校長室だより

3秒型!?

 天草高校科学部ホタル班の生徒さんが、ホタルが一度光ってからもう一度光るまでの「発光周期」を調べ、河浦町のゲンジボタルの発光周期が九州では数少ない「3秒型」であることを確認。研究成果は高く評価され、国際科学アイデアコンテストで最上位の賞を受賞し、7月に日本代表としてシンガポールで発表することになりました。スゴい(^o^)

 ホタルの発光は求愛行動だといわれ、雄は川の上空を飛び回りながら発光し、川辺の草などに止まって発光している雌を探すそうです。東日本は4秒型、九州を含む西日本は2秒型が主流だといわれる発光周期ですが、3秒型は天草のほか山鹿市と佐賀県小城市で確認されているとのこと。

 ところで、ほ ほ ほーたるこい♪ と歌われる日本の童謡「ほたるこい」。わらべ歌的な起源で、作曲者、作詞者ともに不明。地方によって様々な歌詞があるようです。

ほ ほ ほーたるこい♪

ほたるのおとさん かねもちだ
どうりでおしりが ぴかぴかだ

ほ ほ やまみちこい
ひるまはくさばの つゆのかげ
よるはぼんぼん たかじょうちん
天ぢく(空)あがりしたれば
つんばくら(燕)にさらわれべ

 ホタルは、きれいな水が無いと生きられません。成虫してからは何も食べず、水だけですごします。ホタルの生涯の中できれいに光り輝くのは、ほんの2週間ばかり。その僅かな期間で、僅かなチャンスをものにして、次の世代へと命をつなげていく。これまでの自分の人生を顧みながら「悔いのないよう全力で生きなさい」「一生懸命にひかりなさい」と、先人のホタルを思う気持ちが、しみじみとうかがえますね。

 

 先日、ちょっと蒸し暑く、風のない夕方。二間戸の小川にホタル探しに出かけました。
 すると、川向こうに二匹のホタル。2本の淡い光の線をひいて、寄り添いながら飛んでいます。ぼんやりと眺めているうち、母がまだ生きていた頃、庭に迷い込んだ蛍のことを思い出していました。
 「こっちの水は甘いよ♪」と歌い始める母、泡だらけのスポンジを持った妻、風呂上がりでトランクス一枚の長男。よほど慌てていたのか片足だけ裸足の次男は「姉ちゃんに見せてあげたい(当時は高校生で寮生活)」とか言っていました。
 その時期、高校、中学、小学校と運動会が続き、部活の試合もあって、一息もつけない程の慌ただしさ。週末に疲れ倍増っ汗・焦るの生活に、家族みんながイライラしていた最中でしたので、この「蛍効果」は絶大でした。蛍を指にとまらせながら「こんな時間が大切。」と母がぽつり‥
 蛍火の 今宵の闇の 美しき(高浜虚子) 

 週末は、娘の結婚式です