水上学園ブログ

胸に刻んだ水俣の教訓 ~5年生 肥後っ子教室~


16日に5年生はスクールバスで水俣へと向かいました。この「肥後っ子教室」は、単なる社会科見学ではありません。熊本県の子どもとして、水俣病の教訓から環境の大切さを学び、差別や偏見を許さない心を育てる、極めて重要な学習の機会です。

環境センターでの体験学習
熊本県環境センターでは、実際に体を動かし、目で見て触れる体験学習を行いました。
水質汚染の実験やごみ問題についての学習を通じ、子供たちは「環境を守る」ということが、遠い世界の話ではなく、自分たちの毎日の暮らしと密接につながっていることを実感したようです。地球環境のために、今自分たちに何ができるのか。真剣な眼差しでメモを取る姿が印象的でした。

心に刻んだ「水俣の教訓」
水俣市立水俣病資料館や情報センターでは、これまで事前学習で学んできた歴史や事実を、より深く、重みを持って受け止める時間となりました。
特に、語り部の方から直接お話を伺えたことは、子供たちの心に強く響いたに違いありません。教科書の文字だけでは伝わらない、被害に遭われた方の苦しみ、悔しさ、そして「二度と同じ過ちを繰り返してはならない」という切実な願い。それらを正面から受け止め、涙を浮かべたり、深く頷いたりしながら聞き入る子供たちの姿に、確かな成長を感じました。

学びを未来へ
今回の訪問で、子供たちは多くのことを感じ取ってくれたと思います。
しかし、大切なのは「行ってきました、勉強になりました」で終わらせないことです。

正しい知識を持ち、差別や偏見に流されない強い心を持つこと。
そして、環境を守るために、小さなことからでも「行動」に移すこと。

今回の貴重な一日が、子供たち一人ひとりにとって、「自分にできることは何か」を考え、実践できる人へと成長する大きなきっかけになることを願っています。

【保護者の皆様へ】
朝早くからのお弁当の準備や送り出しなど、保護者の皆様のご協力、本当にありがとうございました。
ご家庭でも、ぜひお子様から水俣での話を聞いてあげてください。「どんな話を聞いたの?」「どう思った?」という問いかけが、子供たちの学びをより深いものにします。どうぞよろしくお願いします。