昔の学校では、教卓の上やロッカーの上に、いつも花が飾られていました。朝から、よく新聞紙にくるんだ花を持って登校したという思い出をお持ちの方も多いのではないでしょうか。花は、各家庭のおばあちゃんやお母さんが「これ、学校に持って行きなっせ!」と言って、持たせてくれたものだったでしょう。花屋で買ったものではなく、庭先に咲いていた花々を持たせてくれていました。おかげで、昔の学校は、そうした人の思いが込められた花々に包まれて、潤いある学校生活を送ることができていたと感じます。
いつの頃からでしょうか、そうした文化がなくなってきたのは。核家族化や住宅事情等、様々な要因があるかと思いますが、失いたくない日本の学校風景そして文化だと思います。
生花がもたらす心理的効果を調べたところ、花のない部屋に比べて花のある部屋では「活気」「リラックス」が大幅に増加し、「混乱」・「疲労」・「緊張・不安」・「抑うつ」・「怒り・敵意」が低下することが明らかになっているそうです。子どもたちは、学校というストレスが強い社会に行くわけですから、花は必要な心の栄養と言えるでしょう。
だからこそ、この南小の教室や校舎を花でいっぱいにしたいのです。教卓の上や廊下のいたる所に、家庭や地域から寄せられた善意の花々が飾られている、潤いに満ちた学校にしたいのです。そうして、子どもたちが大人になったとき、『学校にはいつも花が飾られていたなぁ』『小さい頃、よく新聞紙にくるんだ花を学校に持って行っていたなぁ。』という思い出を振り返られるようにしたいのです。
花は形も、色も、大きさも、香りも様々です。その一つ一つが、それぞれの美しさで光り輝き、愛おしい存在です。
それは、子どもたちも同じです。どんな子だって、個性に輝き、みんなみんな愛おしい存在です。体が大きな子、小さな子。勉強が得意な子、勉強は苦手だけど人にやさしい子。活発に活動する子、おとなしくじっくり考える子。恥ずかしがり屋な子、いつも堂々としている子。あわてんぼうな子、のんびりやさんな子。
そのどれもが、素敵な個性であり、愛おしい。SMAPの「世界に一つだけの花」でも、「もともと特別なOnlyOne」と歌われています。花は、私たちの日常の中で、そうした大事なことを教えてくれる大切な存在です。
そこで、お願いです。庭先や道ばたに咲いている花を、子どもたちに持たせていただけませんか?学校に寄せていただけませんか? 南小の保護者及び地域の方々のお力をお貸しください。すぐにでも、明日にでも、花が届くといいなと思いながらお待ちしております。あわせて、ご自宅に眠っている使わない花瓶や一輪挿し、それに代わる物がございましたら、学校用としていただけたら幸いです。
お願いばかりで申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
熊本県教育情報システム
登録機関
管理責任者 校長 森田 富士夫
運用担当者 教諭 小嶌 幸陽