本校の教育

 

 

「『幸せな子』を育てるのではなく、どんな境遇におかれても、『幸せになれる子』を育てたい。」
 皇后美智子様(当時)の言葉です。
 コロナ禍、地震や豪雨等の災害、今なお続く戦争、・・・。不自由な生活を余儀なくされたり、将来への不安が募ったりする中にあって、今、まさに私たち教育関係者が、子供たちの生きる力を育む上で拠り所としたい言葉です。
 さて、新型コロナウイルス感染症については、5月8日から季節性インフルエンザと同じ5類移行となり、今後の感染症対策の見直しがなされることになります。油断は禁物ですが、こうした動向を受け本年度の学校経営方針として、教育活動をコロナ禍前の状態に徐々に戻していこうと考えております。
 コロナ禍の中にあった3年間、子供たちの学習活動は制限されてきました。集会の取りやめ、音楽科の歌唱や鍵盤ハーモニカの休止、家庭科の調理実習の休止などなど。そのため、子供たちの学びや体力、人間関係を形成する力などに、少なからず影響が出ていると感じます。子供たちがこれまで以上に生き生きと学校生活を送ることができるよう、そして学びを深めることができるよう、策を講じていきたいと思います。
 保護者や地域の皆様にもできるだけ学校に来ていただいて、子供たちの頑張る姿を見ていただきたい、保護者同士や保護者と学校職員との情報交換の機会を増やしたいと考えております。また、昨年度は、学校支援ボランティアの方々にたくさんお世話になりました。本年度もさらにご協力をお願いしていきたいと思います。
 多くの方々に西小教育に携わっていただきたいとの思いから、本年度は「西小へ行こう! GO! West Project(ゴーウェストプロジェクト)」というキャッチフレーズを設けました。コロナ禍後の西小の新しいスタートを19世紀アメリカの西部開拓のイメージに重ねています。「西へ、西へ」です。
 錦町は、子どもたちの教育に熱い思いを持った方々【ひと】、自然や文化財や施設【もの】、行事や風習や産業【こと】の3つの教育資源が充実した町です。これらの充実した教育資源を礎に、「どんな境遇におかれても、『幸せになれる子』」を育てるための取組を進めて参ります。

 令和5年4月             第49代校長  迫田 正純