いよいよ今日が夏休み最後の日です。夏休み40日間が短かったと感じた人もいるでしょう。40日間が長かったと感じた人もいるでしょう。今年の夏休みを一言で表すと、私は「猛暑と大雨」です。とにかく暑かったです。それから、線状降水帯による大雨もひどかったです。大雨のため、楽しみにされていた「第52回御船があーっぱ祭り」も中止になりましたね。毎年私はよく蚊に刺されていました。しかし、今年は刺された回数が少なかったです。蚊自体が少なかったようにも感じました。また、セミの鳴き声です。いつもうるさいぐらい鳴いていましたが、今年は鳴き声が小さかったようにも感じました。明日から2学期が始まります。体調に気をつけ、安全面に気をつけ、「笑顔いっぱいで、明るく・楽しく・元気よく」やっていきましょう。
明日の2学期始業式は、暑さ対策、感染症対策で、体育館には集合せず、ズーム配信による始業式になります。
【職員朝会終了後、職員作業を実施しました。大型廃棄物や、先日PTA美化作業で、とっていただいた草をトラックで運びました。1時間30分ぐらいで終了しました。職員も、子どもたちを迎える準備を着々と実施しています。】
【明日に備え水道水の入れ替えをおこなっています。】
【黒板には、子どもたちを迎えるコメントが書かれています。お楽しみということで、明日掲載します。】
【19回目 教育に大切なことは 番外編】
教育に大切なことは ~教え子からの手紙をもとに~
番外編
〇いまでも忘れられないエピソードがある。先生のクラスに学校になかなか来ることができない友人がいた。その友人が頑張って学校に来ていた日のことだ。私のクラスで、給食時に牛乳が足りないことがあった。私は先生のクラスに「牛乳が余っていませんか?」と聞きにいった。私は悪気も何もなく聞きに行ったのだ。その日の夕方、先生は私のところに来て、ゆっくり丁寧(ていねい)に話をしてくれた。「Mくんに悪気がないのはよくわかっている。でも、久々に学校に来てくれた友人がいた。この子にとったら、いつも休んでいるからきっと牛乳が余っているだろうと思って、Mくんは取りに来たという気持ちにならないだろうか。Mくんならきっとそこまで考えて行動できるのではないか?」と叱(しか)るわけでもなく、ゆっくり話をしてくれた。ここまでの考えがなかった私に、相手の立場や気持ちになって考える大切さをじっくりお話してくださった。これは大人になっても忘れることのできないエピソードである。
昨今個性を大切にする教育がもてはやされている。個性を大切にするとは何か。それは自分の個性を大切にすることを真の意味で学ぶことで、同じく、周囲の人々の個性を受け入れ大切にしていくことではないだろうか。自分を大切にしたい気持を通じて、同じように周囲の人々を大切にする気持ちを育(はぐく)むことではないだろうか。
正直周囲の人々は他人なのだから、相手の気持ちなどわかるわけがない。気持がわかるというのはある意味傲慢(ごうまん)である。ただ、私たちができるのは「相手の気持ちに寄り添(そ)おうと思う姿勢」なのではないだろうか。寄り添う気持ちをもって生活することで、完璧(かんぺき)ではないが、「仲間を大切」に生きることができるのではないだろうか。
このようなことを、私は小学校時代に先生に教わった。現在40歳を過ぎているが、先生に教わったことを大切にし、家族や仕事仲間、近所のおじいちゃんおばあちゃんとともに生活している。
〇他国を訪れ仕事をしていく中で私は、ここ5、6年、とくに中国、南アジア、東南アジア、の発展が非常に速いスピードで進み、時代が変わるとはこういうことだなと身をもって感じています。日本は、「われわれはこれからも経済成長第一。勇(いさ)ましく歩みを続ける!」という無理に数あわせをしていくような経済ではなく、歴史の大きな流れや、日本の実情に目を向け、日本の良さをいかしながら国づくりをしてほしい。たとえば、世界の紛争(ふんそう)を作り出すような力に加担(かたん)したり、人を殺す兵器産業(へいきさんぎょう)を伸ばし、戦争がどこかで起きていないと成り立たないような、おかしなビジネスモデルに参加していくのではなく、弱者に優しく、自由で、文化的、より知的な国へ舵(かじ)を向けてほしいと思います。日本がこれからも、平和で文化的な生活ができ、子どもが夢を持ち、笑顔があふれた幸せな国であり続けてほしいと心から願います。
先生が私や、たくさんの子どもたちに与えてくださった大きな愛情に感謝するとともに、いただいた大切なものを、少しでも社会に返すことができるよう、私のできることを続けていきます。先生、長い間本当にお疲れさまでした。
保護者の方々からも手紙を頂きました。
【保護者の手紙から】
〇長男も自分の考えをしっかり持ち、自身が持ち得た力以上のことに挑戦し続けることができました。勉強の大切さだけでなく、人間関係の大切さ、相手の気持ちを考えて行動できる人間になること、そしていつでも思いやりを持つこと。先生はいじめ等絶対に見逃すことをしない方でしたね。
〇一番の思い出は、高校3年生の時、全国総合文化祭の弁論大会で最優秀賞(文部科学大臣賞)を頂いたことです。親として初めて聞いた時、涙があふれ、止まらないほど感動したことをいまでも忘れられない弁論でした。
〇学級懇談会が終わり、個人的に話す時、「〇〇さんは、算数の文章問題が苦手なので、まず、問題をよく読んで、絵をかかせてみてください。」と真面目な顔で言われた時のことです。私は、娘のことを「~さん」付けで呼ばれたことと、「文章問題ができない」ということにうろたえてしまいました。あの時、指導して頂いたおかげで、管理栄養士を目指して頑張っています。その時のことを何で時々思い出すかというと、知人が「うちの子、算数の文章問題ができないのよ。」と言うたびに、先生から教わった事を、どや顔で伝えているからです。
教育は日進月歩進化していますが、教育のそして教師の根幹は今も昔も、一人一人の子どもたちに寄り添い、一人一人の子どもたちを大切にすることだと考えています。
いよいよ明日から2学期が始まります。このシリーズは今回で終わりにさせていただきます。ありがとうございました。