

    蛟龍一度 雲を得ば 星雲の辺に達すなり

七 千足の國に生を享け など無為にして 止むべきぞ

    雲居を凌ぐ 雲仙も 登らば終に 登るべし

八 水天髣髴 一碧の 天草灘の荒波も

    不撓の心 固ければ などか彼岸に 着かざらん