水上学園ブログ

静寂(集中)と活気(対話) ~AI・ALT・仲間と創る英語の授業~県教委視察報告

 本日も本校には視察のお客様がいらっしゃいました。県教育委員会の皆様、そして県内各地の県立高校や県立中学校の英語科の先生方をお迎えし、本校が先進的に取り組んでいる「AIを活用した英語学習」の授業を参観していただきました。


シーン1:静寂の中の熱気 ~AIとの一対一~

授業の前半、教室を支配したのは心地よい静寂でした。生徒たちは一人一台の端末に向かい、ヘッドセットを装着。聞こえてくるのは、AIに向かって英語を話しかける生徒たちの小さな、しかし自信に満ちた声だけです。視察に訪れた多くの先生方が見守る中でも、誰一人として集中を乱すことなく、画面の中のAIのキャラクターとの音声対話に没頭していました。この「学習規律が徹底された集中した姿」こそが、本校の自慢です。AIがもたらす即時フィードバックにより、生徒たちは自分のペースで発音や表現を何度も修正し、着実に力をつけています。


シーン2:あふれる活気 ~ALT、そして仲間との対話~

一転して授業の後半は、活気あふれる対話の実践の場となりました。AIで練習したフレーズを使い、今度は生の人間を相手にコミュニケーションを図ります。生徒同士がペアを作り、その場その場で生き生きとリアクションをしたり、質問を投げかけたりしながら、対話を繰り返す姿が見られました。また、ALTの先生と目を合わせ、身振り手振りを交えて熱心に語り合う場面もありました。AIで培った「正確さ」を土台に、ALTや仲間との関わりの中で「伝えるための熱意」や「自然なやり取り」を学ぶ。このデジタルとリアルの融合が、生徒たちの実践的な英語力を育んでいます。


最高の賛辞「学習規律の徹底」

視察後の意見交換では、AI活用の成果(粘り強く続けたことによる発音の飛躍的向上など)や課題について活発な議論が交わされました。そして締めくくりに、藤岡市町村教育局長から、授業中の生徒の姿に対し、大変ありがたいお言葉をいただきました。

「授業の質の高さもさることながら、なにより素晴らしいのは、その最先端の授業を成立させている土台、すなわち『学習規律』が徹底されていることです。生徒たちの学ぶ姿勢に感銘を受けました」

新しいツールを導入しても、教室が落ち着きを失っていては深い学びは生まれません。生徒たちが見せてくれた、自律的に学ぶ態度そのものを評価していただいたことは、本校として何よりの喜びであり、誇りです。

今回の視察で得た確信と、いただいた貴重なご意見を胸に、水上学園はこれからも、変えてはいけない基本を大切にしつつ新しい変化を取り入れる「不易と流行」の精神を大切にして、未来を生き抜く力を育む教育を推進してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。