「頭を抱えて悩む」その美しさ 〜思考が脱皮する瞬間〜
午前中はさわやかな五月晴れとなり、校庭からは子どもたちの元気な声が響いています。
さて、今週末に迫った体育祭ですが、天気予報は見るたびに予報が変わり開催はギリギリまで微妙な状況です。場合によっては雨天順延もあり得るため、保護者の皆様にはご心配をおかけしますが、何卒ご理解とご協力をお願いいたします。
空模様は心配ですが、子どもたちはそんな不安を吹き飛ばすかのように、毎日全力で練習に励んでいます。今日は、そんな子どもたちが教室内でも見せてくれた、もうひとつの「全力の姿」についてお伝えします。
■ 2年生:言葉を頼りに「事実を見つける」楽しさ
2年生の教室では『たんぽぽのちえ』の学習が行われていました。黒板には「二、三日たつと」「やがて」といった順序を表す言葉が色分けされ、視覚的に分かりやすく整理されています。子どもたちは手元の資料を広げ、「となりのお友だちとの対話」を生き生きと楽しんでいました。先生が用意したマーカーを頼りにしながらも、教科書の言葉を手がかりに事実を正しくつなぎ合わせる、論理的思考の基礎がしっかりと育まれている様子が伝わってきました。
■ 5年生:答えのない問いに「頭を抱えて殻を破る」瞬間
一方、5年生の『見立てる』の授業では、全く異なる光景が広がっていました。2年生のような分かりやすいマーカーはあえて置かれず、「筆者がなぜこの事例の次に、別の事例を持ってきたのか」という、文章全体の構成の意図に迫る高度な問いが投げかけられていました。
子どもたちは「うーん…」と頭を抱え、真剣に悩み抜いていました。この「頭を抱える姿」こそ、単に書いてある場所を探すステージから、筆者の論理展開を推理・吟味する「高度な論理的思考力(メタ認知)」へと脱皮しようとしている、最も価値のある美しい瞬間です。その後、早く気づいた子が「ミニ先生」となり、悩んでいる仲間の席へ行って教科書を指さしながら学び合う姿にも、高学年としての頼もしさを感じました。
■ 自分でレールを敷く「一生モノの思考力」を育てるために
2年生の「レールの上を楽しく走る学び」から、5年生の「自分でレールを敷くための深い学び」へ。学校では、こうして長い年月をかけて子どもの発達段階に応じた論理的思考力の育成をめざしています。
お家でも、子どもたちが何かに悩んだり壁にぶつかったりしている時は、すぐに答えを教えるのではなく、「じっくり考えているんだね」と、その価値ある葛藤の時間を温かく見守っていただければ幸いです。これからも子どもたちの「一生モノの思考力」を、学校と家庭で共に育んでまいりましょう。