学校生活

聴き合い、学び合い、子どもが夢中になって学ぶ授業を目指して

6月26日(水)

富岡小は、今年度子どもたちが主体となって「聴き合い、学び合う学習」を充実させていこうと先生方も日々学び合っています。授業では、以下のような「4つのポイント」を意識しながら進めています。

また、夢中で学習に取り組み、一人一人が学びの主人公となっていくために、授業の中で「共有の課題(確実に内容を理解するべき教科書レベルの課題)」と「ジャンプの課題(理解したことを基礎として挑戦する教科書レベル以上の課題)」を取り入れた学習活動を行っています。

この日は、鹿児島国際大学から講師の先生をお招きし、3校時は全クラスの授業を見ていただきました。

体育館では、3年生の理科「ゴムと風の力のはたらき」の授業が行われていました。ゴムの力の動きについて学んだことを生かして、ねらった場所に車を止めるにはどんな工夫をしたらいいか(共有の課題)、もっと遠くの場所をねらうにはどうしたらよいか(ジャンプの課題)について試行錯誤しながら考えました。1年生は、音楽「うみ」。海の様子を表すには、どこをもりあげて歌ったらよいか、ペアで相談しながら気持ちを込めて歌っていました。

2年生は、算数「100をこえる数」。共有の課題で、100円玉を使って計算の仕方を考えた後、ジャンプの課題では、A商店とB商店での買い物場面を設定してどちらがお得かをタブレットを使いながらペアで考えました。4年生は、算数「垂直・平行と四角形」。カードの点をつないでいろいろな四角形をつくり(共有の課題)、辺の平行関係に着目して分類し、台形と平行四辺形について学びました(ジャンプの課題)。

5年生は、算数「小数のわり算」。あまりのあるわり算で、計算問題から商と余りについて考え(共有の課題)、ジャンプの課題では、文章問題から商や余りを求めていきました。6年生は、算数「場合を順序よく整理して」。いくつかを選んで並べるとき何通りあるかを求めていきます。グループの隊形になりながらも、一人で黙々と解いていく子もいれば、友だちと一緒に考える子もいます。そして、「分からない」とヘルプを出して友だちからヒントをもらう子・・・等それぞれに合った方法で学習を進めていました。

 たんぽぽ学級では、1年国語「わけをはなそう」、5年国語「敬語」。それぞれ、違う学習内容ですが、時折、1年生が発表した答えに対し、5年生だったらどう答えるかと意見や感想をたずね、関わり合う場面も設定されていました。

4校時は、3年生算数の授業「時こくと時間」を全職員で参観し、学び合いについて考えます。時こくをよんだり、時間を求めたりする活動は3年生の子どもたちは、やや苦手意識をもっているようですが、この日はたくさんの先生方に見ていただいているとあって、みんな張り切って学習に取り組みました。

共有の課題をみんなで解決した後、いよいよ次はジャンプの課題が示されます。子どもたちは、難しくてもジャンプの課題が大好きで、わくわくした表情で問題を読み取っていました。正解にたどりつけなくても、友だちと「あーでもない、こーでもない」「これはどうかな?」等と夢中になる学びを体験し、その中で、基礎・基本の大切さも感じ、内容を理解していく良さがジャンプの課題にはあります。

 放課後の授業研究会では、教師の発言や指導法を議論するのではなく、子どもたちの発言や活動の記録をもとに、聴き合い、かかわり合い、援助要請、探索的会話がどのように行われていたか、共有やジャンプの課題が子どもたちにとって適切であったかなどを中心に授業を振り返っていきます。講師の先生にも、最後にご指導・ご助言をいただきました。2月にも来校され、授業を見ていただきましたが、その頃より子どもたちの学び合いは進化しているとお褒めの言葉をいただきました。

1月18日(土)には、九州学びの会主催による公開授業が富岡小で行われる予定です。今後、子どもたちが主体的に学び、学びの質を高めていくことができるよう、子どもたちとともに、学び続けていきます。