未来を問う!「水上村子ども議会」:地域課題に挑んだ若きリーダーたちの提言
「水上村子ども議会」が開催され9年生が議員となって登壇しました。これは、生徒たちが社会科や総合的な学習の時間で学んだ村の福祉、産業、防災といった課題について、村政に直接提言する極めて貴重な実践の場です。
中嶽村長をはじめ、村役場の各課責任者の皆様が生徒たちを温かく迎え入れてくださいました。村長からは、議会制度の解説とともに「皆さんの違う切り口からの視点は、私たちにとっても新たな気づきとなる」という、生徒の意見を尊重する真摯な言葉をいただきました。生徒たちは、水上村の一員として村政に主体的に関わる、記念すべき第一歩を踏み出したのです。
事前学習に裏打ちされた、本質を突く質問
生徒たちが積み重ねてきた学びは、質疑応答に明確に表れていました。彼らが投げかけた質問は、深い探究心と村の現実的な課題への高い理解度を示すものでした。
【質問テーマの例】
- 子育て支援の充実: 合計特殊出生率が高い本村の強みをさらに伸ばすため、具体的な支援策の効果と展望を問いました。
- スポーツ振興と地域活性化: クロススカントリーコース「水上スカイビレッジ」などの施設整備がもたらした経済効果や、村全体の活性化に向けたビジョンについて当局の見解を求めました。
他にも、農業政策、鳥獣害対策、財政計画といった複雑な問題にまで質問は及び、生徒たちは村の課題を包括的に理解していることを示しました。そして、質問に留まらず、より良い未来を目指すための具体的な政策を提案しました。
「問い」の先へ:若者らしい柔軟な発想からの政策提言
生徒たちの提案は、村の持つ資産と彼ら自身のデジタル技術への精通を活用した、実践的で影響力の大きい解決策でした。
【主な提言内容】
- 国際理解の促進: 村内在住の外国の方と交流イベントを学園で開催し、生きた英語力と多文化共生への意識を育む。
- 移住・定住の促進: 子育て支援策などの充実した補助金制度を分かりやすくまとめた広報物を作成し、村外での配布・掲示を行う。
- 情報発信の強化: 村の公式SNS広告を活用し、「日本でトップの本数とも言える1万本桜」などの魅力を発信することで、観光やイベントの収益性を高める。
これらの提言は、生徒たちが受け身の学習者ではなく、村の未来を創る当事者であるという強い意志の表れです。
未来を築く、意欲的な若者たちへの投資
閉会の挨拶では、議長を務めた川俣くんが「水上村の課題を解決していくために、今、私たちにできることを考え、行動し、より良い未来を築いていきたい」と力強く決意を述べました。
この「子ども議会」は、単なる公民の授業ではなく、「生きた公民の実践」そのものであり、村の未来を築く準備ができている、意欲的で聡明な若者たちへの確かな投資です。
おいそがしい中、生徒たちの質問に丁寧にご答弁くださった村当局の皆様に心から感謝申し上げます。水上学園は、これからも地域全体で生徒たちの成長を見守り、彼らが描く水上村の明るい未来に大きな期待を寄せながら、教育活動に邁進してまいります。