佐伊津町のために~消防団とサトウキビ
12月7日(月)、3年生が社会科の時間に消防団の格納庫を見学させていただきました。
当初中央消防署の見学を予定していたのですが、新型コロナウイルス感染症対策のため、計画段階では見学が難しいとのことで、学校で検討し、町の消防団の格納庫が学校近くにあったことから、推進員さんから見学を依頼していただきました。
当日は、天草市消防団本渡方面隊第8分団第3部格納庫(正式名称)を、天草市消防団本渡方面隊第8分団分団長の樫山さんと第3分団部長の原田さんにご説明いただきました。
消防団は、消防組織法に基づいて市町村が設置している公的な機関です。地域の有志の方で構成されています。団員の方は普段は別のお仕事をされながら、火災や災害への対応、火災の予防啓発などをされています。地域の安全と安心を守ってくださるリーダーさん達です。
子供たちは佐伊津コミセンの隣にあって、普段から見慣れている建物ではありますが、中に入ったことはなく、これまで佐伊津小学校からの見学は最近なかったとのことで、興味津々でした。
消防車を近くで見せていただいたり、格納庫にある様々な道具をみせていただきメモをたくさんとっていました。
12月8日(火)には、中央消防署の見学に行きました。
消防署内でご検討いただき、短い時間で外での見学をさせていただけることになりました。
はしご車やポンプ車、拠点機能形成車(熊本では天草にしかないとのこと)など、たくさんの消防車を見せていただき、機能や働きについて教えていただきました。
防災ヘリコプターのご担当からもお話を伺うことができました。
火災や災害から地域を守る消防団の方々、天草を守る中央消防署の方々、社会科の学習だけでなく、職業観や勤労観、そして社会のために自分の力を生かす人の生き方について学ぶよい機会となりました。小さい頃から人の生き方に触れることができる学習ができることは大変貴重なことです。
このあと3年生は消防団、消防署の学習のまとめを行っていきます。
12月7日(月)にはもう一学年、地域の方から学ぶ学習を行いました。
5年生の総合的な学習の時間「佐伊津の産業について調べよう~農業編」です。
天草市地域おこし隊の冨山さんから、佐伊津町のサトウキビ栽培から黒砂糖の製造についてお話を伺いました。
まず、自作のスライド資料でサトウキビ栽培のの歴史について教えていただきました。
200年前から天草とサトウキビ栽培は関わりがあり、明治時代、半農半漁の生活の中で2400トンもの生産量があったそうです。
明治20年頃から、質が良く値段も安い砂糖の輸入が始まったこと、漁業技術の発達により漁業で生計を立てられるようになったことから、サトウキビ栽培は少なくなっていったそうです。
それでも伝統は継承され、現在の佐伊津黒砂糖組合の方々を中心に栽培・加工を続けられているそうです。
歴史の話の後には、サトウキビ栽培や加工についてお話いただきました。
事前にサトウキビ畑を見学したり、サトウキビを試食したりしたことで、子供たちも大変興味深く話を聞いていました。
当初の予定は加工場に見学も予定されていたのですが、新型コロナウイルス感染症対策で見送りとなり残念です。
お話しくださった冨山さんは、千葉県のご出身です。天草と天草のサトウキビ栽培に、地域おこしの可能性を見いだされて、地域おこし協力隊をされています。
実際にご自分でサトウキビを栽培されたり、佐伊津黒砂糖組合のご協力で、黒砂糖づくりもされています。
3年生同様、農業についての学習ですが、働くことの意義や、自分の将来について信念を持って活動されている人の生き方を身近で学ばせていただきました。
工業、漁業、農業と現地学習を積み重ねてきた5年生。
学んだことを振り返り、未来を担う子供たちの視点から、佐伊津の産業についてまとめていきたいと思います。
ご協力いただきました地域の皆様、つないでいただいた推進員さん、ありがとうございました。