学校生活

「からだをたいせつに」

7月2日火曜日 

あしきた青少年の家の方から退所式の時と、担任の先生から解団式の時も、「この学習にはたくさんの方がかかわっている。その方への感謝の気持ちを大事にしてほしい。」とありました。

二泊三日を振り返ると、本当にたくさんの方にお世話になりました。

まず・・・

6月30日の日曜日 大雨の中 

教育委員会や各小学校の先生たち、たくさんの保護者の方々にお見送りいただいて、45人の5年生が芦北・水俣へ向かうバスに乗り込みました。

 

 

 

 

 

 

大雨のため、高速を通れないところは下の道を通りました。

田んぼと川の「段差」がなくなっているところがありました。

中原の子どもたちは1号車と2号車に分かれて乗りまして、1号車さんはおしゃべりをしたりDVDを観たり。

2号車さんは赤ちゃんジャンケンやドラえもんのお道具ジャンケンをしながら・・・・。

 目的地が近づいたとき先生が「外を見てごらん、ここがね。」

 

 

 

 

 

 

バスの車窓から、工場排水のながれるところ、川、埋め立てられたところなど事前学習していたところを見て通りました。

 

 予定より遅れましたが、上手な運転手さんのおかげで無事に。

大雨なので『水俣』病資料館玄関先まで付けていただいて、濡れずに降りました。

 

 語り部さんは91歳。

きょうだい8人を『水俣』病で亡くされていました。

結婚してから愛する方が発病・・・「主人の手が急に震えだしたんです。」と。

おなかに赤ちゃんをかかえて看病、おなかが大きくなった時に亡くなってしまったそうでした。

ひとりで赤ちゃんを産みましたがある夜、「夜中に急に子どもがけいれんをおこしました。」と、昨日のことのように話されました。

 いつまでも首がすわらない、手足につっぱりがあるなどの症状があり、通院しても小児麻痺と診断され入院もできず(何才だったか聞き取れませんでしたが)亡くなったそうでした。

胎児性『水俣』病だったのだそうでした。

 家族の病気や死のことだけでなく、買い物をした時におつりを手で受け取ってもらえなかったときの事、周りの人がおもしろそうに自分を見ていた視線を感じた時の事も、話してくださいました。

 

 司会の方が、語り部さんの作られた、娘さんの詩を紹介してくれました。

亡くなった赤ちゃんの夢を見る話もしてくれました。

夢に出てくることをお坊さんに相談し、お坊さんの教えてくれた通り、橋の上から天国の赤ちゃんにミルクを流したそうでした。

 (どれだけ苦しかったろう・・・と、話を聴くのから逃げたくなるくらいでしたが、連合小の子どもたちは一生懸命語り部さんを見て聴いていました。)

 

 終わってから、お礼の言葉を代表の子どもが言いました。すると、

「雨の中 来てくれてありがとう。話を聴いてくれるだけで幸せです。」と語り部さんは言ってくださいました。

その後、司会の方が「他に感想を言いたい人はいますか?」と言うと、中原小 市原小 りんどうヶ丘小から何人もの子が手を挙げました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「直接 詳しく知ることができてよかった。」

「苦しかったですね。」

「知ることができたので、伝えていきたいと思った。」

「直接なので、DVDよりとてもよくわかった。」

「詩まで作っていてすごいと思った。」

「自分は家族がいないと生きていけない。つらいと思った。」

「家族をなくしたことがないが、本当のおそろしさ、経験したことがないことを知ることができた。」

「苦しんでいても、家族を守ろうとしているのがわかった。」

 

 SNSの世界をとびこえて、目の前で聴いた被害の経験、生(なま)のお話は、感情の奥にあるものも伝わってきました。

ご高齢でありながらも、力を込めたお話を受け、聴いた自分たちの使命を強く感じました。

 きょうだいも、愛する人も、娘も、からだだけでなくいのちまでをうばわれた語り部さんが、

最後に私たちに「からだをたいせつに。」と言ってくださって、連合小みんなの拍手で退場されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 資料館を見学してから、あしきた青少年の家へ行きました。

水着がぬれない、日焼け止めも使わない内容でしたが充実の2泊3日。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイハシ作り、ニュースポーツ、館内ウォークラリー、プラ版作り、朝の集い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャンドルの集い

 

 

 

 

 

 

 第2部での中原の発表はクイズでした。

とても構成がしっかりしていて、中原の事を詳しく知ってもらうことを、この8人にしかできない出題のおもしろさ!で。

りん小・市小の子どもも先生も、ひきつけられたり、吹き出したり、印象に残るステージでした。(大拍手!!)

 

 

 

 

 

 

 二泊三日の生活の中では、初めての事、協力しないとうまくいかないこと、一人一人の自覚や責任が必要になること、自分の身の回りの自分がしないといけないのことなどなど学習や生活面で、すること・考えることがた~~~くさんあり、ほめられることもあれば、自分の学校の先生以外から、教えてもらったり、注意をうけたりすることもありました。

 

 先生たちは「みなみはひとつ!」中学生になったとき、どんな力を発揮してほしいのかを考えてのチームワークでかかわりました。

 

 

 

 

 

 

 到着して、解団式で教育長さんや保護者の方、先生方にお迎えをしていただきました。

 

 

 

 

 

 

集団宿泊教室の最後は団長さんから

「来年は一緒に修学旅行、その次の年は一緒に中学生になるなかまです。」