福連木とうふづくり見学
今日は、3年生が福連木とうふをつくっていらっしゃる松本さんの工場におじゃまして、おいしいお豆腐づくりを見せていただきました。
松本さんは、本校の保護者でもあり、地域サッカークラブのコーチでもあります。サッカーを教えていただいている子供たちも多かったので、和やかな雰囲気の中で見学が始まりました。
まず、きれいに洗い、一晩水につけてやわらかくなった大豆に水を加えて機械ですりつぶします。これが生の「呉」です。あっという間にできました。
続いて、それを圧力鍋でぐつぐつと炊きます。圧力鍋がない時代は、大鍋でひたすら煮るのにかなりの時間がかかったそうです。
この後絞り器で「豆乳」と「おから」に分けます。そして、豆乳ににがりを入れて固めていきます。
できたての豆乳は、大豆の香りと濃厚な味わいで、とてもおいしかったです。
また、豆腐のかたさを左右するにがりの分量は、配分がとても難しいそうです。その日その日で多少の違いはあるけれども、それが手作り豆腐の醍醐味ですね。にがりも塩も、大江でつくられる天然塩を使っていらっしゃるそうです。大江でつくられるにがりは鉄分やミネラルが豊富で、体にもいいそうですよ。
固まるのを待っている間に、松本さんの奥様の美幸さんが、おからを使ったクッキングを準備してくださいました。
今日は、「おからもち」をつくりました。材料は、おからと片栗粉と水、そして砂糖です。手でこねこねしながら混ぜ合わせ、お団子を作ります。それをフライパンで焼いてできあがりです。おしょうゆやきなこで味付けして、みんなで食べました。「超簡単につくれて、超おいしい!」「家でもつくってみよう」と言ってました。
さあ、いよいよ寄せ豆腐をつくっていきます。
まだ、ほんのりあたたかくて、ぷるぷるのお豆腐を杓子ですくっていきます。「うわあ、やわらかい!」一口食べてみたら、とってもクリーミーで、大豆そのものの味がしっかりと感じられました。本当においしかったです。ここでしか味わえない味でした。
木綿豆腐のできあがるところも見せてもらいました。
まだやわらかいお豆腐をかくはんして木綿の布で包みます。さらにプレス機にかけてじっくり水分を抜いていきます。固まったら、冷たい氷水の中で、1つ1つカットしていかれます。手が冷たくていらっしゃるでしょうに、ありがたいことです。こうして木綿豆腐ができました。
今は、このようにおうちでつくっておられるお豆腐屋さんが少なくなってきましたね。でも、松本さんご夫婦は、材料や道具、作り方にこだわりと誇りを持ってお仕事をされていました。そのこだわりは何かというと、やっぱり、食べる人が「おいしい」と思って食べてくれること、そして少しでも体にいいものを食べてもらいたいという思いだと思います。朝3時半から豆腐をつくり、配達に回られる、そんな大変なお仕事だけれども、「(家族が)あんたのとうふしか食べんっていうもんだけん。」って言われたり、小さな赤ちゃんもこのお豆腐を食べてくれているという話を聞いたりすることが、一番うれしいですとおっしゃってました。「おいしく食べてほしいと思って料理をつくると、やっぱり味が違ってもっとおいしくなるでしょ?自分もそう思いながらつくってます。」1つ1つの言葉に重みがありますね。感動しました。
大江で天然塩をつくっていらっしゃる松本さんも、同じことを言われていました。「大変な作業だけど、この塩がいい、この塩を食べたいと買い求めてくれる人がいるから作り続けています。」と。
最後は3年生みんなで感想やお礼をしっかり伝えました。
お忙しい中、子供たちの学びのためにたくさんお話や準備をしてくださって、本当にありがとうございました。