学校生活

6月20日(金)専門医検診(健康診断)終了

 4月24日(木)から始まった健康診断が、6月20日(金)の耳鼻科検診をもって終了しました。約3か月にわたる長丁場の健康診断でしたが、小国小学校すべての子どもたちが「内科」「歯科」「眼科」「耳鼻科」の専門医検診を受けることができました。(4年生は心臓検診も行われました)

 ご多用な中、検診に携わっていただいた病院の先生、看護師さん、大変お世話になりました。そして、ありがとうございました。

 

 

 今でこそ、当たり前になっている毎年の専門医検診。実は、現在もすべての学校で専門医検診が実施されているかというと、そうではありません。小国町において、内科・歯科・耳鼻科・眼科の専門医検診が毎年行われているのには理由と歴史があります。

 実は、今から33年前、1991年まで小国町すべての子どもたちの専門医検診は行われていませんでした。
 阿蘇郡(現在は阿蘇郡市)は、眼科や耳鼻科の専門の医師が少ない地域でした。そのために、定期健康診断の中で専門医による検診を受けることができませんでした。
 眼や鼻の病気は気づきにくく、ひどくなると治すのが長引き、学習に集中できないのはもちろん、生活リズムまで悪くなって、次の病気のきっかけまでつくってしまい、悪循環になっていきます。早期発見、早めの治療が必要です。専門医が近くにいない小国の子どもたちの多くはそのままの状態でした。

 その頃、小国町では「人権が大切にされるまちづくり」の取組が粘り強く続けられていました。その取組の中で、小国町の子どもたちの健康実態についても話し合いと学習が行われ「ひとりひとりの子どもたちのいのちと健康を守るため専門医検診が必要である」ことが確かめられていきます。そして、声を上がっていきます。県教育委員会等との話し合いが行われ、互いに必要性が確認され、段階的に専門医検診が実現。やがて取組が町中すべてに発展していきます。

 そして1992年、小国に住むすべての子どもたちの健康を守る専門医検診が実現していきました。

 「すべての子どもたちの健康を守る」ために、本年度も引き続き専門医検診が実施されたこと。うれしく感じています。